癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

苗場山(2145m)<百>

2010年06月08日 | 登山・旅行
〈荒々しく尖った鳥甲山をバックの池とう群〉

7時間半熟睡して2:30に目が覚める。山が見えていなかったら休足日にすると決めて、苗場山の登山口のある秋山郷を目指す。ところが、薄曇りながらも、目指す山はおろか周りの山もバッチリ!これでは登らないわけにはいかない!

新潟県と長野県の境に位置する豪雪地帯の山。山頂付近に大きな湿原が広がり、ミヤマホタルイという植物が湿原に生える様子を田植えした苗田に見立てて苗場という名前が付いた。山麓には大きなスキー場がいくつもある。

登山道はいくつもあるが、この後の佐武流山と鳥甲山も秋山郷から登る関係で、3合目まで車で入れる小赤沢コースをピストンした。昨日と一昨日が軽い行程だったせいか、疲れがすっかり抜けていて軽快に歩くことができた。

6合目から半分ほどは雪渓歩き。トレースも標識もしっかりしていて不安はなかった。この山の魅力でもあるだだっ広い稜線の湿原や池とう群が雪の下でないことを祈りながら登って行く。

8合目で平坦な稜線に出るが、果たせるかな、尖って荒々しい鳥甲山をバックの池とう群が姿を見せていてくれた。ここから頂上までも大雪渓上の歩きがほとんどだったが、池とう群はあちこちで見ることができて、大満足。

仙ノ倉山が一番大きい。その他、近くの佐武流山や稜線で繋がっている白砂岳も近い。それより奥の山は稜線に太平洋側からの雲を纏っていた。日本海側は空が明るかった。

2棟ある山小屋は、大きな方は営業していたが、頂上にある小さな方はまだ1m以上の雪に埋もれたままだった。百名山なのに、平日でもあり、会った人はひと組2人だけだった。
6:10スタート、登り2時間15分、下り1時間50分、10:25ゴール。急いだわけでもなく、汗も掻かない呆気ない山だった。

下山しても、まだ10時過ぎ。鳥甲山と佐武流山の登山口を確認がてら、平家の落人伝説のある、中津川沿いのまさに秘境・秋山郷の端から端まで走ってみる。温泉は8ヶ所もあるが、集落は家も本当に少ない。

しかも、今年から携帯が通じるようになったらしいが、自分の機種が古いせいかずっと圏外のまま・・・計画では秋山郷に2泊するつもりだったが、ブログの更新も家への連絡もできない。仕方ないので、登山口に近い小赤沢温泉・楽養館に入り、民俗資料館を観て、国道117号線の道の駅「信越さかえ」まで出た。

地元の人に言わせると「今日よりは天気が良い」とのこと・・・予定通り、コースタイムが10時間の佐武流山の予定。
〈追加画像〉
1、木道から雪渓へ
2、雪に覆われた湿原の奥に佐武流山を望む
3、まだ1m以上の雪に埋もれた山小屋と頂上標識
4、2年振りに再開したタムシバ(コブシやモクレンの仲間)
5、湿原にただ一種類のみ健気に咲くショウジョウバカマ





岩菅山(2295m)<二>

2010年06月07日 | 登山・旅行
久し振りに山中の登山口で朝を迎えた。白々と夜が明けて来るに連れて、賑やかになってくる鳥の囀りが山の朝らしく大好きなひとときだ・・・。

今日の岩菅山は、志賀高原の最高峰で一等三角点の山。西側は緩やかな樹林帯で、東側は急な崖となっている。昔は岩巣護山と綴ってたので、イワスゴとも呼ばれているとのこと。もともとは信仰の山で、一ノ瀬から今日の登山道を歩いていたらしい。

車のガラスの修理のために、昼にはSaさん宅へ戻らなければならないので、前日のうちに登山口まで入って車中泊し、夜明けとともにスタートした。一ノ瀬スキー場から分かれる県道471号線の聖平の上登山口からピストンした。

10分で一ノ瀬から続くコースに合流。上条用水路沿いの平な道を進み、水の取入れ口のアライタ川の橋を渡ると登山道らしい道となる。前半のほとんど木の階段。別なコースとの合流するノッキリから荒々しい岩尾根を登り切ると頂上に到着。

