読書って楽しいね♪

好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

吉永南央「その日まで」~複雑な親子関係から生まれた謎にお草さんが挑む!自分の過去と重ね合わせて~

2016-10-10 03:09:41 | 
吉永南央「その日まで」読み終わりました☆



登場人物たちの複雑な親子関係



それぞれの苦悩・・




そして




70代の老女お草さんがそれを見守りながら




謎を解明していく。





杉浦草は



両親から受け継いだ雑貨屋を



珈琲屋 兼 陶器や小物を扱う店に改装



両親の死後



60代半ばからその店を始める。




離婚歴あり




3歳の息子を亡くした経験あり




そんなお草さんが



孫ほど年の違う従業員の久実とバイトの子たちに支えられ



「小蔵屋」を切り盛りする。





捨てられた人形と面倒を見られていない男の子の謎?




親子ほど年の違うナオミから頼まれた



ナオミの絵具道具を燃やした犯人とは?





お草が仕組まれた見合いをさせらて断った相手



30年目の再会は



お草への嫌がらせからだった?!





お草がいつも心のどこかで引っかかっている



3歳の息子を亡くした過去




それがお草のおせっかいを増長させているのかも。





過去の見合い相手の


息子との関係



それに心を痛めるお草




表面ではいがみ合っているように見えても



心の中では



いつも相手を気にして大切に思い出をしまっている



それがわかりホッとするお草






自分が経験している心の痛みを



人の気持ちと反映させてしまう。






そして



そんなお草さんだから




人が集まってきてくれる☆




珈琲の香りいっぱいの



手にホッとするぬくもりの器



温かい笑顔




「いらっしゃいませ」



「ありがとうございます」



の特徴ある耳に心地いい響き





私も行ってみたいなぁ~



そんな「小蔵屋」へ♪




センスのいい着物の着こなしをしたお草さんに会いに






これはシリーズものなので



最初から全部読みたい!




ぜひぜひ










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吉田篤弘「つむじ風食堂の夜」~ほのぼのとしたやりとりでほっこりする~♪~

2016-10-07 03:39:33 | 
吉田篤弘「つむじ風食堂の夜」読み終わりました☆



タイトルに惹かれて読んでみたよ。



正解でした^^




ほっこり~♪




「エスプレッソ」が「エスプレーソ」


だったり


「アパート」が「アパートメント」


だったり



そんなところもいいb




七階まであるアパートなのに


エレベーターがないところも!笑



「雨降りの先生」は


エレベーターが嫌い



なので



その急で大変な階段が好き




雨の研究をしている



そして書き物の仕事をしている先生





夜だけ営業している「つむじ風食堂」に来る常連の間で




いつの間にかそう呼ばれるようになっていた。




二重空間移動装置と言って



「万歩計」を三千五百円で売りつけようとする帽子屋



それに雨降り先生は乗っかってしまう。



冗談とわかっていて


のことだけど




夜中まで営業している


「ここじゃないどこか」へ行きたい果物屋の青年



しかし


頭の中だけでいつでも旅ができることを楽しんでもいる。





人によって値段を変える古本屋



これも冗談なのだけど



雨降り先生をからかって楽しんでいる。





雨降り先生」と同じアパートに住む



劇団女優の「奈々津」



雨降り先生にひとり芝居の台本を書いてくれるよう頼む





そんな人たちとのかかわり合い。





ホッとする~♪




雨降り先生が思う・・



今は亡き手品師の父が描きたかった本。




何が書きたかったのか?






コロッケではなく



「クロケット」と名乗るそのメニュー☆



俵型のクロケットに添えられるのは


ひと盛りの温野菜♪



食べてみたいなぁ~。




そんなことを


あれこれ想像しながら


楽しい気持ちになりました。



「ぷっ」・・と思わず吹き出してる自分に



ちょっと照れたりして*^^*




秋の夜長にピッタリの作品ですv














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横尾秀介「片眼の猿」~片眼の猿の右目は「自尊心」☆三梨が冬絵に言った言葉は・・~

2016-10-06 03:39:06 | 
横尾秀介「片眼の猿」読み終わりました☆



横尾さん深いわぁ~。




これを読んで私もハッとさせられたよ。




「普通」とはなんだろう?




