デンマークの童話の父が語る創作童話集 156話 第21回
34) 妖精の丘
妖精の丘では王様の娘のお見合いの準備で大忙しでした。なんせノルウエイからドウレ山の小人の主が二人の息子を連れてお見合いにやってくるのです。妖精の女中がしらは舞踏会や晩餐会に招待する上品なお客さんの連絡で飛び回っています。やがてドウレ山の小人の主が到着し、妖精の娘らの踊りが始まり、娘の紹介となりました。ところが山の主の息子二人はは野原を駆け回って結婚なんて眼中にありません。この話には落ちがない。ただ妖精の丘が騒ぎでにぎやかだったというだけのことです。
35) 赤いくつ
カーレンという名のかわいい女の子がいました。いつもは木の靴をはいていましたが、おばさんに赤い布の靴を作ってもらいました。お母さんの葬式によくないと思いながらこの赤い靴をはいて参列しました。娘は年寄りの奥様に貰われ、堅礼式を受ける年頃になり、としよりの奥様にエナメル皮の赤い靴を買ってもらいました。娘はキリストのことより赤い靴のことばかり考えていました。聖餐式に赤い靴を履いて教会に向かいましたが、途中に年取った兵隊(これが魔法使いだったのです)がカーレンの赤い靴に「なんときれいなダンス靴じゃ」と呪文をかけました。聖餐式の時もカーレンは赤い靴のことばかり考えていました。教会から出ると、外にあの年取った兵隊がいて「なんときれいなダンス靴じゃ」といいますと、足と靴が勝手にダンスを始めて奥様の足を蹴飛ばしました。そのうち奥様は病気で寝付いてしまいましたが、カーレンは看病もせずに赤い靴を履いて舞踏会に出かけました。ところが足と靴はカーレンの意思とは無関係に勝手に踊りだし暗い森の中へ入ってゆきました。墓地の中で天使は「死ぬまで赤い靴を履いて踊るのだ」と呪いをかけました。怖くなったカーレンはさらに踊り続けて、首切り役人の家にゆき、足ごと赤い靴を切り落としてもらいました。そして木の靴と松葉つえで歩くようになり、教会で賛美歌をうたい懺悔をしました。こうしてカーレンの魂は神様に召されました。キリストのことも忘れて、自分の興味にかまけていると悪魔に取りつかれ、懺悔も手遅れになるということです。
(つづく)
34) 妖精の丘
妖精の丘では王様の娘のお見合いの準備で大忙しでした。なんせノルウエイからドウレ山の小人の主が二人の息子を連れてお見合いにやってくるのです。妖精の女中がしらは舞踏会や晩餐会に招待する上品なお客さんの連絡で飛び回っています。やがてドウレ山の小人の主が到着し、妖精の娘らの踊りが始まり、娘の紹介となりました。ところが山の主の息子二人はは野原を駆け回って結婚なんて眼中にありません。この話には落ちがない。ただ妖精の丘が騒ぎでにぎやかだったというだけのことです。
35) 赤いくつ
カーレンという名のかわいい女の子がいました。いつもは木の靴をはいていましたが、おばさんに赤い布の靴を作ってもらいました。お母さんの葬式によくないと思いながらこの赤い靴をはいて参列しました。娘は年寄りの奥様に貰われ、堅礼式を受ける年頃になり、としよりの奥様にエナメル皮の赤い靴を買ってもらいました。娘はキリストのことより赤い靴のことばかり考えていました。聖餐式に赤い靴を履いて教会に向かいましたが、途中に年取った兵隊(これが魔法使いだったのです)がカーレンの赤い靴に「なんときれいなダンス靴じゃ」と呪文をかけました。聖餐式の時もカーレンは赤い靴のことばかり考えていました。教会から出ると、外にあの年取った兵隊がいて「なんときれいなダンス靴じゃ」といいますと、足と靴が勝手にダンスを始めて奥様の足を蹴飛ばしました。そのうち奥様は病気で寝付いてしまいましたが、カーレンは看病もせずに赤い靴を履いて舞踏会に出かけました。ところが足と靴はカーレンの意思とは無関係に勝手に踊りだし暗い森の中へ入ってゆきました。墓地の中で天使は「死ぬまで赤い靴を履いて踊るのだ」と呪いをかけました。怖くなったカーレンはさらに踊り続けて、首切り役人の家にゆき、足ごと赤い靴を切り落としてもらいました。そして木の靴と松葉つえで歩くようになり、教会で賛美歌をうたい懺悔をしました。こうしてカーレンの魂は神様に召されました。キリストのことも忘れて、自分の興味にかまけていると悪魔に取りつかれ、懺悔も手遅れになるということです。
(つづく)
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