頂上には信仰の山らしく石の祠が2つ。展望は昨日とほぼ同じだが、上空には薄い雲が広がり、くっきり感に乏しい。朝食のパンを食べて下山の途に着く。

4:20スタート、登り2時間10分、下り1時間45分、8:30ゴール。


時間的に余裕があるので、草津温泉の「西の河原露天風呂」へ寄る。名前からして無料だと思い込んで行ったら立派な施設で500円だった。

昼過ぎにはSaさん宅へ。午後から代休とのことで、わざわざ修理工場のある小諸市まで案内し、修理が終わるまで買い物方々付き合って下さる・・・重ね重ね恐縮至極。その間1時間ほどコインランドリーに降ろしてもらい、洗濯をしながらブログを打つ。

17:00には修理が終わるので、Saさんと別れて、明日からの山の登山口のある秋山郷へ向かう予定。
〈追加画像〉
1、歴史を感じるアライタ川の上条用水路の取水口
2、新旧2つの祠の建つ頂上
3、可憐なイワナシ
4、用水路沿いの道にたくさん咲いていた、初めて目にした名称不明の花~葉はキクザキイチゲに似ているが花びらは5枚
5、草津温泉の広々とした「西の河原露天風呂」





〈追記〉
Saさんのお陰で山旅も順調に継続し、車も直った。しかし、小諸市から明日からの3山の登山口のある秋山郷まで150kmもある。幸い明日の天候があまり良くないし、疲れもたまっているので、無理しないことにした。。

そこで、小諸市の隣の長野県東御市の道の駅「みまき」で泊まり、明日ゆっくり移動することにした。

本白根山(百)&横手山(三)&笠ヶ岳(三)

2010年06月06日 | 登山・旅行
〈白根山レストハウス近くの。逢ヶ峰山頂付近から湯釜の火口壁と横手山(左奥)を望む〉


いずれも、上信越高原国立公園の核心部の志賀高原の山である。どの山も2000mを越えるにもかかわらず、頂上近くまで車で上がれるので、1日に3山を巡ることができた。

これまでで最高の天候に恵まれ、展望はどこまでもくっきり・・・この山旅で初めて富士山を見ることができ、特に北アは端から端はまで山座同定を楽しむことができた。

○本白根山(2171m)

志賀高原きっての観光地で、白根山、逢ノ峰、本白根山の総称が「草津白根山」。現在も火山活動が続いているために、白根山は登山禁止となっているし、本白根山の本峰も立ち入り禁止となっている。

標高2000mの白根レストハウスから逢ノ峰へ登り、分岐から鏡沼経由コースで本白根山展望所へ。展望所から「探勝路最高地点」(2150m)をピストンし、分岐を左へ進み、逢ノ峰の西側をトラバースして登山口へ周回した。これまでに登った上州の山々がくっきり。

その後、湯釜展望台をピストンして乳青色の水を湛える火口湖湯釜を眺める。

5:20スタート、登り2時間50分、下り1時間8:20ゴール。湯釜往復30分。

○横手山(2305m)

群馬県と長野県の境に聳える秀峰で、太平洋と日本海の分水嶺をなしている。 頂上のすぐ下まで車で上がれるので、登山の楽しみのない山である。

長野県と群馬県の境となる日本一高い渋峠(2152m)からスキー場の管理道路をピストンした。

頂上はリフトハウスやアンテナ施設やレストハウスなどが建ち、頂上がとこか判らない。探したら一番高いところに小さな石の祠があった。展望台からは遮るもののない北アの山並みとこれから登る予定の戸隠方面の山や頸城三山がくっきり。

山頂レストハウスで、国内最高地点(2300m)の手作りパンとして有名なパンを2個買って食べた。確かに美味しかったが、値段も高かった・・・。

9:20スタート、登り25分、下り20分、10:35ゴール。

○笠ヶ岳(2075m)

菅笠を被せたような山の形が山名の由来らしいが、それにしてはかなりの尖峰の鐘状火山で、非常に目立つ山である。頂上付近では、柱状節節理が見られ、高山植物が豊富な山らしい。

頂上直下の笠岳峠から急な階段や岩場をピストンした。呆気ない一山だったが、疲れた体にはきつい登りだった。

11:15スタート、登り20分、下り10分。12:05ゴール。

三山を終えてもまだ昼。しかし、かなり疲れがたまっている。下山後、安い温泉を求めて長野県側へ下る。角間温泉で500円の日帰り温泉傳習館を見つける。そこで、3時間ほどものんびりする。この後、明日の朝のうち勝負の岩菅山登山口へ移動するつもり。
〈追加画像〉
上から、1・湯釜の上から望む弓池とその奥の本白根山、2・乳青色の水を湛える湯釜、3・横手山の展望台から眺めた笠ヶ岳の尖峰の後ろに連なる北アルプスの山並み、4・笠ヶ岳の頂上。




