山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

から? けど? どっち?

2007-01-27 23:21:34 | 書籍
忙しいから出来ない。忙しいから本も読めない。忙しいから何も考えられない。
皆さん、からからから、こんな言い訳、自分にしていませんか?
人間、弱いですからね。怠け者ですからね。言い訳がましい生き物ですからねぇ。そうなんです。だから無理しなくていいんですよ、、、なんて言いません。

でも、忙しいけどやる。忙しいけど本を読む。忙しいけどアレコレ考える。
から、と、けど、この差は大きいですね。そうは思いませんか?

このわたし?
勿論、忙しいけどやる。本も読む。アレコレ考える。だから疲れる。故にお酒も旨い。爆睡出来る。早起きで朝もさわやか。良いことずくし、、、だったらいいのにね。

いま読みたい本、聴きたいテ-プ、学びたいDVD、沢山ありすぎて困っています。
先ずは『人はなぜ簡単に騙されるのか』(ゆうき とも 新潮新書)。
振り込め詐欺、架空請求、オカルトの類など世の中は騙しだらけ。どうしたら騙されずにすむのか。結論から言うと、人は必ず騙される。それは、人間には『信じる』『信じたい』と言う究極の本能があるからで、優秀な詐欺師たちは、そこを利用し策略や演技でタ-ゲットの信頼を簡単に獲得してしまう。と、こんな内容だそうです。先ずは、この本を読んで、魅力的な女性をたぶらかしてみようかな、ムッヒッヒッ、、、、。

さて、先日『天国への階段』という番組を見ました。
死を前にして、48時間を与えられたら『誰に会っておきたいか』『どこへ行っておきたいか』『何をしておきたいか』『何を食べておきたいか』。片岡鶴太郎さんがその48時間をたどる旅をしていました。

つい先日、人間の理想的な死に行き方の本を読んでいたので、ちょっと興味深く見てしまいました。自分だったらどうだろうか?

地方に散らばってしまった学友、学生時代に通った定食屋のおばちゃん、若い頃お世話になったションベン横町のホルモン焼きのオヤジさんに会いたいなあ。

慣れ親しんだ丹沢の溪に行って眠りたいなあ。

河原乞食たちと山鍋会をやりたいなあ。

会津のお蕎麦と馬刺しを食べたいなあ。

そして最後の2時間は大事にとっておいて、カミさんと呑みながら、たわいもないことを話して終わりたいなあ。

こんなことをつらつらと考えましたが、会いたい人を除いては意外にも日常的なことばかりで驚いています。でも、こんなことすら死に直面したらは殆ど無理なんですよね。
10年前、脳梗塞の疑いで20日間ほど入院したことがありますが、病院を一歩も出られずがんじがらめにされていた私の経験ではね。

だから皆さん、会っておきたい人、行っておきたいところ、やっておきたいこと、食べておきたいもの、元気なうちに精一杯やっておきましょうね。後悔しますよ。

さて、これから2ヶ月間、私には自由がありません。徹夜状態が続きます。日頃は穏和な私も殺気だって不機嫌な男に様変わりしてきます。どうか、この期間だけは私の不機嫌を皆様の寛大なお心でお許しくださいませ。人間、過度の緊張や不安で睡眠不足が続くと自殺願望が生まれます。気をつけましょうね。




忙しすぎて本も読めないこと。この期間中、私を苦しめるストレスの最大の元凶かな、、、。




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絵本のはなし

2007-01-22 23:18:03 | 書籍
学生時代、深夜放送を毎日聞いていました。
セイヤング、オ-ルナイトニッポン、同年配の諸兄も同じではありませんか?
特にレモンちゃん(落合恵子さん)にしびれてまして、レモンちゃんの甘~い声を聴くだけで胸がキュ-ンとなったものでしたねえ。

ある時、セイヤングのイベントが渋谷公会堂でありました。行きましたよ親友と。レモンちゃんに会いたくて。ミ-ハ-だったんですねえ私も。いやあ可愛かったなあ。みのもんたも、今よりもっと元気はつらつでギトギトしていたっけ。

