山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

ヤマメが消えた日

2011-06-26 15:01:51 | フライフィッシング
先週の日曜日、50日ぶりに熊さんと釣りにでかけた。
秋山川の支流AT沢、まるで垂直に見える壁を20メ-トルほど下るといつもの穏やかな渓が霧雨に濡れていた。







小鹿なのだろうか?
自然の厳しさが垣間見える。
自然はいつも穏やかで優しいわけではない。
けがをした動物にも鉄砲水にさらわれる人間にも平等に無関心で厳しい。










先行を交代しながら2時間ほどゆっくりと釣りあがった。
いつものことながら渓相も水質も素晴らしい、、、のであるが、、、。











熊さんの針にかかったのは後にも先にもたったこれ1尾だけ。
愛らしいのに釣り師の誰もが嫌うアブラハヤ、まあ、笑いたい人は遠慮なく笑ってやってくださいませ。
ヤマメはおろかアブラハヤさえ釣れなかった僕は熊さんを一応は褒めてあげたいと思うのです(大笑)











さあ、こうなったら神の川でイワナを釣ろうと河岸を変えたわけですが何を勘違いしたのか
気持ちよく呑んでしまってこの有様、当然釣果なし、というか渓にも立てず。
いやあそれにしても最近の熊さんはちょいと腹が出てまいりましたなあ、熊さんよ野性を取り戻せ!









呑んだらやっぱり〆は蕎麦なんですね。
『つねっさ』の掻揚げおろし蕎麦と梅おろし蕎麦、皮肉にもこの日最大の釣果でございました。




 







さて、今週の日曜日は時間ができたので黒部遠征6泊7日分のパッキングテストをやってみました。
ザックを含んだ総重量は11.06キログラム、50Lのザックで余裕ですが、体力が落ちている身としては極力荷重を減らしたいと考えるのです。
ならば小屋泊まりで楽に行けばいいではないかと思うでしょうが、夏の込み合った山小屋の不自由さは我慢できないのです。

写真は上段、中段、下段とも左から右へ見て下さい。

1.グリ-ンの防水バックはスリ-ピングシステムを詰め込んでいます。
  ダウンインナ-上下480g、ヒ-トテック下着上下300g、薄手の防寒着上下570g、
  モンベルジオライン50g、靴下2足170g、着替えの速乾シャツ180g、防水バックを含む総重量1810g

2.食糧は7日分で2200g

3.ポ-ルを併せたテント一式1400g

4.ゴアのシュラフカバ-380g

5.ゴアのレインジャケット(上のみ)290g

6.プラティパス2リッタ-50g

7.紺色のバッグはフライ用の小物、ナイフ、ヘッドランプ、山ラジオ、ガムテ-プ、針金、ポイズンリム-バ-、テ-ピィングテ-プ、予備電池、
  カメラ用予備バッテリ-、インシュリン、ブドウ糖、病院の飲み薬、鎮痛剤、防虫ネット、虫よけクリ-ム、ムヒ、オロナイン軟膏、カットバンなど総重量960g

8.チタンコッヘル140g、チタンシェラカップ70g、ガスバ-ナ-130g、ガスボンベ400g、総重量740g

9.6本継ぎフライロッド2本240g、フライリ-ル100g、偏光グラス(ケ-ス込)120g、フライパッチ60g、総重量520g

10.ザックカバ-110g

11.ネオプレ-ンソックス200g

12.銀マット200g

13.ザック(カリマ- ク-ガ-50~70L)2200gを含む総重量11.06キログラム、行動中の飲料水1L1000gを併せると
   約12キログラム、結局ベ-スになる装備はほとんど変わらず食料だけが山行日数に比例して重くなるという訳ですね。
   (あっ、輪ゴムと軍手とまな板とタオルとキッチンペ-パ-を忘れてた、また重量増えちゃう!)





