山屋の習性というのだろうか、雪が降るとワクワクしてしまう。
それが大雪ならばワクワクを通り越してそわそわして落ち着きがなくなってしまう。
今回の雪は丹沢の山々にもかなりの積雪をもたらしてくれた筈である。
そんな訳で土曜日、幼馴染のオ-ちゃんと菰釣山を目指した。
道志の道の駅からは単独行のベテランが先発し、続いて中年のご夫婦が出立した。
僕らはラッセル泥棒を決め込んで2パ-ティを見送った後の午前9時半にザックをかついだ。
林道を歩き始めて30分ほどして鎌倉の若い2人のパ-ティに追いつかれた。
林道の積雪は35センチ、ここでお互いに写真を撮ってから2人に先を譲った。
写真を見るとオ-ちゃんのヤッケも僕のハ-ドシェルも25~30年も前のもので時代を感じてしまう。
登山道に入ると積雪量は更に増す。
積雪期の山では、雪の深さと同じだけ足を持ち上げないと歩けないから太ももへの負担は相当なものになる。
ここで45センチ、僕はツボ足のままキックステップで快調に進む。
これが30年前の山屋のスタイル、今は装備やウエアの進化に目を見張るものがある。
ここでオ-ちゃんはアイゼンを装着した。
この状況でアイゼンは必要ないのだけれど太ももがつってしまってキックステップができず滑るのだという。
ここで積雪65センチ、右手のステッキがここまで埋まってしまう。
ずっと僕が先行してオ-ちゃんが足を上げなくても済むようにラッセルを続けた。
丹沢では珍しいパウダ-スノ-、一歩踏みしめるたびにキュッキュッと泣くサラサラの雪が心地よい。
あぁ雪の山はいいなあ!
でも夏靴の中の足指が凍りついたように冷たくて痛い!
オ-ちゃんも何とか登り続けている。
オ-ちやんのためとはいえ雪を払いのけながらのラッセルは結構きついのだ。
頑なに軍手を貫き通しているオ-ちゃんの左手の軍手の指先はすでに凍りついている、昔とは違って冬に軍手はアカンぞ!
稜線に上り詰めて10分ほどで避難小屋に到着した。
オ-ちゃんの12爪のアイゼンもスパッツもレトロな時代を感じますなあ。
ここで、テッペンまで登って富士を仰ぐか、小屋で酒盛するかを議場に諮ると満場一致で酒盛案が採択された。
パチパチパチ、これこそ山屋としての至極賢明な選択であろう、かくして流麗な冬富士は幻のままに終わることとなった。
そうと決まれば、先ずは雪を集めて鍋用の水作りから始める。
取りあえずのビ-ルが喉に染みるのです。
オ-ちゃんの右腕の下には鬼ころしがしっかりと鎮座しちょります。
今日の鍋は鶏つくね鍋、今回はこの3倍の食材を担ぎあげております。
さあ1回目の鍋が煮立ちました、さあさあ宴会の始まりだす。
酒はタップリあるしピ-クハントを諦めた代わりに呑めるだけ呑むのです。
鬼ころしが効いたのでしょうか、山靴の中で凍り付いていた足指がホカホカしてきました。
やっぱり雪山には日本酒でございますな。
〆はキャベツたっぷりの塩ラ-メン、こんな別荘での一日も格別なものがありますね。
午後3時、さあ下山です。
足がふらついていてもブナの稜線歩きは気分爽快なのです。
ブナ沢の分岐からの下り
ひどい急斜面です。
ここをラッセルしながら登ってきたんですからね、しんどい筈です。
こんな急斜面ならトレ-スをショ-トカットして滑降するのが一番楽ちんなのです。
子供の頃に帰って、グリセ-ドじゃなくてシリセ-ド、いやあ雪山はホントに楽しいですねえ。
峪まで滑り落ちても、この雪なら死ぬことはないでしょ。
オ-ちゃんもシリセ-ド
雪の山は還暦を過ぎたオッサンをこんなにも無邪気に変えてしまう魅力があるのですねえ。
雪まみれになってても顔はニコニコしちょります。
標高が低くなるとブナからナラやクヌギの雑木林に変わります。
たっぷり歩いた今回の山旅は心地よい疲労感の残る充実した山旅となりました。
ブナ沢を渡ると旅の終わりです。
山は雪の季節が最も美しくておもしろい。
