この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

レスラー。

2009-06-14 21:09:59 | 新作映画
 ダーレン・アロノフスキー監督、ミッキー・ローク主演、『レスラー』、6/13、TOHOシネマズ トリアス久山にて鑑賞。2009年23本目。


 映画『レスラー』は“ザ・ラム”ことプロレスラー、ランディ・ロビンソンの生き様を描いた作品だ。

 ランディは愚かな男である。
 彼は一時期の栄光に酔いしれ、家族を省みることがなかった。そのためたった一人娘とも上手く言葉を交わせず、彼女の誕生日すら知らない。

 ランディは哀れな男である。
 家賃を滞納し、住まいであるトレーラーハウスからも締め出されてしまう。ほとんどホームレス寸前だ。

 ランディは悲しい男である。
 年老いた今、彼の孤独を癒すものとてない。せいぜい行きつけのストリップバーで馴染みのストリッパーと話をするぐらいだ。

 ランディは羨ましい男である。
 彼には自らが殉ずるべき夢がある。それは稀有なことではないか。

 一人の男の、愚かで哀れで悲しく、そして羨ましい生き様を、是非とも劇場に行って確かめて欲しい。
 魂が揺さぶられること必至である。

 
 お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)。

 次回鑑賞は『トランスフォーマー:リベンジ』(6/19公開)の予定。


ps. この記事を書いているときにプロレスラー三沢光晴の訃報を目にした。何たる偶然。偉大なる闘士の冥福を祈る。
コメント (5)
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