なお、検討事項は以下のとおりです。
1.山行は沢靴で通しスパッツも着けたまま歩きます。ふやけて足に豆ができないように事前に予防措置を取ります。
2.寝具はシュラフとシュラフカバ-のみの方が軽量化できるかもしれませんが、ダウンインナ-と軽量防寒着の方が
  テン場での食事や焚火、トイレや水汲みなど臨機応変に利用範囲が広いためこのシステムは変えられません。
  ただし、遠征が9月中旬になればイスカエア-130を追加しないとちょっと寒くて眠れません。
3.テントマットは薄い銀マットを折りたたんで使います。枕は沢靴にスパッツをかぶせてポリ袋に包んで代用します。
4.今回はランディングネット、6ミリザイルは携行せず、細引きのみ10m携行します。
5.燃料を節約するために朝食と行動食はなるべく火を使わずに済ませます。
6.カウンタ-アソ-ルトは腰に着け、トレッキングポ-ルは歩行中に使用するので重量には含みません。




さて、食糧ですが悩むのはいつも食糧問題で重い燃料を節約するため朝食と行動食はなるべく火を使わないように心掛けています。

1.食パン6枚切り400g、ガ-リックラスク15枚入り110g、アンパン5個入り220g、
  食パンの具はサンドイッチスプレッドとパン工房ツナ&マヨが美味しくてそれぞれ150g
  ただ、食パンが意外と重いので今回は具材のスプレッドとガ-リックラスクとオニオンラスクで300gの減量を図ります。
2.山飯用のパスタは出来上がり時間5分となっていますが、実際にはソ-スが無くなるまでに11分ほど煮込むため燃料消費を
  考慮して候補から外します。
3.そうめん、ひやむぎは夏の遠征にはなくてはならないもの。大盛り3食分と麺つゆは重くなっても仕方ありません。
4.野菜を食べないと体調がおかしくなるので夕食は大盛りラ-メンとたっぷりの乾燥野菜が中心、乾燥野菜はキャベツと白菜を各100g。
  カレ-も食べたくなるので山菜おこわをやめてカレ-うどんに変更しラ-メンは数量を追加することとします。
5.ご飯は、変化を持たせるためアルファ米と親子丼の素を併せて140g1食分のみに変更。
6.酒類はウイスキ-200mlのみ携行し、毎日のビ-ルは山小屋で調達し、渓泊の際にも事前に小屋で調達します。
  非常食兼ツマミはアタリメ2袋150g、2袋で70本入っているので充分でしょ。
7.非常食のギョニソとカキピ-は省略し、遭難したときは飴、ブドウ糖、アタリメ、ウイスキ-で生き延びましょう。
8.イワナの刺身用に醤油少々、塩焼き用に塩を携行しますが、油、こしょう、一味はどうしましょ?
9.山小屋での食糧調達はビ-ルのほか、ミカンの缶詰、お菓子、昼飯なども可能なためもう少し食糧が減量できるかもしれません。








ガ-リックラスクにツナマヨとサンドイッチスプレッドを塗るとこんな感じ、朝食や行動食には美味しくて簡単で結構使えます。



 


まあ、ざっとこんな感じですがもう少し検討の余地あり、追加が出るかもしれません。
いくらザックの軽量化ができたとしても6~7日間の山行に壊れ始めた膝がついていけるかどうか?

特に下り坂で膝が激痛に襲われるのは恐怖です。
どなたか、膝が痛まない対策でもありましたら教えて頂けませんか?











