山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

丹沢新緑トレイル

2015-05-06 12:10:35 | 自然薯 山菜
登りたい山と、登れる山、今の僕たちにとってこの差は途方もなく大きい。
だから今回は僕たちの足にも優しい丹沢の新緑トレイルをのんびり歩くことにした。
6月からは全国の鮎を追って釣りに没頭する相棒とも今年前半最後の山旅になることだろう。





東沢の登山口に取りついて1時間、尾根に上がるとブナの新緑が目に優しく溶け込んでくる。
大量のビ-ルや水と食材を詰め込んだ重いザックにもなぜか今日はあまり苦痛を感じない。





尾根には貫禄のブナの古木が大きく枝を広げて丹沢の主であることを無言のうちに主張する。





蕾を付け始めたミツバツツジやシロヤシオの群落も延々と続いている。
5月下旬には純白と赤紫の花に魅了される登山者で狭い登山道はごった返すことだろう。





一番乗りした避難小屋に寝床を設えてから、ザックをデポして菰釣山に向かう。
  ブナの根方に腰を下ろして富士を眺めながらキンキンに冷えたビ-ルを流し込んだ。
    




夏のような日差しの中を歩いてきて火照った体には冷やしたトマトがことのほかに旨い!





午後4時半、てっぺんで2時間ほどまどろんで小屋に戻った。





ベンチに食材を広げて行者にんにくの醤油漬けで豚肉を炒める、色は悪いけれど味は申し分なし。
ビ-ル2本、缶チュ-ハイ2本、焼酎2本、鬼殺し2本をオ-ちゃんと分け合って呑む、今日は酔うぞ~!





今回も何人かの山の猛者と出会って話し込んだ。
一人は橋本の自宅から歩いて丹沢に入り、6泊7日で最後は富士の6合目に天泊してピ-クハントするという健脚。





一人は、地下足袋で丹沢を歩く職人さんで、なおかつ行政書士事務所を開業しているという異色の職業人であった。
予定を立てずに6日間丹沢を放浪するということで午後4時半を過ぎたというのに加入道山に向かって出立して行った。
誰もみな爽やかで逞しい!





あれだけ呑んでラ-メンまで喰ったというのにオ-ちゃんは更にオニギリを頬張っている。





この日の宿泊者は8人、僕たちはイビキから逃れるために特等席を譲って窓際の狭い長椅子に寝床を移動した。
案の定、あちこちから部屋の空気を震わせるほどの強烈なイビキの競演が始まったけれど耳のそばでなくてよかった~。





午前4時40分、新しい朝が明けて東の山が赤く染まり始めた。
あれだけのイビキの大合唱の中でもぐっすり眠られたのは酒のおかげだろうか?





午前5時半過ぎ、一夜を明かした小屋に別れを告げる。
宿泊者の方々はみな良識ある紳士たちで不愉快になることは何ひとつなかった。





2日目の二人旅が今また始まる、のんびり歩いて行こう!





急登をひと登りすると





30分で菰釣山、ここで富士を眺めつつ朝食を作る。
絶景に感動したオ-ちゃんは11月から毎月登りたいなどと言い始めた。





急登と急降下を幾度となく繰返し





心地よい風に吹かれつつ快適なブナの尾根歩きを楽しんだりしているうちに





午前10時、大棚の頭に辿り着いた。
大休止してベンチで横になっていると熱烈にビ-ルが欲しくなって山伏峠に下ることにした。







下山して、いつもの温泉で湯につかり、よく冷えたビ-ルを流し込む。

くうぅぅっ、沁みるぅ~!
こんなに旨いビ-ルは何年ぶりのことだろうか、僕の喉も大いに喜んでいた!





〆は2枚のお蕎麦、山旅のいい締めくくりとなった。





これから僕は山釣りに、相棒は鮎釣りに没頭する季節になる。
正面に富士を眺めつつ歩いた今回の新緑トレイルは心地よい山旅として心に残ることだろう!




コメント (36)
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