そのレモンちゃんがラジオから退いて、執筆活動のかたわら絵本の店(クレヨンハウス)を開店しました。もう、ずっと前のこと。いい年して、またまたレモンちゃんに会いたくてクレヨンハウスに2度ほど行きました。絵本も好きだったからね。

あいにくレモンちゃんには会えなかったけど、絵本とはたくさん出会えました。
絵本は詩を読んでいるようで、イメ-ジの世界がいっぱい広がって大人もとても楽しめるんですよ。

先日、大好きな椎名誠の話を聴いていると、、、。
絵本は、動物に出会えたり、不思議な世界を体験したり、怖い話に遭遇したり。
子供は、絵本を読んでくれるお母さんやお父さんと一緒に、絵本の世界に旅をするのです。子供にとって、怖いお話は一番嫌いな筈なのに『こわいよぅ!』などと怯えながらも、実はその世界を楽しんでいるんですね。

それはね、お父さんにだっこされながらお話を聞いたり、かたわらにお母さんがいてくれるから怖くないんですね。お父さんやお母さんに、ちゃんと庇護されていることを実感しながらお話を聞いているからね。親と子の関係って、こんな風にスキンシップを取りながら、一緒に絵本の世界に旅をしながら深く強くなってゆくのでしょうね。

そう言えば子供の頃の私も毎晩、囲炉裏のそばで童話や冒険ものやお化けの話を父や母から聞かせてもらったものでした。

若いお父さんやお母さんの皆さん、お子さんと一緒に絵本の世界を是非是非楽しんでくださいね。絵本を読んであげて、お子さんの想像力をいっぱいいっぱい広げてあげて下さいね。
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パ-ソナルブランディング

2007-01-19 23:10:48 | 書籍
毎日、痛ましい事件が絶えない。
きのうは、風見しんごさんのお子さんが交通事故で亡くなられた。
ご家族の悲しみを思うと心が痛んでならない。いったい、いつになったらお子さんの死を受け入れ、絶望の淵から這い上がることができるのだろうか?

それにしても、テレビは何故あんなにも心ないことをするのだろうか?
ご家族は皆、失ったものの大きさに、やりきれない悲しみにうちひしがれていたはずである。そんなときテレビでは、生まれたばかりのお子さんを抱いて満面の笑みを浮かべ、幸せの絶頂にいる風見しんごさん夫妻の映像を何度も流していた。

交通事故は、こんなに幸せだった家族を、こんなにも不幸にしてしまう。だから交通事故は罪深いものなんですよ。そう訴えたかった、、、のかも知れない。、、、でも、、、。

見ていて、不快感が募った。
ご家族の悲しみを嘲笑っているように感じた。ぽっかりと空いてしまった心の穴に手を突っ込まれてかき回されるような怒りを覚えた。生傷に塩をすり込まれたような痛みを覚えた。こんな風に感じたのは私だけなんだろうか?

ホントに無神経だと思う。テレビの品性はあるのだろうか?放送は人間が創る。だから、放送に携わる人たちの品性や取り組み方が露わになる。今回の行為に感じるのは人間の貧性であった。私がご家族の一人だったら、放送した人間達を八つ裂きにしても飽き足らないと思うだろう。

最愛の子を失ったら、私なら気が狂ってしまうかも知れない。この悲しみは、家族としか分かち合えない。だから、何も関係ないテレビは、そっとしていればいいんだ。それ以外に何もすべきではない。それが、思いやりだと思う。
この悲しみから立ち直るには、途方もない時間がかかると思う。無理して立ち直ろうとしなくていいと思う。無理したら心を病んでしまう。ただゝ時間の流れに身を任せるしかないのだと思う。ご冥福をお祈りします。合掌。

さて、今日読んでいた本の中に『パ-ソナルブランディング』という一節がありました。会社やお店や商品にブランドがあるように、スペシャリストもブランドを持つべきだと。『歯科医院に強いコンサルタント』『矯正専門の歯医者』なんてね。つまり、何でもやりますよ、ではなくて、私はこれが強い、他とはここが違うというものを持ち、これを認知してもらうようにする。この、認知がすごく大事なんですね。

