この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

【9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~】、パクリとそうでない作品の境界線は?

2010-05-09 22:43:41 | 新作映画
 シェーン・アッカー監督、【9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~】、5/8、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13にて鑑賞。2010年21本目。


 本作のような作品を鑑賞すると、パクリとそうでない作品の境界線はどこにあるのだろう?と考えずにはいられません。

 ぶっちゃけ、本作の「機械が人類に対して反乱を起こし、世界は滅亡した」という世界観は『ターミネーター』シリーズのそれとまったく同じです(似てるとかいうレベルではなくて)。
 また、絶体絶命の窮地に陥った主人公ナインたちを、突如現れたセブンが颯爽と救い出すシーンは、確実にどこかで観た!と思えるものです。
 その他、本作には、デジャ・ブを呼び起こすシーンやシークエンスが目白押しなのです。

 じゃあ、本作は観る価値のない単なるパクリ作品か、というと決してそんなことはありません。
 それどころか、本作は最近観た作品の中では最もセンスのよさを感じさせる一本でさえあります。
 人類が滅亡した後に生き残ったのが麻袋で出来た人形だなんて!!
 そのアイディア一つだけでも、監督のシェーン・アッカーってやるなぁって思わずにはいられません。

 結局、パクリかどうかというのは、似ているかどうかももちろん重要ですが、センスのよさや志の高さも加味して考えなければいけないのでしょうね。

 それにしても、先日公開された『第9地区』はピーター・ジャクソンが、そして本作はティム・バートンとティムール・ベクマンベトフがそれぞれプロデュースしてるんですけど、どちらも、ピーター・ジャクソンやティム・バートンがオリジナルの短編映画を気に入って、その短編映画の監督に(資金を与えて)長編映画を作らせてるんですよねぇ。
 何ていうか、羨ましい話ですよねぇ。
 日本で、どんなに傑作な短編映画があったとしても、それを長編映画としてリメイクしてはどうかと考える映画関係者っているいるのかなぁって思ってしまいました。

 お気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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