コメント (33)
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黒部再訪の夢の夢

2011-06-12 22:36:54 | フライフィッシング
1999年の『ヤマケイJOY』
読みたい記事があったので古本屋で150円で手に入れました。
12年前のヤマケイを見ていてウエアの進化には驚くばかりです。

例えばレインウェア、12年前にもゴアテックスはあったのだけれど厚い、重い、ゴワゴワ。
テントもザックも山靴も似たり寄ったりなのだけれど一番の進化はベ-スレイヤ-とミッドレイヤ-ですかね。

当時のヤマケイに掲載されている登山者の写真を見るとTシャツ、ポロシャツ、チェックの山シャツ。
それが今ではどうでしょう、吸湿速乾抗菌防臭素材で快適そのもの、僕は雨に降られない限り3日間は着続けてます。


驚異的と言える素材の進化に反比例するかのように何故か僕の体力だけは衰えが進んでいます。
だからという訳でもないのだけれど、ここ数年は新たな山域や渓を開拓しようという意欲よりも
かつて訪れて強く印象に残っている山や渓に再訪したいという気持ちが強く湧き始めています。









さて日曜日、動かぬ体に鞭打ってふる里の渓に立ちました。
と言ってもロッドを振ったのはほんの小一時間、数尾の渓魚と遊んだあとは渓畔で昼寝です。








今年の夏は黒部を源頭まで遡行して雲上の楽園に遊ぶ山旅を計画しています。
かつては3泊4日でやってのけたのだけれど今はもうとてもムリ、6泊7日でのんびり歩きたいと思います。








最源流部に天泊して釣りは多分2日間、かつては尺上が当たり前だったのだけれど今はもう大物はいないのかもね。








非日常の世界はとてもワクワクするのだけれど思いのほか疲労困憊状態になるのです。
6泊7日の天泊なら尚更のこと、長い山旅から帰ると我が家の日常が一番いいということに気づかせてくれる訳なんですね。







黒部の源頭部を訪れてからすでに30年が経過しています。
いまどうなっているのかな、楽しみでもあり不安でもあり。







何と言っても天泊は1週間分の食料と酒が重くて難儀です。

どなたか食べずに1週間生きられる方法をご教示いただければ幸いです。

よろしく(ムリだよねえ)






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癒しの渓

2011-06-05 15:27:03 | 山歩き.散歩
今年の5月は例年にも増して殺人的な忙しさでしてね
こんな時期を乗り越えると必ず鬱症状が現れてしまいます。
しかも今年は、山好きのお客様が亡くなられたショックで余計にきつかった。

6月に入ってからの1週間は何もする気になれなくて
これではいけないと思いながらも気力も湧かず体も頭も働かず。
そんな時、つい足が向くのは長年親しんだふる里の風景なんですね。

いつもの川原で一人、焚火の前で眠りました。
だからどうだって言われても困るのですが僕には大切な癒しの時間です。





            





こんな穏やかな流れの中から25センチのヤマメが飛び出すこともあるのです。













ザックに入っているのはビ-ルとタバコだけ。
今日はロッドも持たずに丸腰で来てしまいました。








こんな風景の中をぼんやり歩いていると
『ふる里は有難いなあ』とつくづく思うのです。








こんな穏やかな時間を過ごしていると、ふと思うのです。
いま福島の人たちはどんな時間を過ごしているのだろうかと?
ふる里の地を追われてジプシ-のような避難生活がいつまで続くのだろうかと?









原発の是非がようやく議論に上がってきたような気がします。
孫さんのメガソ-ラ-構想に多くの自治体が手を上げ始めました。
この国を変えていくのはいつの時代も新しいリ-ダ-の出現がなければダメなような気がします。







いつか、新しいリ-ダ-が新しいエネルギ-政策を掲げてくれることを期待しています。
それが国策になれば制度やシステムが新しくなり、予算がつき、国の後押しで
優秀な研究者と企業の技術が集結して加速度的に変わっていくことでしょう。

僕らは議論と活動を続ける中で、その動きを促し、後押しするための世論を形成する必要があると考えています。
僕のブログ仲間にも、この問題を真剣に考え、行動に変えようとしている人たちがいることを心強く思っています。

とにかく、思考停止状態ではいけませんね!
さあ来週からは少し動き始めようかな、、、。





コメント (26)
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