もっと抜きん出るためにはダブルスキル戦略。芸能人に例えると、お笑い芸人でありながらテレビ番組の司会をやるようになれば、やがて看板番組を持てるようになる。矯正医が専門性を活かして本を執筆したりセミナ-講師で名をなせば大勢の歯医者の中から抜きん出ることが出来ると言うもの。なるほどね、、、でもね、パ-ソナルブランドって言う言葉は初めて目にしたけど、やってる人はとっくの昔からやってますよね。

そこで私は考えました。歯科医院のスタッフに『パ-ソナルブランド』を持たせたらどうだろうか?『ケアでは絶対自信の衛生士』『あなたを元気にするカウンセラ-』『いっちゃん声のデカイ副院長』『癒し系のアシスタント』なぁ~てね。ダメかなぁ?いやいや皆さん、やってみましょうよ。



さてさて、忙しい中、松飾りをお焚き上げして来ました。
これから私の仕事は殺人的季節に入ります。2月中旬からの1ヶ月間はほぼ徹夜状態で、最後は意識朦朧のヘロヘロ無気力状態。今週から土日も事務所に缶詰になり川飯もしばらくお預けになります。仕方ないので事務所にテントを張って、仕事に疲れたらテントに潜り込んでコ-ヒ-飲んだり昼寝したり。一日の仕事が終わればまたテントにもぐって一杯、いや、いっぱいやりますかね。激務の中でも楽しいことはやらないとね。

皆さんも仕事、楽しみながらやりましょうね。











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私の初詣で

2007-01-14 23:43:11 | 川飯.B級グルメ
今年の初詣は、忙しさにかまけて今日になってしまった。
私の新年は、ふる里の『山の神』と『川の神』に1年の無事を祈ることから始まります。

ふる里の親しい人たちの家々をまわって新年の挨拶をし、昔から親しんだ神様へ挨拶に向かいます。田舎の人たちの茶飲み話はとにかく長いのです。お新香や煮っころがしをつまみ、お茶をすすりながら近況を知らせ合ったり昔話をしたり。何軒かまわっていると時間があっという間に過ぎ去り、お腹も満腹状態になってしまいます。

さて、先ずは『賽の神』にご挨拶。
ふる里にいる頃は、除夜の鐘と共に家族揃って提灯をかざしてお参りに行ったものでした。25軒の家々の人たちが皆一斉にお参りに集まるので、新年の挨拶もここで交わしたものでした。三が日が過ぎると、ここに門松が集められ、1月15日になると子ども達だけで『ドンド焼き』をやったものでした。学校へ行く前の30分ほど、いつもより早起きしてこの場所に集まり、柘植(つげ)の枝に刺した真っ白なお団子を焼いて食べるのが楽しみでした。これを食べると1年風邪をひかないという言い伝えもありましたねえ。



『賽の神』の上に鎮座するのが『山の神』
いつも、こぎれいにされている神様を見るにつけ、集落の人たちが、この『賽の神』と『山の神』をずっと大切にして守ってきたことがよく分かります。
4月と7月のお祭りには、御神輿をここまでかついで来て1年の豊作と無事を祈り感謝を捧げます。その後で、川の中に御神輿を沈めて『川の神』に身体の浄化と健康を祈り感謝を捧げます。



昨年の初詣は『石砂山』に登って山の神と酒を酌み交わしました。今年は川の神と一杯やることにいたしましょうか。

選んだ場所は実家から10分の『大河原』
この季節、鉄砲の解禁期間のため山奥の川をうろついていると鹿と間違われて銃弾が飛んで来ます。新年早々お葬式を出すのもナンですから、今日は車が入れる広い河原でやりましょうかね。



寒々しい河原で、川の神様と酒を酌み交わす。そんな変わり者は、この河原には誰一人おりませなんだ。今日も私だけで独り占め、よかことでございます。河原乞食にとっては最高のシチュエ-ションです。



さあ、始めましょうか。
先ずは焚き火の火おこし。今日の焚き火は、田舎の建築現場から木材の切れっ端を調達してきたものです。



良い感じになってきましたねえ。焚き火を眺めているとほっとするのは何故なのでしょうか。しばし瞑想状態に入ります。



川の神様が待ちこがれております。さあ熱燗の用意を致しましょう。
先ずは『月桂冠』。神様は日本酒だけ、ビ-ルや焼酎は呑まないんですって。しかも熱めじゃないとダメなんだとさ。我が儘ですよねえ。



