この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

アカデミー賞作品賞を受賞するに相応しい『グリーンブック』。

2019-03-11 23:36:15 | 新作映画
 ヴィゴ・モーテンセン主演、ピーター・ファレリー監督、『グリーンブック』、3/9、Tジョイ久留米にて鑑賞。2019年12本目。


 というわけで(どんなわけだ)地獄の映画マラソンのトリを飾るのはアカデミー賞作品賞を受賞した『グリーンブック』です。

 一言でいえばアカデミー賞作品賞を受賞するに相応しい作品でした。
 脚本は破綻がなく(『運び屋』の100倍はいい)、キャストは完璧、会話には適度なユーモアがあり、そしてハートウォーミングなラスト。
 まさに老若男女にお薦め出来る感動作だと思います。

 ただ、本作に対して批判的な人たちの言い分もわからないではないかな。
 本作はあまりに優等生的で、そこが物足りないのでしょう。
 たぶん、本作が嫌いという人は『ショーシャンクの空に』も嫌いなんじゃないでしょうか。
 あの作品も優等生的作品ですからね。笑。

 個人的にはいくつか変更したい箇所があって、まず作中ドクター・シャーリーが同性愛者であることがさらっと描写されるのですが、あれはいらないかな。
 ああいうことってさらっと描写されるようなことではないでしょう。
 当時はYMCAの施設が同性愛者の間で出会いの場として利用されていた、という予備知識がないとあのシーンの意味はわからないですからね。

 あとラストでトニーの妻が夫から送られてきた手紙がシャーリーによって書かれたものであることをわかっていたことが明かされるのですが、これも自分だったら、彼女に次のようなセリフで作品を締めくくらせますね。
 あなたの手紙、どれも素敵だったけれど、中でも一番最後の手紙は最高だったわ。
 これだとトニーの妻がすべてを見抜いていたかに見えて、そうでなかったというふうになり、作品がより洒落たものになっていたと思うんですけどね。

 まぁ重箱の隅をつつきましたが、本作は老若男女にお薦め出来る感動作なので、まず観に行って損はないと思います。


 お気に入り度★★★★、お薦め度★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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