ブログ 「ごまめの歯軋り」

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島田陽七著  「がばいばあちゃん 四部作」 徳間文庫

2007年05月02日 | 書評
明るい貧乏話 人生肩から力が抜けて、力がわいてくるお話集

1980年代の漫才ブームの火付け役B&Bの島田陽七氏にこんな泣かせる話があったのだ。この「がばいばあちゃん」は映画にもなった。最近島田陽七氏は吉本を出て執筆講演家として独立されたそうだ。かってテレビで島田陽七の一人漫談を聞いて、このがばいばあちゃんの話を知った。そして何冊か本を買って読んだ。挙げてみると、

1、「佐賀のがばいばあちゃん」  徳間文庫 2004年1月
2、「笑顔で生きんしゃい!」   徳間文庫 2005年1月
3、「幸せのトランク」        徳間文庫 2006年1月
4、「かあちゃんに会いたい」    徳間文庫 2007年1月
1年に1冊づつ発行されているようです。痛快な貧乏物語でした。親子肉親の情や機知に満ちて、胸がすっとする話に溢れていた。皆さんもよく知ってのことでしょうから、何も知ったかぶりして話を再現する必要もありません。人生を百倍楽しく生きるために、「がばいばあちゃん」の語録から有名なセリフを引用して書評に代えます。

1:嫌われているということは目立っているということや。
2:悲しい話は夜にするな。辛い話も昼にすれば何と言うことは無い。
3:通信簿は0でなければええ。1と2を足していけば5になる。
4:葬式は悲しむな。丁度良かった,潮時だった。
5:人がこけたら笑え、自分がこけたらもっと笑え。人はみんなこっけいやから。
6:生きていることが面白い。なりふりかまうより、工夫してみろ。
7:人にきずかれないのが本当のやさしさ、本当の親切。
8:ケチは最低、節約は天才!
9:人間は昔を振り返らず、前へ前へと進め!
10:病気で死にたくない人がいっぱいいるおるのに、自殺なんて贅沢だ!
11:今のうちに貧乏しておけ、金持ちになったら忙しか!
12:あんまり勉強するな、癖になる。
13:今日、明日のことばかり考えるな。百年先のこと考えたら楽しか。
14:貧乏には二通りある。暗い貧乏と明るい貧乏。うちの貧乏は明るい貧乏、それも先祖代々の貧乏や。
15:拾うものはあっても捨てるものはない。
16:人間死ぬまで夢をもて、その夢がかなわなくても、しょせん夢だから。
17:金持ちでも貧乏でも50年たてばみーんな50歳になる。
18:貧乏人が一番やれることは、笑顔や。
19:人生は総合力や、働く人、頭を使う人がいて世の中が成り立っている。
20:好きに生きないとだめ、自分の人生だから。
21:一万人生まれてきたら、何人かは故障すると。
22:自分のことはわからん、だから人を嫌うな。
23:世間に見栄はるから死ぬ、うちはうちでよか。
24:裸で生まれてきたという意味がわかってない。
24:悲しんだら逝かれへん。

サッポロビールの伝統はどこへ?グローバル化は平均化のことか?

2007年05月02日 | 時事問題
asahi.com 2007年05月01日21時36分
サッポロが新製品攻勢 今年5つ目の「ダブルドライ」
 サッポロビールは、第3のビール「W―DRY(ダブルドライ)」(350ml缶の税込み店頭価格は135円前後)を6月27日に発売する。「辛口とキレにこだわった」という。今年の同社のビール関連の新製品はすでに五つ目。06年は1、05年はゼロだった。持ち株会社のサッポロホールディングスが米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンから買収提案を受けて2カ月半。07年度の販売目標である前年比7%増が未達となれば、スティールに攻撃材料を与えかねないとの危機感が新製品攻勢につながっているようだ。

サッポロダブルドライ(辛口とキレ)とはアサヒドライのコピーと同じではないか
 そもそも前年度比7%増のための戦略が、アサヒビールと同じ味を目指しているとは情けない。サッポロの味の全面降伏ではないか。経営者の戦略のなさが今回の危機を招いたとしか思えない体たらく。ビールはサッポロからサントリーに切り替えようか。

雇用関係の公正化を!  雇われる側はこんなに弱いのか

2007年05月02日 | 時事問題
asahi.com 2007年05月02日06時04分
公設秘書、議員への寄付2億8千万円 「強要」証言も
公金から給与が支出されている国会議員の公設秘書が、所属する国会議員の政治団体に寄付するケースが相次いでおり、03~05年の3年間で国会議員114人の公設秘書205人(いずれも元職を含む)から総額約2億8000万円が支出されていることが朝日新聞の調べで明らかになった。大半の議員や秘書が自主的な寄付だとしているが、「寄付を前提に採用された」「強要された」との証言もある。公設秘書の給与が政治資金に回っているとみられる実態が浮き彫りになった形だ。

社会的公正性を欠いた契約は無効
1対1で定められる雇用者と被雇用者の契約は、雇用者側に一方的優位になるのが日本社会の通例だ。これを奴隷的労働契約という。これに歯止めをかけるには社会的公正を見張る労働弁護団が必要である。上に見た例は特殊な職業とはいえ、あまりに不条理である。秘書が平均的に給料の1割を寄付させられることは、給料のピンはねに相当する。政治家のお粗末極まりない根性むき出しである。