昨日はおもいがけず寒い一日となりました。
雨のなかをお客様のところから何度も大作の荷出しをして膝を痛めた佐橋と
なんにもしていないのに50肩が痛い私でお互いを励まし合いながら
行って参りました展覧会へ。
まず県内刈谷市美術館さんへ
こちらでは6月5日まで 日本近代洋画の巨匠 和田英作展 が開催されています
和田英作(1874~1959年)は明治・大正・昭和を通じ洋画壇の重鎮として偉大な業績を残しながら、現代日本では残念ながらその名前を忘れられそうになっている画家です
当店でも何度か作品を扱わせていただき、そのなかでも瓶のバラの佳品をまだ絵をお求めになって間もないお客様にお納めしたことが大変嬉しかったので、このお客様にも展覧会のご紹介をするのを楽しみに、また私たちも伺うのを心待ちにしていました。
以前は和田英作と小林和作を間違えるほど、その作品の認識が甘く、トンチンカンであった私が、今日、和田英作をきちんと、
いや。。その作品に深い感動をもって認識し、刈谷をあとにできたことは大きな収穫でした。
英作は晩年70代に富士を描きたいという希望で清水の三保に居を構え、「富士バラ太郎」とあだ名されるほど富士を描きましたが、
私は富士の作品よりも、疎開先の知立などで描いた川、湖、など少し湿り気のある風景画に
とても興味をもちました。
堅実、穏健。
つぎに紹介させて頂く藤田嗣治とは対称的な画風でありますが、
ひとつひとつの作品を大変丁寧に(この丁寧さはなかなか他の洋画家、特に外国の作家にみることはありません)慈しみをもって描いていること。
それは自然への慈しみなのか?
絵画を描くことへの慈しみなのか?はっきりとはわかりませんが、
その静かな慈しみこそ日本近代絵画の魅力だと考えて参りましたので
今回の和田英作展をきっかけにまたこの作家の作品も扱っていきたいと思い直しました。
(佐橋は昔からそのつもりだったようですが)
私たちのこの思いとは逆に、残念ながら会場は空いています。
入場料も700円。是非是非皆様にお出掛けいただきたく、お勧めいたします。
このあと、夏には静岡佐野美術館さん、秋には兵庫神戸市立小磯記念美術館さん、
宮崎県都城市立美術館さんを巡回予定です。
もう8年も前になりますか
絵の好きな父(当時92)を車に乗せて
ナビで美術館を探して行きました
父は喜んで一点一点見入っていました
当時の図録は間違いなくありますので
このお盆休みに再び楽しんでみます 2024.8.12