山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

デコ沢を行く!

2014-04-27 17:19:25 | 自然薯 山菜
(テン泊して岩魚尽くしの川飯で撃沈しよう)、これが今回のプチ遠征第一弾の企画です。

今回は天気も良くて暖かく最高の釣行日和となりました。
ザックを担いで歩き始めると野蒜やフキノトウなどが目に留まり岩魚料理の脇役にと野蒜の球根とフキノトウを少しずつ摘んで渓に入ります。
通りかかったおじさんに山菜採りか釣りかと問われ、ロッドを見せて釣りだと答えると『増水しているから気を付けて』と注意の言葉を頂いた。

 




山の斜面にカタクリの花を見つけ、更に見上げると赤紫色の大群落になっている、これは山菜にも期待が持てそうだとほくそ笑む。





渓に降り立つと雪代の影響か、小さなイワナの沢はガンガン瀬になっている。
これでは渡渉もできず、岩魚のポイントも見つからず一気にやる気が失せる。
諦めきれないオ-ちゃんは大きめのガン玉を付けて岸際のトロ場にニンフを沈めて粘ってはみたものの
時間とともに激しくなる雪代の増水には抗しがたく敢え無く撃沈と相成りました。
まあ、人生なんてこんなもんですわ!






予定していたテン場にザックをおろしてこれからの計画を練り直します。
練り直すと言っても他の沢も状態は似たり寄ったりであろうからと遠征第二弾に賭けることにして撤退することに決めました。





こうなったら呑むしかありゃしません。
テン泊するつもりだったのでビ-ルも酒も十分にある訳で、、、、





オ-ちゃんも戦意喪失して黄昏れております。
俺たちゃ何のためにここまで来たんだ~、そんなこと言っちゃあアキマヘン!





突出しは野蒜をお味噌で食します、ビ-ルが旨し!

 



揚げている行者ニンニクから漂う香りのナントそそられること、しかもあまくて旨~い!
岩魚料理にはありつけなかったけれど、これはこれで十分に満喫することができました。
これから行者ニンニクは天ぷらだけでいいかもですね。





イワナバ-ガ-にしてもらえなかったバンズ君も心なしか寂しそうじゃあ~りませんか?





たっぷり呑んで、暖かい日差しの中で午睡をむさぼる、この時間が渓流釣りの幸せなのでしょうかね釣れなくてもね。





午後4時、たっぷり眠った後はゴミひとつなく片づけて渓を下ります。
この時間になると沢水は更に嵩が増えて可なりの濁りも入っておりました。
またいずれ雪代が収まったらテン泊して岩魚料理と酒で撃沈したいものですねえ。





一日の締めくくりはやはり温泉とビ-ルとお蕎麦、今日も良い一日だったと言っておきましょうかね。




皆さん、雪代の増水を甘く見てはなりませぬ!


(注)デコ沢のデコは(おデコ)のデコで実在する沢名ではありません。
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もうすぐ2歳と62歳(単なるノロケです)

2014-04-20 18:01:25 | 独り言
先日、僕は62歳になりまして、お祝いに孫たちが遊びに来てくれました。
(いつも顔を見せてくれるのは息子の嫁さんの心遣いと感謝しきりです)

日頃、家のことなんて何にもやらない僕が孫のために工作をすることになりまして、、、、
何年ぶりのことでしょう、汗だくになりながら奮闘すること1時間、いったい何が出来上がるのでしょうか?






これ、キッチンセットなんですね。
さっそくシンクを取り外して中をしきりに観察しています。






このくらいの子を見ていると実に面白いのです。
見るもの触れるものが初めてで、しかも先入観が全くないので先ずは驚きから始まる訳なんですね。
その驚きが興味に変わり、そして触れて感じて遊びに移っていく様を見ているととても新鮮に映るのです。






誰も教えないのに食器を戸棚に納めてから料理を作り始めます。
まだ2歳にもならないというのに日頃から母親の日常を細かく観察しているのでしょうね。






でも本物には到底かなうものではありません、結局はオモチャに飽きて本物へと辿りつくわけで
見て触れて感じて経験していくという成長のプロセスは、決してイタズラの一言で片づけてはなりませんねえ。







食事の前のうがいと手洗い、これも躾と習慣の賜物ということでしょうか?






ようやく話ができるようになって最近は徐々にコミニュケ-ションが深まってきましたが
2歳の孫と62歳のじいちゃんがどんな風に言葉を交わすのかと自分で自分を観察してみると
実は無意識のうちに僕も2歳の子供になっているというわけで、これも新しい発見をさせてもらったと一人含み笑いをしています。



自分の息子を育てているときよりも孫のことの方が遥かによくわかる、これ人生経験を積んできた余裕なのかもしれませんね。
いやあ、孫のノロケにひとりごちている爺ちゃんのお話しでございました(恐縮です)






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早春のセレモニ-

2014-04-14 01:22:13 | 山歩き.散歩
春の女神がひらひらと舞うこの季節、この石砂の山は年に一度だけ華やぎの時を迎えます。
若葉が萌え、ミツバツツジや山野草のとりどりの絵の具に彩られて山が命を吹き返す季節でもあるのです。

