山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

春はそこまで、、、、

2007-02-26 22:41:14 | 山歩き.散歩
今日は相模湖方面のお客様を訪問しました。

再建に4年の歳月を費やし見事に地元の優良企業として生まれ変わった建設会社と、そしてブログでもご紹介したガソリンを売らないガソリンスタンドです。
どちらも歯科医院以外の数少ない一般企業のクライアントのひとつです。

ガソリンを売らないガソリンスタンドでは、経理担当のチ-フが私の体調を気遣って手作りのお弁当を毎月用意してくれます。今日もマネ-ジャ-との経営会議の後はチ-フ手作りのヘルシ-弁当を頂きながらマネ-ジャ-とチ-フと3人で将来の夢を語り合いました。

午後1時、ランチミ-ティングも終わり帰路に着きます。
いつもなら、これからの時間は山歩や溪食の時間。でもこの時期はそんな時間はありません、まっすぐ事務所へ帰らなければ。でも、、、ちょっとくらいはねぇ。せっかくのふる里なんですもの。

中央高速の相模湖インタ-チェンジへ、何もまっすぐ行かなくても良いんじゃない?ちょっと回り道すれば、つかの間の春に巡り会えるのですからね!
無意識のうちにハンドルは県道を外れて、ちょっと遠回りの林道へ。なぜか石砂山への登山道へと向かっているのでした。

走り慣れた林道は整備された県道よりも遙かに快適。いつの間にか車は牧馬峠(まきめとうげ)へと向かいます。車を降りると、そこは馴染みの雑木林。



車を降りて、冬枯れの雑木林をカメラ片手にス-ツのままで散策してみました。
あぁっ、居たぁっ、『ふきのとう』だぁっ!落ち葉の隙間から明るく無邪気に『こんにちは~』。私に手を振ってくれるのです。ふき味噌、天ぷら、早く山飯やりたいなあ。



『ふきのとう』の近くには『のびる』の群落もあるのです。
『のびる』はね、ちょっと茹でて酢みそで食べると絶品なんですよ。しかも、この球根は味噌で食すと辛みがあって最高の酒肴になるのです。あと1ヶ月、春が来ると『アザミのおひたし』『ウルイのサラダ』『ミズのとろろ』『タンポポの天ぷら』『サワガニの素揚げ』『セリやミツバのおしたし』。あゝ待ち遠しいなあ!




この『牧馬峠』はちょっと立ち寄っただけ。でも、でも、あゝ体がうずく、うずく、うずく、うずいてしまうぅぅぅぅぅぅっ。

ス-ツのまま、トレッキングシュ-ズに履き替えて、ス-ツの上にパ-カ-を羽織って、ちょっとだけ、10分だけ、入り口だけ、ほんのちょっとだけ入ってみようか?



本当に10分だけで帰ろうと思っているのに、私の足は引き返そうとはせずに林の奥へ奥へと進みます。私の心とは裏腹に、私の足は自然に山の奥へ奥へと進んで行くのです。人間の体は足の上に乗っているのです。足が勝手に林の奥へ行くのなら、その上に乗っている私の体はそれに従うしかないのでした。



山道のかたわらには『春蘭』が春を待ちわびていました。春になれば、気高く凜として佇む春蘭の花に会えるのです。



雑木林には沢山の生命が宿ります。このさなぎも素敵な春を迎えることができるのでしょうか?そして、素晴らしい未来が待っているのでしょうか?



山つつじでしょうか?
萌えはじめた若芽が優雅に踊って居るのでした。



樅の木と山つつじが談笑しています。楽しそうな笑い声が聞こえませんか?



もう春はそこまで来ています。たった1時間の束の間のひととき、でも『春の息吹』をちょっぴり感じられた幸せなひとときとなりました。あゝ帰りたくないなぁ。

4月になったらまた妖艶な『春の女神』に会いに来ようか。



(山桜の蜜を吸う春の女神)









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人生一度きりだからね ゆっくり楽しんでね!