湯気が立ちのぼり、熱々の熱燗がつきましたぞ。
先ずは神様、お先にどうぞどうぞ一口。『さようか、それはすまんなあ。さすれば一口、グビッグビッグビッ』『あぁあぁ、ダメですよそんなぁ、一口って言ったでしょうに、まったくぅ、グビッ』『すまんすまん、しばらく呑んでないものでなぁ、酒に飢えてるのじゃよ』『神様っ、そんな品のないことをおっしゃいますな、神様の品格を疑われますぞ』『いやいや、神様と言ってもなあ、ワシの若い頃は呑む、打つ、買うの良き時代だったのじゃ、グビッグビッグビッ』『よかですよ、好きなだけ呑んでくださいましな』



焼き鳥がそろそろ焼き上がりますぞ、今日は熊本産の地鶏を仕入れました。
『さようか、旨そうじゃな。ワシは若い頃、熊本の馬刺しを食らって感動したものじゃ』『神様っ、神様は生ものは食わないものでしょうに』『いやいや、旨いものは何でも食らう。ワシは好き嫌いがないのじゃワッハッハ。しっかし、この焼き鳥はデッカイのう』『三つだけですからね、神様が一つ、アッシが2つ、いいですね』『そんな殺生なぁ、頼む、一生の頼みじゃ、ワシに二つチョウダイ。ねっ、ねっ。ハフッハフッ、あゝウンメェ-!』『なんだよまったく、アンタ本当に本物の神様なんですかい?』



ハイ、お次はワンカップ大関、神様知ってます?
『おお、知っとる知っとる、ワシの大好きな酒じゃ。確か渡哲也がコマ-シャルをやっとったのう。この間のまぐろも良かったのう』『神様っ、あんたテレビも見ちゃうの?』『あゝ見る見る、当たり前じゃ。あんなおもしろいもの、人間だけに見せておけるものか』『テレビなんて持ってないでしょうに』『当たり前じゃ、ワシは何も持っとらんが、この世のものは皆ワシのものじゃからのう。ワシは千里眼じゃ、どこにいてもテレビは見られるのじゃ。特に日曜日の、今晩泊めてがいいのう』『???』『とにかく、そのワンカップ、早よチョウダイ』『???』



さてさて、味噌煮込みうどんの出来上がり~!
今日は初詣だからね、奮発してイカ天も海老天も入れちゃいましたからね。熱々だから気をつけてくださいよ。『すまんのう、ハフッハフッハフッ、旨んめぇ~!やっぱ寒い日はこれに限るのう、ハフッハフッハフッ』『???、、、。あんた、ホントは川の神様じゃなくて河原乞食じゃなあい?』『うむっ、ばれちゃいましたあ。デヘッデヘッ、デヒャデヒャデヒャ~』



あゝ、真っ青な空が気持ちいいなあ。
本当の神様はどこにいるんだろうか?

ジャンジャン。

皆様のお幸せを心よりお祈りいたします。

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ある総合病院の再生と急成長

2007-01-13 23:36:22 | 独り言
これは、たった10年という短い歳月で、傾きかけた総合病院を再生し、そのうえ更に老健施設と特養老人ホ-ムを創り上げた若き院長の物語です。

10年前、まだ40代後半の若き医師が、赤字続きで傾きかけた総合病院に乗り込んだところから話は始まります。赤字続きの原因は、当時の院長や総婦長など幹部の高齢化と、将来に希望が持てない若きスタッフのモチベ-ションの低下にありました。

乗り込んだ若き医師が院長に就任すると、直ちに改革が始まりました。
先ず人事。高齢化してやる気の失せた幹部には勇退頂き、能力ある若きスタッフを幹部に登用。この人事は、残った若きスタッフ達に危機感と希望を与える効果絶大でした。向上心がなければ排除されるという危機感と、能力を発揮すれば登用されるという希望。これでうちの病院も再生するという将来への大きな希望が生まれました。

