ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

京都議定書目標達成で 地球の温度は下がるのか

2008年02月08日 | 時事問題
asahi.com 2008年02月08日08時00分
京都議定書、追加策でも目標届かぬ試算 対策補い報告へ
京都議定書が定めた温室効果ガス6%削減の目標達成のための政府計画見直しで、環境、経済産業両省の合同審議会がまとめた追加対策を実施しても数百万トン(二酸化炭素〈CO2換算)の削減不足量が出る可能性がある。 日本の温室効果ガス排出量は、06年度には13億4100万トン(速報値)で90年度比6.4%増となっている。両省は8月、現行計画では削減の約束期間(08~12年度)の中間の10年度に2000万~3400万トンの削減量が不足するとの推計を公表し、合同審議会で不足分を補う追加対策を検討。

京都議定書で本当に温暖化が防げるのだろうか。
簡単な寄与率の計算をしてみよう。1997年の世界の炭酸ガス排出量は242億トンであった。先進国が59%、途上国が41%であった。アメリカは23%、欧州は18%、ロシア東欧圏は13%、中国15%、日本は5%であった。地球温暖化の原因のうち人間活動によるものが93%、そのうち炭酸ガスによるものが53%、京都議定書の対象となる先進国の排出は59%、批准した国が対象国の排出量の62%である。すると京都議定書でカバーできる割合は0.93×0.53×0.59×0.62=0.18つまり京都議定書が対象とする炭酸ガス量は18%である。京都議定書で平均6%削減と云うことになったので、0.18×0.06=0.011である。つまり約1%である。京都議定書は温暖化の1%を改善するに過ぎない。これでも偉大な一歩というのか、ごまかしと云うのかは読者の知性に任せる。
「森林シンク」は嘘かもしれない
森林は最終的(長い目でみると)に炭酸ガスの吸収もしないし、排出もしない。この理屈は元素不滅の法則から出ている。植物は炭酸ガスの形態を炭水化物に変え、自然がそれをまた炭酸ガスに戻すのである。森林が炭酸ガスを吸収するのは若い成長期であって、後は朽ち果てて微生物が分解して炭酸ガスを出すのである。結局森林は炭酸ガスの除去をしているのではない。
ゴアー氏の「不都合な真実」に騙されるな 欧米人の本当の狙いを知ろう
ゴアー氏の「不都合な真実」とは欧米とくにアングロサクソン民族にとって不都合に過ぎない。彼らの正義とはアングロサクソン民族の正義である。日本はそれに御付き合いする必要はない。国内総生産あたりの炭酸ガス排出量はアメリカは日本の3.1倍もある。しかしアメリカ人は自分達の石油大量消費生活を決して改めようとはしない。6000ccのアメ車がぶっ飛ばす生活を見直すことはない。いまこそ日本は徹底した脱石油生活と経済と技術をアメリカより先立って開発するいいチャンスと考えて努力すべきだろう。京都議定書に縛られるよりは、縛られた振りをして、脱石油文明を築いててゆくなら、今日の地球温暖化防止策も背面教師の役目はあるだろう。
最後に、それで本当に地球の温度が下がるのか。
 実証のしようがないなら後は官僚の作文で誤魔かす意図が見え見え


最新の画像もっと見る

コメントを投稿