2007-02-18 01:02:12 | 独り言
今年、気になる年賀状が2枚あった。

一枚は、大学時代の哲研の後輩からのもの。栃木の実家でお店を営んでいる彼は、哲研でも論客の一人で、他大学の哲研に乗り込んでは論戦を仕掛けたものだった。
茶目っ気たっぷりで誰からも可愛がられていたものである。

そんな彼の兄貴が去年亡くなり、彼自身も胃の全摘手術を受けたという。俺たちも、もうそんな年になったのか、まだ35才程度のつもりでいたのに。
電話をしようと思いつつ、怖くて未だにできない。おそらくアイツのことだから『デヘヘ、やっちゃいましたよ~』『まだ死んでられね~ぞ』なんて会話になるのだろう。

彼の次男が、隣の国立の大学に合格したこと、私の家の近くの本屋でバイトが決まったこと、わざわざ次男の名前まで書いてあった。余計に心配が募る。4月になつたら彼の次男と会って、呑みながらオヤジの話でもしようか。



もう一枚は、かつてのお客様。
元女優さんで、青山では有名なお鮨屋さんを営んでいて、女将さんとしてお店を仕切っていた。女将さんは今、怖い病に冒されている。電話してみた。私の心配をよそに、聞き慣れたいつものあっけらかんとした声が弾んでいた。

『あらぁ懐かしいわねえ』『懐かしいって1年ぶりですよ。それより体調はいかがですか?』『うぅん全然、気にしてもしょうがないからね。今はまだ元気だし、毎日遠くまで散歩を楽しんでるわ。ご飯も美味しいし』『じゃあ今度、一緒に多摩川沿いでも散歩しましょうか?』『いいわねえ、時間ができたら声かけて』『いいですよ、ビ-ルと旨いコ-ヒ-用意しますから』『うんうん、それよりあなたはどうなの?頑張り屋さんだったから心配してるのよ。仕事しすぎてない?』『ええ、マイペ-スでやってますから』『最近つくづく思うんだけどね。人生一度きりだからね、ゆっくり楽しんでね。自分の時間を何よりも大切にするのよ。』

逆に私のことを心配し、諭されてしまった。
『人生一度きりだからね、自分の時間を何よりも大切にするのよ』
女将さんの言葉、実感のこもる重さを感じた。どんなに満たされた時間を過ごしても、本当に満足して死を迎えることなんてできるはずはないと思う。でも、精一杯仕事に取り組み、自分の時間も満たされたものにしていきたい。今日の電話で改めて教えて頂いた。

花粉が飛び始めましたね。ちょっと憂鬱だけど、もうすぐウキウキする季節がやってきます。仕事も遊びも楽しくやりましょう!












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あるキャンプ場の個別化

2007-02-16 04:22:09 | 独り言
『あそこよりも良い』と『あそことはチガウ』
あなたなら、どちらを目指しますか?
勿論、私が目指すのは『あそことはチガウ!』。

陣馬山の山腹にそのキャンプ場はあります。
このキャンプ場、タダのキャンプ場でした、ほんの数年前までは。
夏のキャンプシ-ズンだけは人でごった返すほどに賑わって、夏が過ぎると潮が引くように静寂が訪れて。山小屋とか海の家と一緒ですね。夏の気候にも振り回されて。

あなたがキャンプ場を選ぶとしたら何を基準に選びますか?
自然が豊かで、施設が整っていて、静かで、快適で、非日常的で、ボ-っと出来て
、そばに川や湖があって、釣りができて、お洒落なレストランもあって、、、?とにかく、ユ-ザ-の要望は多岐にわたっていてつかみ所がありません。



キャンプ場の経営者にも聞きました。ここのウリは何ですか?
大自然に囲まれて、施設も整っていて、、、。そんなの売りじゃないでしょう。
だって、どのキャンプ場も条件はほぼ同じですものね。選ぶ方は『どれにしようかな、神様の言うとおり』で決めちゃっても結果は大して変わらない。違いますか?