次に内外装の手入れと先進設備への更新、入院施設の増床、看護スタッフの増員。これによって良い職場環境の中で良質の医療を提供できるという誇りが蘇りました。どんなスタッフでも医療従事者としての高邁な誇りを持ち、それを実現したいと頑張っています。それを理解し実現してくれる院長に共感しない訳がありません。

次に、午前中しか受け入れなかった外来患者を午後も受け入れることとしました。
患者のニ-ズに応え地域医療に貢献することが病院の使命であるわけですから。

次に、外科スタッフの充実。若き院長も副院長も外科医、外科部長もヘッドハンティングで優秀な外科医を招聘しました。実は、これらの改革には、ある伏線があったのです。

それまでは、外来患者の診察も午前のみ、救急患者の受け入れも消極的、これでは病棟の入院患者が増えるわけがありません。すべて幹部のやる気のなさが招いたことでした。病棟を満室にしなければ病院経営は立ちゆきません。

外来患者が1週間以上の入院に結びつくのは2%程度、これに比べて救急患者が1週間以上の入院に結びつくのは20%以上。10倍以上の違いがあるわけなんですね。

そこで院長は、救急を受け入れるべく地域の消防署の救急隊を巡って救急の積極的な受け入れを訴えてまわりました。院長をはじめベテランの外科医が必ず当直医として詰めていること、絶対に救急を断らないことを強く訴えた訳ですね。そのために先進設備を導入し、ベテラン外科医を揃えて受け入れ態勢を充実させた訳なんですね。

救急を100%受け入れてくれる、そして高い救命率。次第に救急隊の信頼を勝ち取り、病棟が常時満杯になって経営が安定し成長軌道に乗るのにさして時間を要することもありませんでした。勿論、院長も副院長も外科部長もフル回転、いきいきと激務をこなしていることは言うまでもありません。

成長軌道にのってしまうと、銀行も役所も見る目がちがってきます。優秀なスタッフも集まってきます。院長の夢であった老健施設と特養老人ホ-ムの開設も順調に進み、今では数百人のスタッフを抱えるまでに急成長を遂げています。

ここで特筆すべきは、幹部スタッフへの権限委譲でしょうか。なにせ総勢数百人。権限委譲が最重要課題となるわけですね。医局、看護部門、事務部門、企画部門、渉外部門などの主要なポストには信頼できる人材を配置し、権限を委譲する。信頼されて権限委譲された人間はプライドを持って仕事をします。院長は度々彼らを食事に誘い、ねぎらい、感謝の言葉を伝え、和気藹々と飲食を共にします。

忙しい中でも、なんとか時間を工面し、良く呑み、日常のことを良く語り合い、夢を理解し合う。信頼関係とは、そんな中で生まれるのかもしれません。私もかれこれ25年、前の病院時代からおつきあいをさせて頂いていますが、周りの人間を思いやる暖かさ、スタッフを信頼しながら壮大な夢を淡々と実現してゆく力強さに憧れている次第です。

最後に一つ、この病院には複雑怪奇な人事評価マニュアルなんてありません。
有るのは職域別に、全スタッフ共通の極々シンプルな給与体系のみです。あとは、業績と能力に応じて、幹部会議で賞与と昇給を大まかに決めて加算しています。
それがお手盛りであっても、他の病院よりも元々の給与が高水準で、仕事にやりがいが持て、将来への安心感があり、ねぎらいと感謝の言葉がもらえる。業績が良ければこれで充分だと思いますね。

これからの歯科医院も、規模拡大に伴って、各部門にふさわしいリ-ダ-を置き、医院運営を担う事務局を設け、組織の形態を整える必要があります。そして、少なくとも月1回の経営会議の中で、幹部間の意思統一と相互理解を深めていくこと。そのためには先ず、経営内容のある程度の公開がどうしても必要になってきます。



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シンジラレナ~イ!

