今年の正月は、前年の11/7の沢登りで滝から滑落してむち打ち症に罹り、スキーも冬山もできない安静状態で迎えた。それも2月下旬には癒え、山やスキーを再開しようとした3月上旬の3年目検診で大腸にポリープが見つかる。病理検査の結果、2度目の大腸癌(横行結腸癌)だったことが判明。
3/30入院、4/6開腹手術(前回の縫合部分も切除範囲に含まれるので腹腔鏡手術は無理)、4/25無事退院・・・・幸いステージⅠの段階で、転移の心配もなしとのこと。前回と合わせて大腸が55cmも短くなり、臍から右側の部分が全部なくなった。しかし、後遺症らしきものもまったくなく、薬の世話にもならず、何ごともなかったように快復している。
若い頃から軟便体質で直ぐ下痢していたのが、2回の手術で嘘のように改善され、前回より連日完全なバナナうんこで経過している・・・無くなった55cmの大腸は何の働きをしていたのか・・・看護師にそのことを話したら「長過ぎたということでは・・・?」との迷答・・・まさに?! しかし、3回目は許されないであろう・・・これまでのように早期発見でも、これ以上大腸が短くなったら、悪影響が出るはず・・・今後も悪運の強さに期待するしかない。
しかし、こんなことは、未だに復興のイメージさえ描けていない東日本大震災とそれに伴う福島原発事故に比べたら、屁みたいなものである。・・・わずかばかりの個人義援金と自分も執筆した『北海道雪山ガイド』増補新版の第1刷分の印税50万円ほどを義援金として提供した以外には、支援活動に出掛けることも考えただけに終わり、なんの力にもなれずにいる自分がやや心苦しい・・・。
そんなことで、雪山シーズンは完全に棒に振ったが、5月には体力低下を実感することもなく山へも復帰することができた。前回同様に後れを取り戻すべく精力的に登り続けた。しかし、肝腎の7~9月は、悪天候が多く計画倒れに終わることが多かった。1回だけに終わった2週間ほどの本州遠征も、半分は天候待ちに費やし、計画変更も余儀なくされた。そんなことで、前回の手術年も含めて退職後は常に100日を越えていた山行日数は、最少の69日に終わった。
そんな中で、1/23には、北海道新聞(道南版)から執筆依頼を受けた「日本三百名山を登り終えて」が6段組で掲載された。さらに、上の写真にもあるが、日本三百名山完登で一番印象の強かった「剱岳へ早月尾根から再訪~剱沢雪渓~裏剱~黒部峡谷」とテント泊縦走した4泊5日が今年一番の山行だった。この後の「白馬岳~杓子岳~遣ヶ岳」縦走計画は、悪天候に見舞われ、大雪渓ピストンの白馬岳再訪だけに終わったのが悔しい。
北海道内の山行でもっとも印象に残ったのは、漠然と考えていた単独行での「ニセコ連峰全山一泊完全縦走」が叶ったことである。その他、念願のシレトコスミレの対面と10mほどの雪渓を挟んで大きな熊と睨み合いながら通過した「知床硫黄山」、HYML仲間のお陰で登れた「ニオベツ川~野塚岳」などが印象に残る。詳しくは、親サイトの「2011年の山」からどうぞ!
このほかに、「函館ハーフマラソン」と「大沼グレートラン」は、6年振りに復帰した昨年に引き続き、なんとか完走を果たすことができた。体力維持と老化防止のためにも、来年以降も続けようと思っている。
<今年最後の夜明け~家の近くから日の出前を掴む>
2度目の大腸癌手術入院もこのブログで発信し続けましたが、多くの方々からお見舞いと励ましをいただき、「絆」の素晴らしさに感激しました。
さらに、暗い話題ばかりが多いこの世相の中で、こうして好きなことばかりして暮らせることは申し訳ないが、幸せなことです・・・そのことに感謝しながら、新年をまた新たな出会いと感動を求めて「挑戦と感謝」の1年にしたいものです。
このような幸福感は、お付き合いいただき、お世話になっている多くの皆様のお陰です。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
末筆になりましたが、皆様のご多幸とご健康を心よりご祈念申し上げ、新年もお付き合いの程よろしくお願い申し上げます。