この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

乙一の短編集をよーやく読み終えました。

2023-02-17 22:05:10 | 読書
 去年の6月に買った乙一の短編集をよーやく読み終えました。
 いやー、長かった!
 一生読み終わらないかと思いましたよ。
 それにしても我ながら本を読むのが遅くなったものだなぁ。
 なぜ本を読むのが遅くなったかというとぶっちゃけ老眼だからなんですけどね(そりゃ遅くなるだろ)。
 でも一時期手元にある本の文字がぼやけて見えたのが、今は普通に見えます。
 老眼って治るものだったんですかね?笑。

 読むのが遅くなったのにはもう一つ理由があります。
 6月に買った乙一の短編集って『さよならに反する現象』『沈みかけの船より、愛をこめて』の二冊あるんですよ。
 何を考えているのかわかりませんが、乙一はこの年の4月と5月に別々の出版社から短編集を出版しているんです。
 さらに5月には『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフである『野良犬イギー』まで刊行してますからね。
 普段の年であれば、一年に一冊か二冊、上梓すればいいぐらいなのに、どうして二ヶ月の間に三冊も出版したのか、偶然なのか、それとも何か事情でもあったのでしょうか。
 
 それで最初に読んだのが『野良犬イギー』だったのです。
 スピンオフとしてはそこそこ良く出来ているのですが、純粋に読み物としては大して面白くなくて。
 同じ『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフとしては『The Book』が傑作だっただけに残念でした。

 さらに短編集の中から一番最初に読んだ『そしてクマになる』がまたつまんなくて…。
 面白くない作品とつまんない作品を続けて読んだので読む気が削がれたというわけです。
 でも気合いを入れ直して読んだら結構面白い作品もありましたよ。
 一番面白いと思ったのは『さよならに反する現象』に収録されていた『家政婦』かな。
 しかし面白いと言ってる割にはオチの意味がよくわからなかったという…。
 「私」の失くした鍵を『彼」が拾っていたとしたら、どうだっていうんですかね?
 う~む、わからん!
 誰か解説して!
 しかし短編集に収録されている作品を解説してくれるような親切な人はいないのであった…。

 あと『カー・オブ・ザ・デッド』もえぐくて好きです。
 ゾンビものはこうでなくっちゃねぇ。

 でも個人的に乙一の短編小説の最高傑作は『SEVEN ROOMS』だと思っているのですが、あの作品に匹敵するような衝撃的な作品は二冊の短編集には見当たらなかったですね。
 それがちょっと残念でした。
コメント
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