この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

侮辱罪の厳罰化について。

2021-09-24 20:40:50 | 戯言
 インターネット上の中傷行為対策のため、侮辱罪が厳罰化されるそうです(こちら)。
 正直、諸手を挙げて賛同する気にはなれないですね。
 なぜ侮辱罪の厳罰化に賛同する気になれないのか、理由はいくつかあります。

 まず、中傷する側が「アホ」とか「バカ」とか「死ね」とか、わかりやすく侮辱してくれたらいいですよ。
 でも中傷する側もそんなにいつもわかりやすく侮辱してはくれないでしょう。
 例えば「バカ」という言葉の代わりに「あなたのやったことがどんなに愚かしいことなのか、本当にわからないのですか?」と言い換えたとしたらどうです?
 直接的な侮蔑の言葉はアウトだけれど、婉曲的な言い方であればオッケー?
 だとしたら、中傷する側はそういったテクニックを学習するだけなんじゃないでしょうか。

 また、侮辱される側もどんな言葉によって傷つくのか、人それぞれ違うはずです。
 人が傷つく言葉をすべてインターネット上で使用不可にすれば、それこそ言葉狩りになりかねません。

 それに中傷行為自体を禁止するとなれば、学生時代、障害を持つ同級生に苛烈なイジメをしていたと告白したミュージシャンに対して「人として最低だ」とか「人間のクズだ」などということも当然NGだということになります。
 それは本当に禁止しなければいけないことなのでしょうか。

 もちろん中傷行為対策のために何もしなくてよいと言っているのではありません。
 自分はインターネット上で何らかの情報を発信する人間は聞き流す力を養うべきだ、と思っています。
 言葉には正しいか、間違っているかとは別に重いか、軽いかがあると自分は考えます。
 親しい人の言葉は重いが、見ず知らずの人の言葉は限りなく軽い。
 自分のことをよく知りもしない相手から、「バカ」だの「アホ」だの言われたとしても、それで傷つかなければならない道理はどこにもありません。
 それは「死ね」と言われた時も同様で、こちらに悪意を持つ相手から「死ね」と言われたとしても真に受ける必要はないはずです。
 自分もこのブログで見ず知らずの相手から「バカ」と言われたことがありますが、そんな時は「見ず知らずの相手にバカというためには自分がバカでないことを証明する必要があると思いますが、その点についてはどのようにお考えですか?」などと言い返しています。
 証明されたことは一度もないですけどね。笑。

 さすがにそこまでするのは難しいかもしれませんが、聞き流すだけならさほど難しくはないと思います。
 あなたにとって大切でない人の言葉はあなたにとって重要ではないはずです。
 そのことを忘れないでください。
コメント (4)
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