茨城県に『なかよしキャンプグラウンド』というカヌ-に特化したキャンプ場があります。那珂川畔にあるこのキャンプ場には、1年をとおしてカヌ-イスト達が集います。天然のプ-ルがあってカヌ-の練習が出来たり、著名なカヌ-イストを招いてイベントやカヌ-スク-ルを催したり。カヌ-ツ-リングをする人たちのカヌ-を上流のスタ-ト地点までトランスポ-トしてくれたりと、カヌ-イスト達にとってとても親切なんですね。カヌ-イスト達が集まれば、その家族や友達も集います。カヌ-の楽しさを知った家族や友達も常連になって裾野がどんどん広がって行くんですよね。

特化すると言うことは、タ-ゲットが絞られるから広告やアピ-ルがしやすい。利用者も迷うことなく訪れる。この仕組みを作れたら鬼に金棒なんですね。

さて、本題のキャンプ場に話を戻しましょう。
このキャンプ場、山々に囲まれた広い敷地がありました。どこにでもあるタダのキャンプから『あそことは違うキャンプ場』に脱皮するためにどんなコンセプトを掲げようか?考えました。



ここの若い二代目オ-ナ-は、中学から大学まで水泳選手で、卒業してからもスイミングスク-ルのコ-チでした。水泳は人生のすべて、だから続けたかったんでしょうね。だったら話は決まりです。スイミングへの特化、そして1年をとおしてお客様が訪れるスポ-ツビレッジ。都心から1時間でこのロケ-ション、これはいけるかも。

迎えたいお客様は、スイミングスク-ルや中学~大学の水泳部。春夏冬の合宿と試合前の合宿、そのための施設を作ろう、これがコンセプト。このコンセプトを実現するためには、先ずしっかりした競泳用プ-ル、しかも屋外プ-ルと屋内の温水プ-ルが必要です。作りました。若い選手達の唯一の楽しみは美味しくてボリュ-ムのある食事、そのために腕利きの料理人を招聘しました。快適に過ごしてもらうためにはサ-ビスも大切、そのためにベテランの旅館の仲居さんもヘッドハンティングしたり。

合宿施設だからと言って、山中湖や河口湖にあるようなタコ部屋みたいな民宿に詰め込まれたら夢がありません。せっかくの人里離れた山の中の合宿です、ログハウスの木の香の中で食事ができて、山小屋風の二段ベッドで眠りたい。私たちが若い選手だったら、そんなわくわくするような夢を形にするために、ログハウスやログキャビンを宿泊施設として作りました。設計士さんやデザイナ-さんに恵まれたことも成功の要因でした。まわりの自然を活かしたグランドデザイン。



出来上がった施設は有効に使いたいものです。選手達の夕食時に空いたプ-ルは町内の子供達を集めてスイミングスク-ルも開き、今では250人以上のスク-ルに成長しています。徐々に評判が広まって、トライアスロンの合宿やボウイスカウトの合宿、更には『ウォ-タ-ボ-イズ』の合宿や撮影にも使われるほどになりました。

一口に個別化と言っても、これを叶えるためには幾つもの試練を乗り越えなければなりません。先ずは、成功への確信。これがないと初めの一歩は踏み出せません。なぜならば巨額の投資を必要とするから。とても勇気のいることなんですよ。

グランドデザインを描いて、詳細な運営プランができて、主要なスタッフを集める目途がついて、そして確信がつかめたら、次は銀行交渉が待っています。控えめな数字の事業計画とオ-ナ-の確信に満ちた熱い想いをぶつける。しっかりした事業計画とオ-ナ-の覚悟と想いが伝われば銀行は支援してくれるものです。

かくして、オ-ナ-の夢は叶いました。
別格の存在になるためには『あそこより良い』ではなくて『あそことはチガウ』。
これが是非とも必要です。

春には若葉と山菜が萌え、初夏にはモリアオガエルが産卵しホタルが飛び交う。盛夏にはナラの木にクワガタが這い、秋には燃えるような山々。キャンプサイトもテニスコ-トもそばの小川もそれなりににぎわいを見せますが、それはあくまでもサブ。

スイミングの合宿施設として生まれ変わった今、また活気に満ちた季節を迎えようとしています。




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川飯でキックオフミ-ティング?