四阿山(あずまやさん)(2354m)<百>

2010年06月05日 | 登山・旅行
〈隣の根子岳頂上からこの後向かった四阿山を望む〉

昨夜は、北軽井沢のSaさんとその山仲間のお二人に美味しい焼肉と生ビールをたらふくご馳走になった。

しかし、朝になってハプニング発生・・・連泊した北軽井沢のふれあい広場で車を移動した際に、後ろの電柱に飛び出て付いていたメーターボックスを見落とし、リアガラスを割ってしまった。ガ~ン!早朝なので対応もできず。Saさん宅に預かってもらい、彼の車で予定通り四阿山へ。

さて、Saさんに案内していただいた四阿山は、上信国境(群馬県と長野県)では、浅間山と黒斑山に次ぐ高峰で、壮大な裾野を持つ古い成層火山。山名はその山容に由来しているらしい。双耳峰の頂上にはそれぞれに古い社が建ち、いくつかの小さな石の祠もあり、古くからの信仰の山としての歴史を感じる山であった。

菅平高原の菅平牧場駐車場からスタート。中尾根コースを登り、小四阿山経由で、双耳峰の頂上へ。下山は、根子岳経由コースを下って周回した。

根子岳の頂上は広く、しっかりした石垣の上に小さな祠が祀られている。展望はすこぶる良いが、北側はガスで見えず。一番の圧巻は菅平高原一面が雪に覆われているように見える野菜のマルチ栽培のビニール畑である。

根子岳頂上で、Saさんが携帯からつてを駆使して、ガラスの修理工場を見つけ、すべて手配をしてくれた。月曜日にはガラスが届き、その日のうちに直るそうだ。車両保険を利用するので、費用は一切掛からないのだが・・・。

修理の見通しも立ったので、気持ち良く四阿山へ向かう。急な岩尾根を下ったコル一帯は笹原が広がり、ポツポツとオオシラビソの立つのどかな景観は、アルプスを彷彿とさせる。

急な登り返しの末に到着した頂上は双耳峰で、本峰南峰だが、二等三角点や頂上標識は20mほど低い北峰に設置されていた。

相変わらず北側はガスで見えないが、浅間山を中心とした南側の大展望が素晴らしい。頂上は混んで、風も冷たい。昼食は下山途中は日当たりの良いで摂ったが、奥様手作りのおかずをご馳走になった。

それにしても、さすが百名山・・・土曜日ということもあり、次々とすれ違う登山者の数にはおどろいた。100名以上はいたし、駐車場のナンバーも地元以外ばかり。

7:20スタート、登り3時間05分、下り1時間45分(昼食タイムを除く)

途中の鹿沼温泉で日帰り入浴500円の看板を見つけて入浴し、Saさん宅へ戻る。

車所有台数に余裕のあるSaさんが軽のボンゴを貸して下さることななった・・・後ろがフラットになり寝ることもできるので今晩以降と明日も予定通り行動することに。

必要な装備を積み換えて、明日の草津白根山への道に近い道の駅「草津運動茶屋公園」まで移動・・・まさに、Saさん様様である。


〈追加画像〉
上から、1・コルからのどかな根子岳斜面を振り返る、2・四阿山頂上のSaさん、3・山頂の南側に広がる浅間山を中心とした大パノラマ、湖は田代湖、4・帰路から眺めた名前通りの端正な四阿山、5・器用で几帳面なSaさんが補修してくれたリアウィンドウ。





浅間隠山(1757m)<二百>&浅間山(2568m)<百>

2010年06月04日 | 登山・旅行
〈浅間隠山頂から望む浅間山〉


拙サイトのアクセスカウンターが昨夜で150万件を越えていた・・・この数字も充実した夢喰い人生の大きな支えになっています・・・皆さんに感謝で~す!


