山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

落ち葉にくるまってビバ-ク

2020-12-23 00:33:23 | 山歩き.散歩
いい年をして2週も続けてバカな遊びに興じてしまった
こんなもん何の役にも立たんと考えるのがネガティブシンキング
いや~いい経験ができておもしろかったな~と思えるのがポジティブシンキング
さあ貴殿はどちらでございましょうか?

1回目は12月12日の土曜日、仕事を終えて家を出たのが深夜23時30分のことでした
ふるさとの山の登山口のひとつ牧馬峠に到着したのが午前1時、ここからヘッデンを灯してナイトハイクの開始です
明るい時間なら歩いて20分のところを心もとない真っ暗闇の登山道を40分かけて落ち葉の吹き溜まりに辿り着いた
外気温6度の暖かい夜、今夜はここで落ち葉にくるまってビバ-クの人体実験です

ふかふかの落ち葉の上にサバイバルシ-トを広げ登山靴を履いたままで足から潜り込みます
目だし帽で顔を被いザックを枕にして横たわり、ふんだんに積もった落ち葉をかけてサバイバルシ-トを覆うと
これが結構暖かくて朝までぐっすり熟睡することができた、ただ寝返りのたびに落ち葉が崩れて保温性が落ちるのが難点か
(この画像は翌朝撮影したのもので僕の体重で落ち葉が圧縮されています)



よく眠れた朝はシンプルに春菊とエノキとウインナとくずきりのキムチ鍋でほっかほか
くずきりはもちもちの歯ごたえ、とろりとした食感で鍋には欠かせない食材でございます





さて2回目は12月19日の土曜日、深夜23時過ぎに家を抜け出して牧馬峠へと向かいます
今夜の実験は更に奥、踏み跡も不鮮明な狭くて歩き難い登山道を踏み外したら深い崖下に真っ逆さま
ヘッデンの灯りとストックを頼りに慎重に進みます(この画像は翌日の帰路に撮影したもの)



ようやく辿り着いた地には思いのほか落ち葉が少なくて暖を取れそうにない
仕方なくナラの大木の根方にエムシェルタ-を広げシェルタ-の中に折りたたみ傘を広げて空間を確保する
2ミリの銀マットを敷き、ザックを背もたれにしてナラの大木に背を預け、アルミ泊を貼ったサバイバルシ-トに潜り込む
外気温マイナス4度ながらインナ-、ミッドシェル、ダウンの上下、ハードシェルの完全防寒装備ならシェルタ-の中は結構暖かい
ホットウイスキ-と熱々のラーメンが欲しいところだけれど火器を使ってシェルタ-に火がついてしまったら命に関わる
簡単な酒肴で焼酎の水割りを煽り、スーパ-のかつ丼(ハ-フ)を食べたら食熱で体がホカホカしてきた

酔いに任せてうとうとしては寒さで目が覚めるの繰返し
午前6時過ぎ、外気温を計ったらマイナス6.5度、シェルタ-の中が結露しているけれど寒くて外に出たくない



午前9時前、朝日が差してくると太陽の恵みにしみじみとありがたさを感じる
結露したシェルタ-とサバイバルシ-トを乾かしつつセリ鍋の準備に取り掛かる
セリは根が美味しい、最近は東京のスーパ-にも根つきのセリが置かれるようになって嬉しい



朝から熱々のセリ鍋をつつきながら缶チューハイと焼酎のお湯割りで温まる



2本空けるといい感じに酔いが回ってきた



〆は生の戸隠蕎麦



二人前いっちゃえい!



外気温7度、3時間ほどで13度以上も暖かくなったことになる、正面に石砂山が見える
さあ睡眠不足を取り戻そう、普段リビングの板の間で寝ている僕はこんなところでも難なく熟睡できる



午後2時、風が出て来たので昼飯は取らずに下山する



寝所のすぐそばにはタヌキの糞が4か所あった、多分ここはタヌキの集会所なのかもしれない



若い頃のようにテントを担いでの縦走はもうできない



ザックの中には140gのシェルタ-と200gほどのサバイバルシ-トがいつも入っている



水さえあればシェルタ-とサバイバルシ-トで一夜はしのげる、酒と食料があればビバ-クは更に充実する



数時間のワンデイハイクでも何が起こるか分からない



不要と思っても命を繋ぐ最低限の装備はいつも携行しておきたいものですね!
コメント (22)
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