<差し込む朝日が眩しい病棟廊下>
今日も、何もなく、静かに手術日に備えた一日だった。朝・昼・夕・夜4回のラッパ吹きとイソジンでのうがい・・・・。普通であれば、外泊も可能なのだが、手術前に風邪でも引かれれば困るということらしい。
午前中は本を読んで過ごした。これで、入院してから3冊目・・・吉村昭の『孤独な噴水』、松本清張の『映画化作品集③』、山崎豊子の『仮装集団』・・・いずれもしっかりした取材に基づく重みのある好きな作者ばかり。
午後からはTVで高校野球の決勝戦とその後の日ハム対楽天戦を観る。7階までの階段昇降も朝食前の5往復と夕食前の5往復・・・もっとできるのだが、疲れを残してもまずいので、これくらいにしている。
看護師から、毎日「おなかの調子は大丈夫ですか?」と聞かれるが、前回も同じで、全く自覚症状もなく、体調も悪いわけでないので、病人という自覚は全くない。前回と今回の癌が見つかった状況を話すと、異口同音に「運が良いですね~」と言ってくれる。確かに、癌に罹らない方がもっと運が良いのだろうが、2回もこのような段階で見つかったことは、本当に強運に恵まれていると思わざるを得ない。なんとか、その強運をより確かなものするためにも、手術も無事終わって、前回同様、順調に回復できることを確信して、手術に向かうことにしよう・・・