2007-02-10 23:58:39 | 川飯.B級グルメ
この1ヶ月間、1日も休まず仕事をしていました。
いくらトロい私でも煮詰まってしまいます。これから1ヶ月間は遙かに厳しい状況が続きます。ここらでちょっと息抜きしておかないとね。この1ヶ月間の骨休めと、これから1ヶ月間のお祭りのキックオフミ-ティングとでも言いましょうか?

さすれば迷わず神の川。ヒュッテの横を流れる日蔭沢をさすらってみようと思います。私の癒しの神はここにいるのです。ヒュッテを覗いてみると、今日は珍しく開いていました。



ヒュッテの親父さんに挨拶して、さあ癒しの神に会いに行きましょう。
やはり馴染んだフィ-ルドはなんとも言えませんねえ。



この木橋は大室山への分岐。あてもなくあちこち彷徨っています。



時間を忘れて彷徨って、いつものダイニングへ辿り着きました。コ-ヒ-タイムはここにしましょうか。山へ入ったらコ-ヒ-は勿論レギュラ-コ-ヒ-でなければなりません。沢の水を汲んで湯を沸かし、コ-ヒ-を入れる時間も楽しむのです。



コ-ヒ-とタバコとチョコレ-トそして清冽な瀬音があれば、それだけで至福の時間がやってくるのです。



優しい風を感じながら、しばらく横になりました。さあ帰ろうか。落ち葉の道はとっても足に優しいんですよ。



沢を下ってゆくとヒュッテからスト-ブの煙が立ちのぼっていました。なぜか安心する情景ですよね。煙はそこに人がいる証ですからね。さあ、川飯だじょ~。



日蔭沢は木々に包まれた沢。山火事の危険があるので焚き火は謹むことにしています。そんな時は長者舎(ちょうじゃごや)の河原に直行です。殺伐とした冬の風景もまた乙なものなんですね。



先ずはいつもどおりの焚き火の火おこしから。これがないと何事も始まりません。
やっぱ焚き火、いいですよね。



今日の川飯一品目は『焼きガキ』。ちょっと塩をふって、焚き火を楽しみながらじっくり焼きましょうね。焼き上がったらレモンをたらして熱々をハフハフいいながら食べましょう。やっぱ冬はカキでしょう?旨いですよう!ビ-ルのおつまみに是非どうぞ。



焚き火にはホイル焼き、これも定番ですよね。さあ、このホイル焼き、中身は何だと思いますか?



正解は、カキピ-マンでございました。ピ-マンの種をくりぬいて大粒のカキを2~3個詰め込み、アルミホイルに包んで焚き火の中に放り込んでおくだけ。あとは焼き上がるのを指をくわえながら待てば出来上がり。



焼き上がったら、まっぷたつにして、カキに塩をふって薄切りにしたレモンと一緒に食します。アッツアツで食べましょうね。これもまたチョ-旨、やっぱ川飯に優るものはなかとですよ。



あなたも一ついかがですか?ホレホレ、ウリャウリャ、どうですか?旨いてしょう。天ぷらのつな八、あのカキピ-マンがヒントになりました。



幸せの一人川飯を楽しんでいると、ナンダナンダ暴走族か?
暴走族が襲ってきたら『熊除けスプレ-』をぶっかけてのたうち回らせてやろうと身構えていると、やってきたのは林道ツ-リングのバイクが1台。聞けば関東一円の林道制覇を目指して毎週走り続けているリ-マン君であった。ここで出会ったのも何かの縁、カキピ-マンを3個焼いて食べてもらった。



