ふぉるもさキッチン(台湾厨房)

台湾あれやこれや、色々なトピックスをご紹介したいと思います。(すでに閉店してしまった施設、店舗もあります。悪しからず。)

お茶どころ坪林への1day trip

2006-03-31 23:45:14 | 町を訪ねて
 台湾と言えばウーロン茶。しかし一口にウーロン茶と言ってもいろいろございまして、わが家のある新店近辺には包種茶(半発酵で清茶と言われるほどウーロン茶の中では発酵度が軽いお茶)の里があるんです。その一つ、坪林というお茶どころの里へ行ってきました、バイクで50分。

 坪林への道はくねくねの山道。ヘアピンカーブかと思われるようなコースの連続で、子連れの三人乗りツーリングにとっては緊張感満点、スリルとサスペンス満載、はらはらドキドキモード全開の道のりだーい。途中バイク事故を目撃、怪我した男の子が救急車に乗せられているのを目にして背筋がぞくり。くれぐれも安全運転でゆっくり行けと怒鳴る私、ゆっくり走ったらうまくカーブが曲がれないよと言い返す夫、びゅんびゅん走っておもしろいと叫ぶ娘、ぎゃあぎゃあわめきながらもバイクはのどかな緑の山路を進んでいき、やがて坪林に到着いたしました。あー、やれやれ。

      
          


 さすがお茶の町、ちょっと山沿いを見れば美しいお茶畑が広がっているし、町の中にはこんなおもしろい噴水(?)も発見。また、ここにはお茶の博物館があって
お茶の歴史や品種、茶藝道具の展示などが見られるのですが、展示内容よりも博物館の裏山から見える緑溢れる景色のほうがずいぶん印象に残ったのでした。

 坪林のメインストリートにはお茶葉を売るお店、茶芸館、茶葉料理のレストランが並んでいて、ついついお茶したくなるような気分に仕組んであるかのよう。夫の知り合いがこの町でお茶を売っているというので訪ねてみましたらお店はこんな感じ。(下の写真参照)やっぱりすごいな、お茶屋さんのテーブルは分厚い一枚板のしっかりしたやつ!しかもカットの具合というのかデザインというのか、とにかく形のいいテーブルざんす。うーん、お金持ちになったらこんなテーブル買って庭に置いて毎日お茶したい・・・と密かに思っているのですが、あぁきっと夢で終わるだろな。おっと独り言はこれくらいにして、写真の左二人がこのお店のご主人夫婦。老板娘(おかみさん)にお茶に関するいろいろなことを教えていただきながら包種茶をいただきました。ふつうのウーロン茶は葉が丸まっているけれど、包種茶というのは葉がのびた状態で乾燥しているのが特徴なんだとか。そばではご主人のお母さんがせっせと茶葉の選別をしていました(もう一つ下の写真参照)ので見せてもらうと、なるほど茶葉は縮れていても一本一本のびていましたぞよ。

      
      

 お茶だけでなく茶油という珍しいオイルもいただきました。そうめんにお塩と茶油を絡めて食べさせてもらったのですが、これがまたオツなお味。高級なごま油の風味とでも言いましょうか、濃縮された香ばしさが口の中に広がるようなオイル!老板娘曰く、「茶油はオリーブオイルと同じように体に良く、調味料代わりにいろいろなものにかけて食べられるのよ。」後日、白いご飯に少量の茶油としょうゆをかけて食べてみたら、あ~らほんと。好好吃!!この茶油、ピーナツなどのナッツ類と冬のお茶の実を一緒にして搾ったものだそうで大量にはできないためややお高く、1.8㍑1200元(約4000円)!少しおまけしてもらって購入しました。次に坪林名物の緑茶のお餅もゲット。老板娘お勧めの徳志茶園というお茶屋さん兼レストランの緑茶餅は特においしいということなので六個購入。お餅は濃い緑色で中には小豆あん、芋あん、切り干し大根などが入っているのですが、日本人の好みはやっぱり小豆あんかも。このお店では包種茶ゼリーもおまけにいただいちゃいました。これはうちでも作れそうだ、時間があればやってみたいな。後でわかったのですが、渡辺満里奈もこの徳志茶園が気に入っていて、台湾の旅について書いた「満里奈の旅ぶくれ」という本にも紹介されているそうです。満里奈ちゃんもここの緑茶餅が大好きだとのこと、老板娘の言う通り坪林で一押しのお土産ですね。

 お茶葉だの茶油だの一通りお茶食品を買って坪林の旅を終え、またバイク三人乗りで新店まで帰ってきましたが、また行ってみたいと思うのはこの町がのんびりしているからかもしれないなぁ。



台湾のへんてこ家電 ‘捕蚊燈’

2006-03-31 00:56:55 | 生活に関する話題
 真夏になる前の5月6月は台北で最も蚊の多い時期。で、なぜか30度を軽く超えるような7月8月は蚊の皆さんも見かけなくなります。というわけでこちらでは今が一番蚊取り線香の活躍時期なんですよ。わが家も毎日緑色の渦巻き型蚊取り線香やカートリッジ式の蚊取りマットにお世話になっていますが、それだけでは万全ではないんでこんなモノも使っています。写真を見てください。これも実は蚊取り器なんですよ。正式名称は捕蚊燈というそうです。

 この商品、蚊取り器にしては鳥かごぐらいの大きさでずいぶん大げさに見えますが、特に特別な機能がついているわけではないんです。使い方はいたってシンプル。捕蚊燈のプラグをコンセントにつないだら鳥かごの真ん中に立っている蛍光灯みたいなのが青く光り、その周りを囲っている金属の網に電気が走ります。つまり青い光で蚊を誘い集め、近寄ってきたところを網に通った電気で感電死させるという仕組み。要するに蠅取り紙の電気版ですね。従って蚊取り線香や蚊取りマットのように薬品の威力で蚊を退治するのではなく、寄ってきた蚊を始末するだけのことなので効率がいいわけではありません。また青い蛍光灯も取り替えがきかず、切れたら捕蚊燈を買い換えなければならないので優れもの家電とも言えないでしょう。

 しかしこの捕蚊燈、台湾では一家に一台必ずある家電といっていいぐらい皆さん持っているし、毎年よく売れるようです。なんでなのか。ちょっと考えてみると、思い当たることが・・・
捕蚊燈の電気の通った金属の網に蚊が触れると、パチパチッとかなり大きな音がします。まさに断末魔の音。にっくき蚊の最期がはっきりとわかるんですよね。だからパチパチッ!と音がしたら「やった、一匹ご昇天だ!」とスカッとした気分。蚊の死ぬ音が快感に思えるからみんな捕蚊燈を買うんじゃないだろうか、電気の音を聞いて「やったぜ、ざまー見ろ」気分を味わいたいからつい使っちゃうのではないか・・・・

 ちなみに説明書には“蚊以外にもいろんな虫に効果あり”とありますが、確かに小さい蛾なんかもひっかかって哀れな最期を遂げています。この代物、果たして日本にあったら売れるのでしょうか。どう思います?(写真の捕蚊燈の手前にある水色の細長いものは金網についた虫を掃除する付属のハケです)