山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

ふる里の山でリハビリ山歩

2013-03-24 00:51:05 | 山歩き.散歩
5週間、ほとんど休みもとらずに仕事を続けていた。
毎年のことではあるけれど終わった途端に緊張の糸が切れて抜け殻状態に陥る。

熊さんの計らいで先週末は恩方の山奥でヒロキチちゃんを交えて焚火の夜に癒された。
山からの帰り道、ちょうど摘みごろの蕗の薹を摘んで春の恵みにも癒された。




 



体はもう大丈夫だろうと今週末は雪の金峰山に向けて夜明け前の中央高速に乗る。
途中で大切な忘れ物に気付いた。防寒グロ-ブもツェルトもヘッデンも忘れていた。
山の高みは雪と氷と強風だろうとアイゼンとピッケルとゴ-グルに気を取られていた、まだ抜け殻か?

引き返す気力もなくて石砂山へと車の進路を変えた。
腑抜けが収まらない身心には石砂山あたりがちょうどいいと自分を慰めた。
牧馬峠の崩落で林道は途中から全面通行止め、ザックを担いでトボトボと歩く。







雑木林に分け入ったのは午前7時前。







今年は季節の進むのが少し早いような気がする。
ヤブレガサはもう食べごろになっているし


 




ヒトリシズカも慎ましく咲きそろっているし









春蘭もいちばん可憐なころを迎えている。







この急登を突き上げればテッペンに辿り着く。







8時前に誰もいないベンチにザックを下した。
木々の間からかすかに雪を頂いた富士の頭が望めた。
1時間ばかりベンチに横になって睡眠不足を補う。







まだ歩き足りなくて伏馬田城址まで足を延ばそうと歩き始めると
突然、目の前を阪神タイガ-スの縞模様がかすめ過ぎた、、、







もしや?

舞姫が羽を休めるまでの10分ほどカメラを構えながら不動の姿勢で立ち尽くしていると







タチツボスミレの花に身を休めて密を吸いはじめた。







まぎれもなく春の女神、こんなに早い季節に舞姫に出会うことは予期していなかったこと。







この美しい文様を、煌びやかな衣装を、誰が何のために、この春の女神に与え給うたのであろうか?





忘れ物をしたおかげで、思ってもいなかった春の女神に出逢えたことの不思議。
この偶然は、もしや必然であったのかもしれないと秘かに思ったりして。




この出逢いに満たされて、いつもの場所に腰を落ち着けた。







焼山から延びる丹沢主稜を眺めながらハ-フ&ハ-フが旨い!
ふわふわの落ち葉の上に仰向けると気持ち良くてまた少し眠ったようだ。








目を覚ますとテッペンに何人かの話し声が聞こえる。
広げたものをザックに収めて登ってみるとナントこんなに人がいる。






皆さん、石砂山(いしざれやま)に春の女神がお出ましになりましたよん。
季節が早い今年は例年よりも1~2週間早めに登られた方がいいかもしれませんね。

















コメント (21)
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