腹を空かせていたのだろうか?カキピ-マンを一気に平らげて、まだ何か食べたそうにしている。鉄砲撃ちのKさんから頂いた、とっておきの山鳥の焼き鳥を焼く。
野生の鳥は赤身の色がかなり濃い。身も締まって食感といい味といい絶品でありました。お酒をすすめたが一滴も呑めないという。お主、お酒も飲めぬなんて、何とも寂しい人生を送っているものじゃのう。ワシなんぞは、お酒を呑まぬと一日損した気分になるものを。このあと更に3切れを焼いた。若者の食欲は大したものである。



最後は、いま話題の『井上鍋』。
料理系のブログで評判になっている鍋なので一度はやっておかねば。某メ-カ-の焼き肉のタレを使います。ネタは赤ウインナ-と鶏肉、キャベツとモヤシとシシトウが定番だそうで、特に某焼き肉のタレと赤ウインナ-をはずしたら『井上鍋』にならないのだそうですよ。今回は残ったピ-マンとラディッシュの葉も入れてみました。



私の河原乞食仲間に赤ウインナ-フリ-クがいるのです。この赤ウインナ-マン、赤ウインナ-を炒めて、ウインナ-が見えないくらいにマヨネ-ズをぶっかけて食すのです。私なんぞは気分悪くなりそうで、ウゲウゲウゲゲッ、ウゲゲゲのゲ-なのですが。当然みなさんもウゲゲですよね。ところで林ツ-のリ-マン君は、アグッウグッアグッと言いながら何でも食っちゃって、この鍋も2回作りました。



『井上鍋』のス-プでラ-メン。これも結構いけました。


オイラ、ちょっと眠るからね。好きなもの何でも勝手に作って食べていいからね。
リ-マン君にそう告げて、私はいつものとおり眠りに落ちてゆきました。呑んだあとは誰が何と言おうと眠るのですよ。客人が居ようと、そんなものほっといて眠るのです。これがB型男の長所なんですよね。自分にとって、、、ですがね。



かくして幸せのキックオフミ-ティングは終わろうとしています。目覚めた時、リ-マン君は消えていました。名前も何も聞いてなかった。でも楽しかったな。
これ、キックオフだったのかな?でも、神の川の自然からたっぷり元気をもらうことができました。





河原乞食より愛を込めて。みなさん、オ、ヤ、ス、ミ、ナ、サ、イ!
明日からまた頑張りましょうね。

カキピ-マン、ありがとね。

目覚めたらメガネがゆがんでいました。また修理、出さなくっちゃ。









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インベ-ダ-恵方巻との接近遭遇

2007-02-04 02:37:46 | 川飯.B級グルメ
節分の日の我が家のしきたり。

先ずは玄関に、柊と大豆の枝とイワシの頭で作った魔除けを飾ります。



そして、息子と二人で部屋という部屋の窓を開け放ってデッカイ声で豆をまくのです。カミさんは『後始末が大変だから部屋の入り口に少しずつそっと置いてちょうだい』などと言いますが、昔から豆は思いっきり大量にまき散らすに決まっているのです。文句を言うなら節分を決めた人に言いなさい!



鬼を追い払い、福を招き入れたら、さあ呑みましょう。
節分の日、我が家ではウルメイワシの丸干しを必ず食します。さすかに54個の豆の一気食いはきつくなりましたね。でも、お酒のつまみにしちゃうと結構いけちゃうから不思議です。

言っときますが、今夜のお総菜はこれだけではありませんよ。いかに我が家が貧乏だとて、これだけではありません、念のため。

頭に来るのは『恵方巻(えほうまき)』
5年前に突然出現した大阪からのインベ-ダ-です。



5年前の恵方巻との遭遇。
『なんだよコレ?』『恵方巻って言うんだって、大阪では節分の日に食べてるようよ』『だからなんなの?大阪人が食ってるものを何で俺たちが食わなきゃなんないの?』『恵方を向いて目を閉じて無言で食べきると福が訪れるんだって』『そんなもの大阪人に勝手にやらせときゃいいでしょ。大阪人のやってることをなんで俺たち関東人が真似しなきゃなんないんだよ。俺くわないよ、ご飯頂戴』『今日はご飯炊いてないから』『あぁん、炊いてない。しゃあないなあ。しっかし、こんなにぶっとい太巻きを1本丸ごと一気食いなんて大阪人にしかできないぜ』

