この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ハート・ロッカー。

2010-03-14 23:37:08 | 新作映画
 キャスリン・ビグロー監督、『ハート・ロッカー』、3/14、TOHOシネマズトリアス久山にて鑑賞。2010年10本目。

 現代の戦争を描いた傑作の呼び声も高い本作ですが、鑑賞後、自分は目新しさよりもむしろ懐かしさを覚えました。
 それはなぜかというと本作に近似した作品を知っているからです。
 その作品とは他でもない、新谷かおるの傑作戦闘機アクション漫画『エリア88』。

 熱砂が舞う中東が舞台であることや生と死が隣り合わせの戦闘、そして平穏な日常に耐え切れず戦場に戻る登場人物など、両者には本当に共通点が多いのですよ。
 『エリア88』は空軍の外人部隊のお話ですが、それを爆弾処理班に置き換え、百三十分にギュッと凝縮したら『ハート・ロッカー』になるんじゃないかって自分には思えました。

 両作品に共通項が多いといっても、何も『ハート・ロッカー』を否定しているわけでなく、ただ『エリア88』のファンとしては自分が好きな漫画と通じるところが多い映画がアカデミー賞作品賞を受賞したことは非常に嬉しいことであり、二十年の時を経て、ようやく映画が漫画に追いついてきたか、と感慨深いです。
 『ハート・ロッカー』を観て心が揺さぶられた方には、(未読であれば)『エリア88』も強くお薦めします。

 気に入り度は★★★★、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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