ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

台湾の幼稚園 その2

2006-03-27 00:13:22 | 生活に関する話題
 台湾の幼稚園では朝、昼、午後と給食があると言いましたよね。ミルクやパン、チャーハンなど日本でもおなじみの献立もあるのですが、娘の通う保育所の献立表を見てみるといかにも台湾らしいメニューがあります。
 例えば朝ごはんでは蘿蔔ガオ(大根もち)、冬粉湯(春雨入りスープ)、ワンタンなど。昼ご飯では水餃子、金針排骨湯(百合のつぼみと骨付き豚肉のスープ)、魚丸湯(ツミレ入りスープ)、肉羹ホイファン(肉と野菜炒めのとろみがけご飯)、葱油餅(葱の入ったクレープみたいなの)、板條(広東では河粉といいますね。ベトナムのフォーのようなもの。台湾では米の粉で作ったきしめんみたいなのを板條と言うのです)など。午後のおやつには愛玉涼圓(台湾の屋台などでお馴染みの透明ゼリー。蜂蜜とレモンをかけて食べる)、珍珠ミルクティー、五香茶葉蛋、関東煮(台湾の人もおでんが大好き)など。日本人から見ると実に珍しい献立ですが、どれも台湾の人が日常口にしている食べ物です。

 幼稚園での活動内容で注目すべきなのは英語教育にとても熱心だということ。娘の保育園でも年少組から英語のレッスンがあります。と言っても年少さんですから一日30分程度、“eyes”とか“blue”などの簡単な単語を習うだけなのですが。これが年中組や年長組になると英語の時間もちょっと増えて、簡単なセンテンスを習い、ちょっとした会話ができるようになるのを目標としているようです。また、月に一度、英語のスピーチコンテストのようなものがあって、みんなの前で園児がそれぞれ習った英単語やセンテンスを発表しています。
 英語に関しては台湾は特に重点を置いているのか、アメリカ人など外国の先生を雇う幼稚園も多く、こういったところは幼稚園にいる間中英語で会話する美語幼稚園として人気があります。ただこういう幼稚園は美語老師を雇っている分学費が割高になっています。英語の時間は園児達もイングリッシュネームで呼ばれるようです。ハンスやローラ、ピーター・・・と自分の好きな名前をつけたり、先生につけてもらったり。うちの子の場合どうなるのかと心配しましたが、そのまま日本名で呼ばれているようなのでちょっと安心しました。

 また娘の保育園では年中組から“注音”を習います。実はこれは私が最も心配し、恐れているレッスンです。注音というのは漢字の発音を表記する記号のことで、言ってみれば日本語のひらがなやカタカナのようなもの。大陸中国では漢字の発音をローマ字で表記するピンインが用いられていますが、台湾では注音を使っているため、子供達は小学校で漢字を覚える前にこの注音を習います。しかし、これがへんてこな記号なもんだからわたしゃなかなか覚えられない~。子供の宿題をチェックするにはまず親が覚えにゃならんのですよ。あぁ困った。いずれにしろどこの幼稚園へ行こうと注音のレッスンは必ずあるので逃げられないなぁ。

 文字の話題のついでに・・・・台湾では香港と同じように漢字は繁体字を使っているので画数が多くて大変!「芸」は「藝」、「医」は「醫」というふうにお堅いのですねぇ。そんなわけで娘の連絡帳の保護者通信欄に書くときも「あー、どんな字だったっけー」と辞書を引き引きしっくはっくしながら毎日書いております。

 その他の活動内容は日本とそんなに変わらないと思います。お歌を歌ったり粘土細工したりお絵かきしたり。ただ、百香の保育所では音楽の時間に国語(北京語)以外に台湾語(閔南語)の歌も習います。一昔前では考えられなかったことですが、自分たちの言葉を大切にし、伝えていこうという運動がここ最近よく見られることから、幼稚園でもそういった動きがあるのでしょう。

 娘の保育園ではレクリエーションも結構あるみたいです。月に一度は遠足があり、動物園や植物園、大きな公園へ行っています。これはやはり運動場がないせいなのかもしれません。また、月に一度調理実習(?)もあり、先生と園児みんなで作って食べるプログラムが組まれています。台湾だなーと思うのはワンタン作りや炸湯圓(白玉団子を揚げたお菓子。台湾の人はこれが好き。)作り。冬には鍋もやるそうです。台湾の人は日本人以上に鍋好きなんですよ。

 そうそう、台湾らしいと言えば共働きが多いということもあって、幼稚園の保護者懇談会や座談会は退勤時間後の夜に行われます。台湾の両親は教育熱心、特にお父さんが子供の教育に力を入れている家庭が日本より多いようで、こういった懇談会には父親が来るケースが多いのです。



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