<鬼無駅>7:15~15:40〈えびすや旅館(7時間25分)
◎春遍路は失敗か?
今日も、難行苦行の1日だった。前回は秋遍路だったので、単純に今回は春遍路と考えた。また、これまでの旧街道歩き旅も、3,4日目以降は、筋肉痛もなくなり、快調に歩けていた。
前回の遍路は、山道になると足が喜んでいる感じだったが、今回は足が悲鳴を上げている。それもそのはず、前回は夏の間たっぷり山に登り、体力を蓄えての挑戦だった。今回は冬の間山歩きに生かせる足を作らないまま挑戦してしまった。そういう意味では、春遍路は失敗だったということか?
今さらそんなことを言ってもどうにもならない。少しずつ体力が作られることを期待するしかない。疲れがたまっているせいか、喉の痛みもなくならない。
◎えびすや旅館に荷物を預かってもらって、先ずは別格19番香西寺を目指す
宿のすぐそばが、80番国分寺である。今日はここを通るので、不必要な荷物を預かってもらう。もしかしたら、連泊の可能性を伝えて、国分駅から鬼無駅へ移動。
鬼無は桃太郎伝説の町である。駅のホームに石造りのモニュメントがあった。
7:15、鬼無駅をスタートし、町中の道を進む。
7:55、19番別格霊場香西寺に到着。
この寺は水子供養とボケ防止祈願の寺である。水子地蔵をこれだけ並ぶと壮観である。
勤行を終えて帰ろうとしたら、お参りに来ていた近くの方が、「納経所には寄らないんですか?」と声を掛けてくれた。別格だけは納経してもらうことを忘れていた。
お陰で納経してもらうことができたが、早速のボケ防止祈願はさっぱりだった。
香西寺を出て、農道を歩いていると、正面に、82根香寺と81白峰寺のある山が見える。今日も、この山越えが待っていた。
民家の庭にサクラの花が咲いていた。こんな早い時期にサクラを見るのは初めてだ。
高度を上げていくと、瀬戸内海が見えたが、霞んでいた。
農道から山道になると、猪柵があった。北海道の鹿柵と同じようなものだ。被害が大きいようだ。
10:15、標高365mの82番霊場根香寺に到着。山門を潜ってから100段ほどの石段が辛かった。
◎手抜きの勤行のバチが当たる?
香西寺にはバス遍路の団体さんが、ドサッといた。前に出るわけにも行かず、本堂では蝋燭と線香は上げて、お賽銭は横から入れたが、喉が痛いこともあり、今日から般若心経は省略した。
おまけに太師堂に移動した団体さんの勤行が終わるまで待てなくて、勤行も省略した。
そのせいでもなかろうが、金剛杖を本堂の前に忘れて、100段の石段を登り直した。さらに、次の白峰寺への入り口が分からず、あちこちウロウロして、30分近いアルバイトになった。すぐにへんろ道標を見ればよかったのだが忘れていた。
白峰寺への遍路道の途中に、遍路休憩所があり、ハーブティーとお菓子のお接待があった。遠慮せずにご馳走になった。
11:30、山道から県道歩きの途中にうどん屋があった。ここで、食べなきゃ食いっぱくれるので、手打ち肉うどん(500円)を食した。
白峰寺寺までは、アップダウンのある山道が続く。逆打ちは順打ちのお遍路さんと出会いが多い。
今日は、初めて外国人のご夫婦と出会った。
13:00白峰寺に到着。ここも100段近い石段を登らなくてはならない。この時点で、えびすや旅館に連泊の電話を入れる。
◎白峰寺からは、途中まで同じ道を戻り、急な下り坂を80国分寺へ
下りの途中の展望台の下には、これから下りていく国分町並みが広がっている。
町まで下りてきて、越えてきた山を振り返る。この下りも非常に辛かった。
15:25、80番霊場国分寺に到着。
15:40、山門のすぐそばにあるえびすや旅館に到着。
へろへろで到着したが、女将さんに「めっちゃ速いですね」と言われた。前回の記録を見たら、今回の前後を含めて、12時間歩き、40km以上も歩いている。
何と言ってもお風呂が一番うれしい。疲れが抜けていくような気がする。けど、
抜けないんだな~。
夕食は、昨日と同じメニューだったが、ハマチの煮付けが特に美味しかった。
歩いているうちに体が回復し、ペースが上がると思ったが、今回は難しそうだ。明日は平地の歩きばかりなので、頑張って歩き、雨予報の明後日は休足日にしようと思っている。
自分自身と折り合いつけながら歩きましょう!ファイト!
別格は殆どが離れたところに有り遠路ですが
足も段々と「四国へんろ歩きに」慣れてきますょ
喉の痛みがある中で、普通の人ならそう歩けないような距離を歩いてらっしゃるのですが、今回はちょっときつそうで心配しておりました。
旅の計画がずれてしまう雨は、普段なら望まないところでしょうが、今回は恵みの雨(休足時間)になるかもしれません。疲労回復しますように、函館から願っています!
食欲はあります。
喉の痛みと足の筋肉痛がなくなれば、もっと楽なんですが…。これがなかなか?
「今日も難行苦行の1日であった」
なのにさらりと記事を書かれていて坂口さんの意気込みを感じます。
歩きへんろの難行苦行の差はそれぞれあれども、ひたすら歩き続ければいつか結願。それは山に似ていると私は思います。どちらも簡単ではない。だから楽しい。
またお遍路に出たくなりました。
春遍路の時期ですね。