人とちょっと違ったところがあると・・



「異質物」を見るような眼で見られる。




だけど



それを人はなるべく隠し・・



でも


隠しきれない気持ちが表情に出てしまう。




あ~きっと私も



そんな風に人を傷つけてしまってることがあるんだろうなぁ。




・・と思った。




そういう目で見られ続けることの苦しさ。




それはやっぱり


そういう人にしかわからないのだろう。



そこが


その人の「個性」



そう簡単に飲み込める人は



そう多くはいないだろう。




だけど


自分が持ってるその「個性」



それを自分自身が「個性」として認識してる。




それってすごいなぁって思う。




でも



そのために



いっぱい傷つき



苦しみ



そういうことを経て



やっとそうなったのだと想像する。





盗聴専門の探偵社「ファントム」の社長三梨



社員は三梨のほかには「帆坂」君だけどいう小さな会社



三梨は


いつもヘッドフォンをつけていた。



それがないときは


「帽子」



それは


三梨の他人への心遣いでもあった。




自分の





耳を見た人が驚かないように





三梨は小さいころ事故で耳を失っていた。




その事故で両親を失い




「三梨幸一郎」という名前を



「みなしご一郎」とからかわれていた。




初めて


鏡に映った自分の姿を見た時の衝撃




そして



自分の耳を見せたときの



人の反応。。





しかし



秋絵だけは違っていた。




驚きの後の・・



あたたかな笑顔



そんな秋絵と一緒に住んでいた三梨




しかし


突然秋絵が部屋から消えた



そして


山の中で首つり自殺をしていたと


人づてに聞く。




なぜ・・


秋絵は死ななければならなかったのか?




そのことがずっと気になっていた三梨。



そして



谷口楽器から



ライバル社へ企業秘密を漏らしている者がいるらしいのでを調べてほしい。




・・という依頼を受け



谷口楽器に潜入する。



そこで


小耳にはさんだ



電車にいた謎のサングラスの女性の話




それが気になった三梨は



その女性に接近し



自分の会社に来ないかと誘う。




その女性



冬絵はその誘いに乗る。




なぜ三梨が冬絵を誘ったのか?




悪徳探偵社「四菱エージェンシー」で働いていたという冬絵




そして



冬絵がした仕事が



秋絵と関係していた?!





冬絵が隠していた



サングラスの下の「自尊心」




そして


三梨の住んでいる


「ローズ・フラット」の住人のそれぞれの「自尊心」





三梨の危機に立ち向かってくれた



その仲間たち☆





それぞれの「自尊心」



最後に明かされたときの・・



パズルがハマったような爽快感!!





右眼がつぶれた猿の集団で




一匹だけ両目があった猿




耐えられなくなり・・



自分で右眼をつぶした猿




その右眼は



「自尊心」だという三梨





弱いものは



罪を重ね・・



強いものは。。







冬絵が犯した罪





秋絵の本当の姿とは?!






人は見えているものがすべてと思ってしまう



だけど



本当のことは



なかなか目には見えないということ☆





それを教えてもらったような気がします





そこここにちりばめられた


「ワード」の面白さも読みどころです♪



三梨の会社「ファントム」の意味は・・




幻影・亡霊




そういう意味なんだよねぇ。




なるほどねー。








ところどころで感じます















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藤野恵美「ハルさん」~結婚式の当日花嫁の父は娘との思い出を回想する☆~

2016-10-02 02:29:14 | 
藤野恵美「ハルさん」読み終わりました☆



「ハルさん」とは


女性ではなく男性です!笑




春日部晴彦



人形作家で



風里の父親「ハルさん」




娘のふうちゃんが幼稚園児のとき



妻の瑠璃子は亡くなった。




それから


ハルさんとふうちゃんの2人三脚は始まる☆




ふうちゃんは23歳で嫁に行くことになった。




その結婚式の当日



ハルさんはふうちゃんとのあれこれを思い出す



玉子焼きが上手に焼けなくてお弁当に入れられなったこと




夏休みにふうちゃんが突然いなくなって慌てたこと




ふうちゃんがだんだん遠くなって・・突然の涙に動揺したこと




ふうちゃんが骨折してしまったこと





そして


いつも


ハルさんの心の中には瑠璃子さんがいて



ピンチのときに



助けてくれたこと





ハルさんとふうちゃんのしっかり結ばれた親子関係





ハルさんとふうちゃんは離れても



親子



そして・・



ハルさんが結婚式の当日に会う



ふうちゃんが選んだ花婿は




そのことを如実に表していた





父と娘の親子関係の移り変わり・・




寂しいハルさんと



成長して親離れしようとするふうちゃん




そんな2人を見ていると



もどかしくもあり



切なくもあり



自分と重ねてしまう。





ハルさんの頼りなく



でも優しく温かい人柄




そして



ふうちゃんの瑠璃子さんを受け継いだ



しっかりしたところ




そんな2人の相性がバッチリでほほえましかった^^





読み終わると心がほっこりします




こういうお話っていいよなぁ~













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