2007-01-12 22:49:43 | 川飯.B級グルメ
先日、久方ぶりで美味しい魚をイヤと言うほどご馳走になりました。
ある医療法人の院長会議のあと、新年会で、、、。

この院長会議では毎月、法人の方針決定のための議題を4時間たっぷり討議するのに、この日はたったの30分で会議を打ち切り、そのまま新年会に突入と相成りました。経営は順調だし、本院ビルの新築も決定したということで、たまには会議をさぼっても良いじゃないですか、ねぇ。

と言うことで、会議の場所も、池袋の院長ご推薦の魚屋さんの会議室をお借りして。先ずは天然物のお刺身の盛り合わせ。出てきたのは漁師料理のような分厚いお刺身がてんこ盛り。さすがは魚屋さんですなあ、やることがすごい。メンバ-6人なのに8人前は充分ありました。手前のおっきな貝の上にはデッカイ平貝のお刺身があったはずなのに、あっ!ない!写真を撮っている間に食われてしまったっ。我がままな理事長が先ず手をつけて、残りはあっという間に院長たちの胃袋の中へ収まっちゃいましたとさ。



このくらいたっぷりあると、人の顔色をうかがいながら遠慮がちに箸を出す必要もなく、ガッツンガッツン食えちゃうからモウシアワセシアワセ。蟹の内子の塩からでイカ刺し、絶品でした。旨いものを食べると話も弾んじゃって、ついには昔話が始まっちゃいまして。

20年前。
歯科医院なのにスタッフが520人もいたんですと。52人じゃなくて520人ですぞ。うっそぅ、シンジラレナ~イ!
バスを10台も連ねて社員旅行してたんですと。まさかっ、シンジラレナ~イ!
ホテルも貸し切りだったんですと。あらまっ、シンジラレナ~イ!
いやはや、すんごい歯科医院もあったものですなぁ。私は3年前からのおつきあいなので当時のことは知りませんが、実は今でもスンゴイんです、ホント。

驚いていても胃袋は満たされませんぞ。ハイ、お次は中落ちの海苔巻き。あっ、ひとつ足りない。あ~あ、また我が儘な理事長があっという間に食ちゃったぁ。中落ちだけのとろけそうな海苔巻きは大口でほおばっても3口もありました、あゝシアワセシアワセ。



そして、ふぐとあんきものお鍋。てっちりを食べながら、たっぷりの生のあんきもが茹で上がるのを待つのです。その間にも話は盛り上がって、、、。
インタ-ネットで、うちの法人名で歯科医院を検索してみると、、、。シンジラレナ~イ!出てくるわ出てくるわ。うちのクリニックで修行して開業した先生方のホ-ムペ-ジがワンサカワンサカ。カリスマ的なクリニックだったことが改めて実感できる瞬間なのであります。



これはケイジ。1万尾に1尾しか捕れないと言われるシャケの貴重品。これをしゃぶしゃぶで頂くとシットリとした上質の脂が舌の上でとろけてなくなるのです。初めての体験、なんてシアワセなのでしょうか。これはメッチャ高いぞ、本院院長がビビッておりました。



このあと、雑炊が控えておりましたがモオダメ、ウップ、食えましぇ~ん。
『魚はもう、1ヶ月は食わなくていいな!』。三田の院長の弁でした。ホント、1ヶ月は食わなくてもいいですね。満足満足。

最後に事務長が支払った御愛想を聞いてまたビックリ、1人前8千円ですと。ヤッス~イ、シンジラレナ~イ!またご馳走してくださいね。

この1週間、朝から晩まで良く働きました。疲れ切った1週間でしたが充分満たされた1週間となりました。皆さん、ありがとうございました。

衣食足りて礼節を知る。ウップ、ウゲッ!
ホンマ、美味しかったです。皆さんも是非どうぞ!



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妻の誕生日

2007-01-07 01:33:47 | モモ
1月6日は妻の誕生日でした。
いつも必ず何かが起こってまともに祝ってあげたことがありません。(これ言い訳)。今回は我が家の老犬モモの失明事件がありました。5日の朝、いつもは決まって6時に起き出すのに、その日に限って8時までウトウト。散歩に出ても身動き出来ず、ちょっと歩けば物にぶつかって。両眼失明、遂にこの日が来たかと覚悟したものでした。



モモは、もう15才になりました。3年前、左目に緑内障を患い、1年前に左目が見えなくなりました。右目もいずれはと先生から言われていたので覚悟はしていたのですが。でも両眼の失明を目の当たりにすると不憫でなりません。散歩しながら友達犬と茶飲み話をすることが唯一の趣味だったことを考えるとなおさらです。家族みんなでモモの失明を受け入れ、残り少ない余生を幸せに生きてもらう手だてをあれこれ考えたものでした。

この二日間は病院で眼圧を下げる点滴を毎日2時間して頂き、なんとか視力も回復。いつものように散歩しながら友達の家を巡ってはクンクン、なんて言いながら茶飲み話ができるようになりました。家族みんなで『モモ、良かったねぇ』と喜び合ったのは言うまでもありません。カミさんにとっては、これが何よりものプレゼントなのかな?