朝のスカッパレから徐々に雲は広がったが、好天に恵まれ、今シーズン初めて登山靴(軽)を履いて、浅間隠山と浅間山の2山に登った。

○浅間隠山

東の山麓からだと、浅間山の姿を隠してしまうことから名付けられたが、地元では矢筈山とか川浦富士とも呼ばれている。軽井沢の北東に位置し、北軽井沢に最も近い山で、浅間山の展望台としても手軽なハイキングが楽しめる山として人気が高い。

二度上峠下登山口からピストンした。昇ったばかりの朝日が眩しく、新緑の中のムラサキヤシオツツシが美しい。

頂上からは、これ以上はないと思われる大展望・・大きな浅間山のほか、日光連山、谷川連峰、草津の山々や八ヶ岳、遠くは南アルプスの真っ白な双耳峰の北岳や北アルプスの剣岳までもくっきり。眼下の嬬恋平野の雄大さに圧倒される。

4:40スタート、登り55分、下り35分、6:25ゴール。

下山後、浅間山の東側の登山口である峠の茶屋へ移動。

○浅間山

長野県と群馬県に跨る日本を代表する活火山。これまでに幾度となく噴火を繰り返し、その度に登山規制が敷かれてきた。幸い、今年は4月から規制緩和され、第二外輪山の火口から500mの前掛山(2524m)まで入ることができた。

今回の山旅で楽しみにしてきた山の一つでもある。峠の茶屋登山口から火口原を抜け、前掛山までピストンした。

変化のない荒涼とした広大な斜面に続く一本の道を黙々と登る。火口原に出て、その中に続く道を進んで行くと、左手に目指す前掛山が見えて来る。しかし、そちらへ続く道が見当たらない。どうやらこの道は立ち入り禁止の火口に繋がっているようだ。仕方ないので、2棟の避難ドームの建つ前掛山と頂上の西のコルを目掛けてトラバースした。そこでようやく前掛山の登山道に合流。

頂上の先着者に、自分の登って来た軽井沢からのコースはまだ規制中だと教えられびっくり・・・規制解除されて前掛山まで登れるようになったことで、どのコースも解除になったと信じて登って来た。確かに小浅間山への分岐の横に「立入禁止」の看板があったが、道も閉鎖されてなく、最近の足跡も多く残っていたので、この看板にまで手が回っていないのだろうと思った。道理で、道なりに来ると火口の上に出ることも、前掛山へ繋がる道がないことも納得・・・。いずれにしても、知らぬが仏ではあったが前掛山に登頂できたので、良しとしよう。

何と言っても、荒々しい活火山地形の風景と眼下に広がる展望が最高・・・。周りの山々は朝の浅間隠山のときよりは雲が広がっていてクリアではなくなってしまった。

ゆっくりしたかったが、ちょっと後ろめたい気持ちが強く、わずか15分で下山の途に就いた。

7:20スタート、登り2時間50分、下り2時間05分、12:35ゴール。

下山後は、北軽井沢の新しい温泉で汗をながし、浅間山火山博物館と鬼の押し出し、さらに、天明3年の大噴火に起因する土砂なだれによって埋没した鎌原村の様子や発掘された品々を展示している嬬恋郷土資料館と埋没から逃れた遺跡の鎌原観音寺を見学した。

○北軽井沢のSaさん

今晩の夕食をご一緒し、明日は四阿山にお付き合いいただく予定。
数年前から拙サイトの愛読者で、毎年のようにサイドカー付きの大型バイクで北海道の山旅にやって来るほどの北海道ファン。3年前に拙宅へ寄っていただいて以来のお付き合いで、一昨年は武尊山にご駆け付けてくださったこともある。

自宅へ泊まるように勧められたが、車の方が落ち着くので、遠慮申し上げた。
〈追加画像〉
上から、朝日に輝く浅間隠山、頂上とのコルの登山道合流地点から望む前掛山、前掛山から望む火口から噴煙を上げる浅間山、鬼の押し出しと浅間山。





白砂山(2140m)<二百名山>

2010年06月03日 | 登山・旅行
〈堂岩山の八間山分岐からアップダウンの激しい稜線の先の白砂山を望む〉

毎晩ビールを飲み夕食を摂ると眠くなる。7時には寝付き、2時頃には目覚める日々・・・ところが、今日は0時過ぎに目覚めて眠られず。ブログのコメントにレスを入れた後は読書・・・『旅まくら 小沢昭一的こころ』。軽妙な語り口調の文章には眠気も来ない。

その後、いつものパターン通り、今日のコースの下調べとロードマッブで下山後の行動を考える。3:00過ぎには、一杯ずつのドリップ式コーヒーを飲みながら無洗米1合の飯を炊く。レトルトのビーフシチューで軽い朝食。残りにおにぎりの素を混ぜて、海苔で巻いたおにぎり2個作る。これが昼食。(毎朝の基本パターンの紹介)