と言うわけで、仕方なく食べた。これが結構旨い。
しゃくにさわるのでホ-ムペ-ジで調べてみました。
元々は大阪の船場が発祥で、節分の日に恵方(その年の縁起の良い方向)を向いて商売繁盛と無病息災を祈りながら食べたそうです。

7種のネタを巻くのは、福を巻き込むため。
食べるのは、福を招き入れるため。
一気に食べるのは、縁を切ってしまわないため。
黙って食べるのは、福を逃がさないため。
なるほどね。

この恵方巻を食べる習慣は、明治時代に廃れたのだそうです。
が、1977年、大阪海苔問屋組合が販売促進を図って復活させたそうです。
そして、20世紀末、コンビニが取り上げて全国に普及させたと言うわけです。
なんだかバレンタインデ-やホワイトデ-に似てませんか?

こんなことを知ると、益々しゃくにさわってきちゃいますが、でも節分の日、今では神妙になって恵方を向いて、黙って願い事をつぶやきながら食している自分がいるのです。なんだかなあ、、、。

恵方巻という大阪からのインベ-ダ-の攻撃に、心のバリヤ-はもろくも撃破されて、恵方巻を食べる習慣が我が家にも住み着こうとしています。
食文化や習慣、こんなにあっけなく侵略され、受け入れてしまって良いのだろうか?何故か今でも釈然としないままである。

皆さんは如何ですか?






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夢追い人

2007-02-03 03:28:20 | 独り言
今日、とても嬉しい来客があった。Eとい男である。4年ぶりの再会である。
彼は、蕎麦とフライフィッシングをこよなく愛していた。

事務機器の営業マンであった彼は、私の事務所に来ると蕎麦とフライフッシイグの話でいつも盛り上がったものだ。蕎麦とフライフッシングの話しかしないのに、高額なコピ-機を3台も買い換えさせられた。一緒に渓流にも立った。

その彼が、4年前に突然、会社を辞めた。
どうしても蕎麦打ちになりたいという。私は彼の想いの深さに感動して讃辞を送った。いま彼は、2年間の修行を終え、宅急便のセ-ルスドライバ-を2年間努めて開店資金を稼ぎ、開店準備に入っていると言う。全額自己資金で。スゴイ!

いま4才になる子供を抱えて、奥さんもさぞかし大変であったと思う。
でも、この夢は2人の夢でもあった。バッグのデザイナ-である奥さんが4年間も彼の夢を支え続けた。夫婦って素敵ですね、、、。

彼の4年間の努力を、私の修業時代と重ねて、ウルウルしながら1時間ほど話し込んだ。メニュ-のこと、お店選びのこと、内外装のこと、夜はお酒も料理もやろうよ、なんてね。夢は果てしなく広がって、、、。



このアマゴの焼きものは、彼が修行生活に入るとき、私に贈ってくれたものです。
彼の誓いのしるしであり、彼と私の約束のしるしです。その彼がついに約束を果たしてくれました。本当に、自分のことのように嬉しさがこみあげてきました。

40才の再出発!
夢を語る彼の顔は引き締まって、穏やかな笑顔の奥に意志の強さを感じました。
想いを叶えるためには、下積みの時代が絶対に必要であること、事務所の若いスタッフにも示してくれたように思います。