今は回復していますが、いずれ近い将来は、、、。モモと散歩しながら両目を閉じて歩いてみました。今の私には、光のない世界が想像出来ません。テレビを見ることも、パソコンに向かうことも、食卓の酒肴を目で楽しむことも、渓流でヤマメと戯れ、友と山飯を楽しむことも、本を読むことも、車を飛ばして日常を離れることも、今まで当たり前のようにしてきたことが何も叶わない人生に変わってしまう。

五体満足はこんなにも素晴らしいことなんだな。
光を失った瞬間、モモは多分とまどっただろうな。
食べてしまいたいほど愛らしかったむく犬の頃、雪一面の原っぱを友達犬と駆け回っていた頃、そして年老いて動きも緩慢になった今。なにか父や母や私の人生を早回しのビデオで見ているような気がする。

私たちも、いずれ老いて晩年の父や母やモモのようになる。それを思うと、最後まで幸せを感じながら生きてもらえるように家族みんなで慈しんであげたいと思います。光を失っても、生きているだけで充分に幸せだと思ってもらえるように、、。
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箱根駅伝に学ぶ

2007-01-03 15:45:28 | 独り言
熱戦の箱根駅伝も順天堂の総合優勝で幕を閉じました。
いつものことながら、年の初めに箱根を見ることで『そうだ、自分もまだまだやらなければ』と、彼らからチカラをもらっているような気がします。

箱根を走りたい、ただそれだけの夢に賭け、ひたむきに夢に向き合い、過酷なトレ-ニングに耐えてきたアスリ-トたちを思うと、たすきを渡して倒れ込む彼らの姿に感動し、思わず涙してしまいます。一度は箱根を目指し、あっけなく挫折した私は特に感慨深いものがあるのかも知れません。

全力を出し切り、倒れ込むほどに、自分はいま何かに打ち込んでいるだろうか?
箱根を見るたびに、自分に問いかける。今年は生まれ変わったつもりでやり直してみよう。是非とも成し遂げたいことを手帳に書き留めた。

さて、30数年前、私が学生だった頃の母校は毎年優勝を争う強豪校でした。
総合優勝12回、4連覇が一度、2連覇が3度。箱根の伝統校と言われていました。それがどうでしょうか?

私が卒業して数年後、大事件が勃発したのです。母校陸上部のカリスマ的存在であった『宇佐見コ-チ』が東海大学に突然の転出。『何でぇ!』。みな信じられなかった。宇佐見さんは、マラソンでオリンピックにも出場した長距離の第一人者。その宇佐見さんというリ-ダ-を失った母校陸上部はガタガタになりました。

リ-ダ-不在の中で、学生達は自分たちで練習メニュ-を作り、黙々とトレ-ニングを重ねて、箱根に出場はしたものの、かつての輝かしい戦績を残すことは叶いませんでした。何故でしょうか?



それは本物のリ-ダ-が存在しなかったから。
ゴ-ルへの道を指し示し、一緒に走ってくれるリ-ダ-がいない。
モチベ-ションを高め、維持してくれるリ-ダ-がいない。
本気で叱ってくれるリ-ダ-がいない。
心からねぎらい、褒めてくれるリ-ダ-がいない。
自分の成長を正当に評価し、喜んでくれるリ-ダ-がいない。
この人のためならという思いを抱かせるリ-ダ-がいない。

当時の母校陸上部はそんな状態でした。
ただただガムシャラに頑張っても、それだけでは何も成し遂げられないんですね。
あの状態を見ていて、若輩ながら本物のリ-ダ-の必要性を痛感させられたものでした。今では良きリ-ダ-の下で年々真価を発揮し始め、ようやく今年、準優勝にまで漕ぎ着けました。来年からの活躍に期待したいところです。