さて、今日の白砂山だが、上信越(群馬/長野/新潟)の三県を画す奥深い山・・・群馬県の野反湖北端にある白砂山登山口から堂岩山経由で登り、堂岩山まで戻ってから八間山へ縦走し、スタート地点に近い八間山登山口へ戻って周回した。

細かなアップダウンを繰り返して堂岩山頂上近くまで来たら、北斜面なのでまだかなりの雪が残っていて、登山道が判らなくなる。古いトレースはあるが、どれも迷いトレースばかり。戻れば判るのだろうが、ピークが目の前なので、雪渓を繋いで10mほど藪を漕いだら登山道に出た。

堂岩山に着いて白砂山と対面・・・そこから先は森林限界を越えたハイマツとシャクナゲなどに覆われた細いながらも快適な稜線歩き。右に浅間山や榛名山、左に佐武流山などを見ながら急なアップダウンを繰り返して、最後の急登を越えると3県に跨がる頂上到着。連日一番乗り。

多くの山がひしめく上信越の境界にある山だけに、展望も第一級。今回の計画の佐武流山はすぐ北隣、その左に鳥甲山、右奥に苗場山。東側には昨日の仙ノ倉を初めとする谷川連峰。南側には赤城山や榛名山や浅間隠山と浅間山。さらに西側には、草津白根山や岩菅山など・・・。

40分ほど休んで下山の途に着く。少し下ったら、すぐあとに出発した6人グループが登ってくる。彼等も堂岩山直下で判らなくなり藪漕ぎをしたとのこと。

堂岩山から八間山までの縦走路は、幅広く丁寧に笹刈りがされていて、ぬかるみもなくスパイク長靴出歩くには申し訳ない感じ。しかし、急なアップダウンが激しくなかなかタフなコースだった。

朝から白砂の頂上にいた頃まではほぼ快晴状態だったが、徐々に雲が広がって、八間山に着いた11時には、雷が鳴り雹混じりの雨が降ってくる。あとは林の中の下りなので、折り畳み傘で間に合わせたが、ずっと稜線の方で雷が鳴っていただけに後続グループは怖かったことだろう。

4日連続となり、疲れもあるが、これまでで最もアップダウンが激しいロングコースで、ゴール後は珍しく疲れを感じた。昨日と同じような春の花が咲いていたが、帰宅後に詳しく紹介することに・・・。

4:50スタート、登り3時間20分、下り 3時間20分、12:10ゴール。
下山後、雨の中を草津温泉に向かう。テレビで良く目にしていた温泉街の中心の湯畑を見て、そこにある無料の「白旗の湯」でのんびり。やや熱めだったが、建物から浴室すべてが木造で昔ながらの共同浴場の雰囲気に大満足。その後、明日の浅間隠山と浅間山に近い北軽井沢のトイレ付きのふれあい広場に落ち着く。

〈追加画像〉
上から、夜明け前の朝靄に覆われた野反湖。堂岩山手前の残雪。頂上から望む左に佐武流山と右奥に苗場山。昨日も多く目にしたナエバキスミレ。草津温泉のシンボル・湯畑。





仙ノ倉山(2026m)<二百名山>

2010年06月02日 | 登山・旅行
〈平標山からたおやかな稜線の先の仙ノ倉山を望む〉

上越国境(群馬県と新潟県)を形成する谷川連峰の最高峰。山容は谷川岳とは違って穏やかで、夏には花畑の広がるであろう広々とした稜線と眺望に恵まれた山であった。

国道17号の湯沢町元橋にある平標登山口から松手山経由で平標山へ登り、仙ノ倉山をピストン。平標山からは、平標山の家経由で平元新道を下山した。

松手山を越えると、森林限界の上に出る。大パノラマを欲しいままの快適な稜線漫歩。優美な起伏が続き、周りの芽を出したばかりの植生を見ると、夏にはさぞかし美しいお花畑が広がるはず。花の時期に歩きたい山だった。

山頂や途中の稜線からは、このあとの予定の苗場山を初めとして峰を連ねる白砂山、佐武流山、鳥甲山、さらには谷川連峰、雲間に越後の平ヶ岳や巻機山、霞みながらも上州の山々や日光連山など360度遮るもののない大展望を楽しむことができた。

1時間ものんびりした後の下山は、登りで追い越した埼玉県の男性とずっとご一緒した。この方は、62歳の凄い山歴の持ち主だった。若いころから山岳会で活躍し、ヒマラヤの7000m峰や南極大陸の最高峰のほか、国内は北海道から屋久島までいろいろ山をくまなく登っていて、左足の指も2本凍傷でなくしているらしい。