夢があるから頑張れる。
夢があるからへこたれない。
夢があるから乗り越えられる。
夢があるから前進できる。
夢があるからわくわくできる。

夢のチカラ、素晴らしいですね。

彼の想いのこもったお蕎麦をじっくり味わいたいと思います。
4年間、封印していた渓流の旅、また一緒に出たいと思います。

彼の夢の実現を喜びながら、彼から勇気をもらい、想いを新たにした私でした。


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あるガソリンスタンドの変革

2007-02-01 03:06:10 | 独り言
そのガソリンスタンドは、山梨県と境を接する神奈川県の町はずれにあります。
このお店は、ガソリンスタンドでありながらガソリンスタンドではないのです、4年前からはね。

ガソリンスタンドは、車で来店したお客様にガソリンを売るところ。
これが従来のパラダイム。でも、ガソリンスタンドだからといってガソリンを売らなくても良いんじゃない?この発想の転換が、このスタンドを変革へと導いたんですね。

このスタンドもご多分にもれず、スタンドでガソリンを売っていました。だって、ガソリンスタンドだものね。ガソリンスタンドの粗利益は15~18%、信じられないでしょ。でも、これが現実。何年も何年も赤字が続いてたんですよ。でも、パラダイムの転換によって生まれ変わったんですね。

このスタンドは、4年前からガソリンを売ることをやめました。粗利益18%なんて商売、やってられないでしょ。だから発想を変えて、工事現場にタンクロ-リ-を持ち込んで、ブルド-ザ-やパワ-ショベル、ダンプカ-に重油や軽油を大量に給油する仕事を始めました。勿論、出張料はシッカリ頂戴します。

この仕事が軌道に乗るまでには並大抵なことではありませんでした。一軒一軒注文を取ることからはじめ、依頼された現場に、依頼された時間を守って完璧に給油を完了する。この地道な努力が認められて、今では2台の大型タンクロ-リ-はフル回転の状態なんですね。

10名ほどいたスタッフも、今ではタンクロ-リ-担当2名、経理兼配車担当1名のみ。粗利益は18%から38%へアップ。売上2億円で20%の増益と言うことは4000万円の増益、しかも人件費は大幅減少で4年間は信じられないほどの利益を計上しています。

おまけに、スタッフル-ムとして使っていた事務所の2階は学習塾に賃貸して家賃収入が入り、不要になった地下タンクは石油元売りの中継基地として賃貸して使用料が入ります。一石三鳥とはこのことを言うのでしょうね。初期投資の為に融資を受けた1億1千万円は昨年すべて繰り上げ返済し、無借金の優良企業に生まれ変わった瞬間です。

今日、この会社を訪問しました。この利益で次は何をやりましょうか?
こんな話が出来るのが何よりも嬉しいことなんですよね。
事業というものは、漫然と惰性でやっていたのでは進歩も変革もありません。
このままでホントに良いの?もっとちがうやり方があるんじゃない?
このやり方、おかしいよ。時々そんな風に疑ってみることも必要かもね?

さあ嬉しいついでに一杯やりましょうか。事務所に帰って残った仕事をやり終えて疲れちゃったし。あがりっぱなしのテンションを少しク-ルダウンしないとね。



カミさんが作り置きしてくれたコンニャクの煮物とカキの薫製とほうれん草、こんなもので焼酎のハ-フロック2杯はいけちゃいますね。こんな時間がたまらないのですよ。ホント!

忙しい時に限って読みたくなるんですね、本というものは。
皆さん、経験ありませんか。高校時代、試験前に限って本を読みたくなったりしてね。一晩で1冊読んだりして、時間がなくなってせっぱ詰まらないと試験勉強出来なかったりして。私などは、未だにその性癖を引きずって生きているのですよ、まったく困ったものですな。今日もこの本、一気に読んでしまいました。で、あっという間に午前3時かあ。



でもでも、もう一杯やりましょうかね。めざし一匹追加です。
私の幸福感や満足感はこれで充分、安上がりでしょ。満足満足。やはり幸せはお金では買えないものなんでしょうか?



あゝ、今日も良い一日となりました。ぐっすり眠って明日も頑張りましょうね。
皆さんお休みなさい。良い夢が見られると良いですね。
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