静内のサラブレット牧場の奥に聳えるペラリ山
多くの高山が雪で覆われるこの時期、積雪の遅い日高管内の海岸近くの低山は、まだ夏山モードで登れる。そのひとつがこの新ひだか町の一等三角点のペラリ山である。
この山は、日高地方の測量の基礎になり、南日高山脈測量登山出発の山となった歴史的由緒のある山でもある。映画にもなった新田次郎の『剣岳・点の記』のモデルとなった柴崎芳太郎測量官は、1913年(大正2年)、ここを神威岳、ピリカヌプリ、ペテガリ岳などのニ等点観測の基点とし、それらの山に自らも登り、二等三角点を埋設している。
この山に最初に登ったのは、登山道ができてまもない10年前の03年10月20日だった。今回は、葉の落ちた樹間からの日高主稜線などの展望期待で再訪した。10年前も林道が荒れていたが、なんとか登山口までは入ることができた。しかし、その後の記録を見ると、登山口まで車で入ることができなかったようなので、そのつもりで出掛けた。ところが、奥で大規模伐採が行われていて、林道がすっかり修復されていて、すんなりと登山口まで入ることができた。
登山道はとくに整備されている気配はなく、丈の低い笹藪の中に踏み跡が続いていると言った感じだ。頂上からは、真っ白なカムイエクウチカウシ山とピラミッド峰ははっきりと見えた。ピリカヌプリより南の日高の山はまだ雪化粧をしていないようだった。
7:35スタート、登り50分、下り30分、ゴール9:20。下山後、すぐ近くの横山中岳へも移動も考えたが、思ったより天気が良くないので止めた。新ひだか町市街地まで戻り、シャクシャイン記念館やアイヌ民俗資料館やシャクシャイン像のある真歌公園を見て、帰路に就いた。
登りの途中からサラブレット牧場の並ぶ静内川沿いの眺め
丈の低い笹藪の中に続く登山道と頂上を見上げる
天測点と一等三角点の設置された頂上。正面奥にカムイエクウチ山とピラミッド峰が見える
カムイエクウチ山(左)とピラミッド峰(右)のズーム
詳しい山行記録は、下記でどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com (アップ完了)
写真をいろいろ撮って来たので、明日のブログへアップします。
今日も、誰にも会いませんでした。