今年この山を歩くのは3度目のこと、ついでに気になっていた春の儀式を済ませたいと思います。
登山口の傍らの沢を下り、昔あった田んぼのあたりでフキノトウと藪甘草を少しだけ摘んでから山に入ります。

 




登山口から15分ほどの庚申塔は、集落の人たちの手によっていつも清められています。
今回は供えるお酒を忘れてしまったので手を合わせただけで山に入ります。






登山道から少し外れて湧水に立ち寄り緑鮮やかなユキノシタの若葉を少し摘んでいくことにしました。






歩きなれた尾根道は今日も僕を優しく迎えてくれました。






幼馴染のKちゃんの山でタラの芽をいくつか摘ませてもらいます、今がちょうど食べ頃ですねえ。






タチツボスミレ、ヒトリシズカ、ミツバツツジ、山の花々の優しい色合いに心なごみます。

 





登山者で賑わう山頂から少し距離を取れば、舞姫とのひと時を静かに過ごすことができるのです。







いつものダイニングは望遠レンズを構える3人のカメラマンに占拠されていました。
仕方なくもう少し下って山飯の準備に取り掛かります。






藪甘草の酢味噌和えを作ってから缶ビ-ルのプルタブを空ける。
癖がなくまろやかな春の恵みが酢味噌によく合ってビ-ルのアテに実にいいのです。

 




フキノトウとタラの芽、ユキノシタは何と言っても天ぷらが一番旨し!





                 

マジックソルトが山菜独特のほろ苦さを程よく引き立てて、あぁこんな幸せがあっていいのでしょうか?




ビ-ルをやりながら、サクッと揚がった山菜の天ぷらを楽しみ、そして本を読む。

『ア-・ユ-・フリ-?(加島祥造著)』
ここに独りでいる そのこと自体が喜びなのではない
ここにいることで今生きているという意識が一層鋭くなる それが喜びなのだ(う~む、言えてる!)


 



少し眠って山をおりる頃、山にはもう人の姿はありませんでした。

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春まだ浅き、、、

2014-04-06 22:59:28 | フライフィッシング
4月5日は僕の誕生日、運よく好天の土曜日とくれば今日こそは春の女神にご挨拶という訳で、、、
なのにオ-ちやんの車が向かった先は春まだ浅き甲州の山懐の渓、水なんざちっとも温んでなどおりやせんでした。

東京の桜はすでに満開を過ぎて散り始めているというのに目的の山麓に向かう途中の桜は7分咲き、
更に進めば5分ほどか、峠を越えれば3分咲き、そして集落に辿りつくと何と梅の花が満開で桜はまだ固き蕾ではありませんか。








釣り人でごった返す集落を抜けて大菩薩への林道をひた走って谷底に降り立ちます。
釣欲の湧かない僕はビ-ルをやりながら見ていると、ここでオ-ちゃんが可愛い山女魚を2尾釣りあげました。








河岸を変えてまた谷底に降り立ちますと、ここには雪渓がびっしりと残っておりました。







ここでちょっとアクシデント。
皆さん、誤ってスノ-ブリッジを踏み抜くと脱出できずに命を落とすこともありますからね、気を付けましょうね。







ハッチはと言うと、蜜蜂ハッチはおろかユスリカもメイフライのハッチもじぇんじぇんありません。
当然ライズなんてあろうはずもなくドライフライでは全く歯が立たぬ季節でございます。
しかも、この谷底から登山道へと急斜面を20メ-トルほどよじ登る途中で太ももが攣ってしまうというオマケつき
15分ほど悶絶して身動きもできずにこのまま谷底へ真っ逆さまかという死の恐怖を味わった散々な一日でありました。








滝壺で粘っていたオ-ちゃんも







諦めて引き返します。







数年ぶりに使ったウェ-ダ-を脱ぐと、ナンとも言えぬ匂いが漂ってまいります。
二人のウェ-ダ-を車に放り込むと狭い車内は悶絶地獄に、、自分の匂いは許せるけれど人の匂いは許し難し!
これから向かうお蕎麦屋さんは酒を置いていませんからね、ペットボトルに鬼ころしを仕込んで蕎麦前の準備は万端です。







せっかく酒をこっそり仕込んだというのにお目当てのお蕎麦屋さんは本日休業、人生なんて所詮こんなものですね。
ということで、隣の温泉に浸かってから今日の釣果を有り難く頂くことに致しましょうねえ。
イワナと虹のお刺身とイワナの一夜干し、いやいやビ-ルがすすみます。








そうそう、オ-ちゃんと呑みながら話していて判明したことなんですがね
61になったと思っていた僕の年は何と62才なんですって、もうここまでくれば年齢なんてどうでもよくなってしまいます。

あと何年で70才なんて考えていたら山なんて行けなくなっちゃいますからね

皆さん、自分の年は忘れるのが一番ですね。
但し、世間様に恥を晒さないようにくれぐれも年相応の振る舞いは忘れないようにしたいものですね!

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