改めてそう認識させてくれる山旅になりました。
それが大雪ならばワクワクを通り越してそわそわして落ち着きがなくなってしまう。
今回の雪は丹沢の山々にもかなりの積雪をもたらしてくれた筈である。
そんな訳で土曜日、幼馴染のオ-ちゃんと菰釣山を目指した。
道志の道の駅からは単独行のベテランが先発し、続いて中年のご夫婦が出立した。
僕らはラッセル泥棒を決め込んで2パ-ティを見送った後の午前9時半にザックをかついだ。
林道を歩き始めて30分ほどして鎌倉の若い2人のパ-ティに追いつかれた。
林道の積雪は35センチ、ここでお互いに写真を撮ってから2人に先を譲った。
写真を見るとオ-ちゃんのヤッケも僕のハ-ドシェルも25~30年も前のもので時代を感じてしまう。
登山道に入ると積雪量は更に増す。
積雪期の山では、雪の深さと同じだけ足を持ち上げないと歩けないから太ももへの負担は相当なものになる。
ここで45センチ、僕はツボ足のままキックステップで快調に進む。
これが30年前の山屋のスタイル、今は装備やウエアの進化に目を見張るものがある。
ここでオ-ちゃんはアイゼンを装着した。
この状況でアイゼンは必要ないのだけれど太ももがつってしまってキックステップができず滑るのだという。
ここで積雪65センチ、右手のステッキがここまで埋まってしまう。
ずっと僕が先行してオ-ちゃんが足を上げなくても済むようにラッセルを続けた。
丹沢では珍しいパウダ-スノ-、一歩踏みしめるたびにキュッキュッと泣くサラサラの雪が心地よい。
あぁ雪の山はいいなあ!
でも夏靴の中の足指が凍りついたように冷たくて痛い!
オ-ちゃんも何とか登り続けている。
オ-ちやんのためとはいえ雪を払いのけながらのラッセルは結構きついのだ。
頑なに軍手を貫き通しているオ-ちゃんの左手の軍手の指先はすでに凍りついている、昔とは違って冬に軍手はアカンぞ!
稜線に上り詰めて10分ほどで避難小屋に到着した。
オ-ちゃんの12爪のアイゼンもスパッツもレトロな時代を感じますなあ。
ここで、テッペンまで登って富士を仰ぐか、小屋で酒盛するかを議場に諮ると満場一致で酒盛案が採択された。
パチパチパチ、これこそ山屋としての至極賢明な選択であろう、かくして流麗な冬富士は幻のままに終わることとなった。
そうと決まれば、先ずは雪を集めて鍋用の水作りから始める。
取りあえずのビ-ルが喉に染みるのです。
オ-ちゃんの右腕の下には鬼ころしがしっかりと鎮座しちょります。
今日の鍋は鶏つくね鍋、今回はこの3倍の食材を担ぎあげております。
さあ1回目の鍋が煮立ちました、さあさあ宴会の始まりだす。
酒はタップリあるしピ-クハントを諦めた代わりに呑めるだけ呑むのです。
鬼ころしが効いたのでしょうか、山靴の中で凍り付いていた足指がホカホカしてきました。
やっぱり雪山には日本酒でございますな。
〆はキャベツたっぷりの塩ラ-メン、こんな別荘での一日も格別なものがありますね。
午後3時、さあ下山です。
足がふらついていてもブナの稜線歩きは気分爽快なのです。
ブナ沢の分岐からの下り
ひどい急斜面です。
ここをラッセルしながら登ってきたんですからね、しんどい筈です。
こんな急斜面ならトレ-スをショ-トカットして滑降するのが一番楽ちんなのです。
子供の頃に帰って、グリセ-ドじゃなくてシリセ-ド、いやあ雪山はホントに楽しいですねえ。
峪まで滑り落ちても、この雪なら死ぬことはないでしょ。
オ-ちゃんもシリセ-ド
雪の山は還暦を過ぎたオッサンをこんなにも無邪気に変えてしまう魅力があるのですねえ。
雪まみれになってても顔はニコニコしちょります。
標高が低くなるとブナからナラやクヌギの雑木林に変わります。
たっぷり歩いた今回の山旅は心地よい疲労感の残る充実した山旅となりました。
ブナ沢を渡ると旅の終わりです。
山は雪の季節が最も美しくておもしろい。
改めてそう認識させてくれる山旅になりました。