さて皆さん、あなた方は組織のトップでありリ-ダ-です。
リ-ダ-ですが、リ-ダ-としての使命を果たしているトップがどれだけいるでしょうか?スタッフのやる気に頼るのではなく、自らが変わり、やる気をみなぎらせ、スタッフのやる気を引き出す。あなたがそんなリ-ダ-でなければ、あなたの組織はリ-ダ-を欠いた組織も同然ではないでしょうか?今年こそは是非とも、本物のリ-ダ-に生まれ変わる年でありたいと思います。私も更に更に変わりたいと思っています。










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希望の年となれ!

2007-01-01 22:53:37 | 書籍
2007年の幕開け、皆様おめでとうございます。

皆さんは2007年をどんな年にしたいと思っているでしょうか?
経営者は決して評論家であってはなりません。
考え、思い描いたことを行動に変える実践主義者であってこそ価値ある経営者である筈です。

明確な将来展望を描き、それをスタッフに熱く語り、先頭を切って行動に変える。そうすれば必ず変化が現れ、変革へと進んでいく筈です。
そして、2007年が終わる時、『あゝ今年は充実した1年になったなぁ。来年はもっとおもしろくなるぞ』。そう言えるような1年になるよう共に歩んでゆきたいと思っています。



これは『修養』と言う名の書、武士道と禅の精神に基づいた『生き方』の書です。父が学生時代から愛読し、私が高校時代に父から受け継ぎました。おそらく大正時代の書なのでしょうが、その教えは平成の世でも陳腐化することがありません。年の初め、生き方に迷いを生じたとき、必ずこの書から教えを受けています。もうボロボロになっていますが、未だに私の生き方のバイブルになっています。

『我が身を修め、世のために尽すこと、これ男子の本懐なり』
『明日死ぬるを覚悟して今日を一心不乱に生きるべし』

2007年、私の目指す生き方。
スタッフと私自身の更なるレベルアップを実現し、お客様の夢の実現に貢献すること。そのためには規模拡大に走らず体制固めに注力します。

1.この1年間は新規のお客様を増やさないこととします。
2.スタッフ教育に注力し自立した一人前のスタッフを育てます。
3.私自身も時間と費用を惜しまず、修行に励みます。
4.お客様の良き理解者、協力者に徹します。

目の前の業務に全力投球しながら自分の修行の時間を取り、しかもスタッフ教育の時間も作る。これはは可成り厳しいものがあります。しかし、喜びの方が遙かに大きいことも知っています。スタッフが目に見えて成長することは何よりも楽しいものです。

レベルの高い仕事がこなせるようになったときの充実感、お客様に感謝される喜びを実感したときの満足感、そんな成功体験を繰り返してスタッフは成長してゆくものです。この1年が終わる頃、スタッフは頼もしいほどに成長していることでしょう。そんな1年後をイメ-ジするとワクワクしています。

『人は皆、遊びをせんと生まれけり』
半端な仕事をしながら遊んでも決して楽しい筈はありません。好きな仕事に精一杯取り組んで充実感を得ながら、好きな遊びも目一杯楽しみたいものです。溪や山でのんびりまったり食とお酒を楽しむこと、あゝやめられましぇぇぇ-ん!
『仕事ばっかりしていると、つまらない大人になっちゃうぞ-』、これもまた真なり。

さあ、2007年。
良く学び、良く働き、良く遊び、充実した1年になるよう精一杯生きることを自分自身に誓いましょう。そして、2007年が終わるとき『あゝ今年も充実した楽しい1年になったなぁ。来年はもっとおもしろくなるぞ』。そんな風に皆さんと共に叫び合いたいと願っています。

そうそう、今年はお医者さんのチカラを借りてタバコをやめることにしました。
私の場合、甘いものを食べながらのタバコがいっちゃん美味しいので、どうしてもチョコレ-トやお菓子を食べながらの喫煙が習慣になっているわけで、だからいつも血糖値がバカ高な訳で。タバコをやめるとチョコレ-トともお別れ出来ると言う訳で、そうすると血糖値も下がるという訳で。禁煙、自分に誓います。頑張りまっしょい!





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