ところが、昨春、単独で鳥海山で山スキーを楽しんでいるときに雪崩に巻き込まれて、膝の靭帯を断裂したにも関わらず8時間も這いながら下山して地元の病院に入院。さらに埼玉県の病院に移って手術をして6ヶ月も入院して、昨年の11月に退院。今日も足をひきづりなからのリハビリ登山だったそうな・・・。

退職するまでの仕事も某大手自動車メーカーの自動車開発に携わっていて、海外出張も多く、とにかく話題の豊富な方だった。4時間ほどずっと楽しいいろいろな楽しい話を聞かせていただいた。この山はこの方との出会いが一番強烈な印象として残るであろう。

5:00スタート、登り3時間15分、下り3時間15分。12:30ゴール。

下山後、移動途中の猿ヶ京温泉の「まんてん星の湯」に入り、明日の白砂山登山口の20kmほど手前の道の駅「六合(くに)まで走った。


〈追加画像〉
上は、頂上から万太郎山越しに望む谷川岳(トマの耳の上に雲。下は、平標山越しの苗場山


皇海山(すかいざん)(2144m)<百名山>

2010年06月01日 | 登山・旅行
〈不動沢のコルから見上げる鋸山~このピークにも立ちました〉

昨日登った袈裟丸山から北に延びる栃木県と群馬県の県境となる足尾山塊の奥深くにどっしりと聳える山。平安から鎌倉時代には山岳仏教の修行の山で、江戸時代、庚申山の奥の院として、鋸山と合わせて信仰登山が盛んに行われたという。頂上手前の青銅の剣はその名残か?しかし、頂上には祠すらなかった。

故深田久弥氏の登山記によると、皇海山は遠くから眺めた形から、昔は笄山(こうがい山)と呼ばれていたが、そのコウガイが皇開と宛字され、やがて皇海となり、皇はスメラとも読むところから皇海はスカイと呼ばれるようになったと伝えられる。

昨日の袈裟丸山を下山後、県道62号線を北上し、道路状態が比較的マシだという栗原川根利林道から皇海橋登山口へ入る予定だったが、なんと通行止め。北側の追貝からの栗原川林道は通行できるので、入口に比較的近い道の駅「白沢」で車中泊。1時間も掛かった20kmのダートの林道で、ネット上では評判が極めて悪いが、北海道の林道に慣れている自分には極上林道だった。

皇海橋登山口から不動沢コルに登り、皇海山と鋸山をそれぞれピストンした。

皇海山へのコースは沢沿いのコースだか、岸の笹原に続く道は昨夜の雨に濡れた笹が被っていて、ズボンがずぶ濡れになる。名実ともに露払い登山。

コルから眺めた11ものギザギザの岩峰を連ねた鋸山は迫力満点。帰りに寄ることにして、皇海山を目指す。原生林に覆われた急登が続く。

頂上からは、まだたっぷり雪を纏った至仏山~ひと月前に登ったばかりの景鶴山~燧ヶ岳に会津駒ヶ岳、日光連山などが樹間から覗く。

休んでいるうちに鋸山を越えて庚申山までピストンすると言う伊豆のホテルマンさんが到着。一緒にコル経由で鋸山を目指す。

鋸山ピークは、下から見上げる鋭さと斜度が凄い。しかし、急な岩場にはロープが設置されていて、見た目よりは楽に登れた。展望は皇海山より日光連山や那須山などがすっきりと眺められた。

皇海山だけだったら、呆気ない登頂だったが、鋸山も登ったことで満足感が増大。ホテルマンさんと一緒に11の岩峰を越えて庚申山までの修験の道を歩いたらもっと良かったのだろうが・・・。

5:40スタート、登山口~皇海山1時間50分、皇海山~鋸山1時間、鋸山~登山口1時間10分、10:40ゴール。

下山後、朝登山口で一緒になり、下山で追い越した東京の男性と吹割温泉センターでまた一緒になり、いろいろ山談義に興じた。その後、温泉の駐車場でブログを打つ。

これから、泥んこになった車を洗い、国道17号線の火打峠にある明日の仙ノ倉山の登山口まで走る予定。
〈追加画像~上から、鋸山頂上から伊豆のホテルマンさんと一緒に眺めた皇海山、頂上手前に立っていた青銅の剣、頂上から眺めた至仏山~景鶴山~燧ヶ岳、シャクナゲの花〉