この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

大きく振りかぶって。

2005-06-15 23:35:48 | 漫画・アニメ
先週末、久しぶりに新古書店に行ってきました。
ま、わかりやすくいうと『ブックオフ』ですけどね。笑。
何となく『ブックオフ』に入り浸っているよーなイメージがもたれてそうな自分ですが、実際に足を運ぶのは久しぶりでした。
だって『ブックオフ』って、休みの日の昼間に行くと、立ち読みしている人でやたら込み合ってるんだもん。
この暇人どもめ!っていいたくなります。(←お前もな!!)
で、久しぶりに足を運んだ『ブックオフ』での収穫が、ひぐちアサ著、『大きく振りかぶって』の既刊三冊。
知っている人は知ってると思いますが、この『大きく振りかぶって』、やたらネットで評価が高いです。
この一年に読んだベストワンに選ぶ人もいたりして。

野球漫画って昔から絵が汚いっていうか、雑だったイメージがあります。
古くは『巨人の星』に始まり、『ドカベン』や『キャプテン』、ん~、他にもいろいろあったよーな?
自分がそういったイメージ持つようになったのは一つは作者の技量にもよるのでしょうけれど、それよりもピッチャーとバッター(ときどきそれに加えてキャッチャーまで)、同じコマの中で対比させようとして、遠近法を無視した無茶苦茶な構図が多々あったせいじゃないか、って今にして思います。(それが独特の迫力を生んでいたのは否めませんが。)
あだち充の『タッチ』が革新的だったのは、野球漫画でありながら絵柄がシンプルだったことでしょう。(面白いかどーかは別にして。)

さて『大きく振りかぶって』を一読して思ったのは先ず、絵が下手だなぁってこと。
雑という感じはしないのだけれど、しばしばキャラがそっくりで見分けがつかなかったです。(それはお前の認識能力不足のせいだろって話もありますが。笑。)
設定自体はごくありがち。
一年生ばかりが集まって新チームを作るっていうのも、それを率いるのが女性の監督だっていうのも、『大きく振りかぶって』が初めて、というわけではないはず。
何だかマイナス面ばかり挙げてしまいましたが、それじゃ『大きく振りかぶって』がつまんなかったかというとそんなことはなくて、そういったマイナス面を補って余るほどの“何か”がある漫画でした。
ページから伝わってくるのは、作者の、本当に野球が好きだ!っていう熱意。
ただ題材の一つとして野球を選びましたよ~、って感じはまったくしません。
実際そういった“熱意”が感じられる漫画って案外少ないんですよね。
だから自然と“野球”というスポーツが丁寧に語られています。
(既存の野球漫画ってピッチャーが早い球を投げればそれでオッケー、って感がありましたからね。)

トラウマを負っていたピッチャー(とキャッチャー)がそれを克服して一つのチームに馴染んでいく様子は、なるほど、これは多くの人を惹きつけるわけだなぁと思いました。
続刊は新刊で購入すると思います。

評判の野球漫画、、、ではなく、野球小説にあさのあつこ著の『バッテリー』があるんですけど、どなたか既に読んだことありますか?
自分はまだ未読で、読んでみたいなぁとは思ってるんですけどね。ハードカバーでは完結したらしいのですが、文庫では(当然)まだなので、手が出ていないのです。(貧乏人の悲しさ。笑。)

野球ブームの衰退が叫ばれて久しいですが、野球漫画、および野球小説はまだまだこれからいくつもの新チームが現れそうですね。
コメント (4)
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