ブログ 「ごまめの歯軋り」

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読書ノート 大矢真一著 「ピタゴラスの定理」 東海大学出版会(2001年8月)

2018年09月08日 | 書評
ピタゴラス数表(一部)

幾何と代数のつなぎ目、ピタゴラスの定理の果たした役割と証明法の歴史  第9回 最終回

3) ピタゴラス数(整数論)
三つの辺の長さがすべて整数でありa^2+b^2=c^2を満たす直角三角形の辺の組のことを「ピタゴラス数」といいます。大昔どうして見つけたのかは一切明らかではない。そこで推測であるが、第1段でその整数の二乗を順n書いてゆく。第2段で二乗の数の差を一つ置きに求める。ピタゴラスの四角数と同じようにすると
第1段: 0 1 4 9 16 25 36 49 64 81 100 121 144 169・・・・・
第2段:   4 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 38 52・・・・・
3^2+4^2=5^2より(3,4,5)、6^2+8^2=10^2 より(6,8,10)=(3,4,5) また8^2+15^2=17^2より(8,15,17)などが得られる。これからすべてのピタゴラス数が得られるはずであろうが、大変なことである。もう少し規則的な方法はないのだろうかと古来いろいろな公式が工夫されてきた。ピタゴラスの方法(推測)は前に示した。プラトン、プロクルス、ユークリッド・ジオファントス、ジオファントスの方法がある。そこで最もポピュラーなユークリッド・ジオファントスの方法によるピタゴラス数の求め方を示します。(a, b, c) = (m^2 - n^2, 2mn, m^2 + n^2) (ただし,、m, n は互いに素であり0 < n < m、m - n は奇数)

(完)


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