この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

地味ではあるが深い余韻を残す佳作、『MUD マッド』。

2014-04-15 20:44:07 | 新作映画
 ジェフ・ニコルズ監督、マシュー・マコノヒー主演、『MUD マッド』、4/13、シアターシエマにて鑑賞。2014年17本目。


 日曜日、遠く佐賀にあるシアターシエマまで出張って『MUD マッド』を観てきたわけなんですが、元々この映画はKBCシネマで観るつもりでした。
 何でかというと佐賀(市)って遠いんですよ。同じ佐賀(県)の鳥栖市に住んでいる自分が言うのもなんですがかなり遠い。
 距離的にはシアターシエマがある佐賀(市)もKBCシネマのある天神もそんなに変わりはしないのですが、佐賀に行ったら純粋にシエマで映画を観るだけ!なのに対し、天神に行けば映画を観る他にいろいろ買い物やナンパや中洲でどんちゃん騒ぎも出来ますからね(買い物以外は嘘♪)。同じ映画を観るのであれば、KBCシネマで観ることが多いです。

 それがなぜKBCシネマで観れなかったかというと、公開一週目にも関わらず上映が一日一回、それも夕方からとか変な時刻だったんです。
 どうしてそんなことになったかというと、おそらくは同じマシュー・マコノヒー主演の『ダラス・バイヤーズクラブ』のせいではないかと思われます。

 自分の記憶が確かなら、2月の時点ではKBCシネマの公開予定作品のリストで『ダラス・バイヤーズクラブ』が3月公開、『MUD マッド』が4月公開でした。
 それがマシュー・マコノヒーが『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー主演男優賞を受賞してしまったがために、同じマコノヒー主演の『MUD マッド』を前倒しで当初の予定より1ヶ月早く公開したのではないでしょうか。
 それならそれで構わないのですが、メインがやはり『ダラス・バイヤーズクラブ』なので、『MUD マッド』がスケジュール編成上窮屈な扱いを受けてしまった。
 『MUD マッド』も『ダラス・バイヤーズクラブ』と同じぐらい素晴らしい作品なので、同じように扱って欲しかったです。
 まぁすべては推測にすぎませんが。

 
 『MUD マッド』も『ダラス・バイヤーズクラブ』と同じぐらい素晴らしい作品だ、と書きましたが、作風は異なります。
 衝撃的な内容だった『ダラス・バイヤーズクラブ』に比べ、『MUD マッド』はすごく地味な作品です。
 粗筋だけ語って聞かせても、あまり人の気を引くとは思えない。
 本作を指して現代版『スタンド・バイ・ミー』だという人がいますが、確かにその通りかもしれないと思います。
 『スタンド・バイ・ミー』って、ストーリー的には特別なことは何も起こらないじゃないですか。少年たちが死体を探しに行くってだけで。
 でも『スタンド・バイ・ミー』は多くの人の記憶に残る映画だと思います。
 同じようなことは『MUD マッド』にも言えて、まぁ銃撃戦もあったりして『スタンド・バイ・ミー』よりは派手なシーンもあるのですが、それでも『ダラス・バイヤーズクラブ』なんかに比べるとすごく地味です。
 でもそこがいいんですよね。
 地味だからこそ深い余韻を残すのだと思います。

 ストーリー的に『スタンド・バイ・ミー』に通じるものがあると書きましたが、もう一つ共通するなと思ったのは主役の少年の美形さ!
 本作の主人公であるエリスを演じたタイ・シェリダンの凛々しさは『スタンド・バイ・ミー』で主役を演じたリバー・フェニックスを思い起こさせました(自分だけ?)。
 子役で輝いていた俳優はリバー・フェニックスのように早死にするか、ドラッグで身を持ち崩すか、どちらかなので、タイ・シェリダンには役者として大成して欲しいと思います。


 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。

 次回鑑賞は『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』(4/19公開)予定、期待度は★★★★です。
コメント (1)
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