つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

2024/10/08

2024年10月08日 | 山口薫展
そろそろ皆様のお手元にお葉書をお届けできたようです。

ご住所を戴いているお客様すべてにチェックを入れることができませんでしたので、今回ご案内をお届けできませんでしたお客様には、先にその失礼をお詫び申し上げます。申し訳ございません。

どなたにも気軽に御覧いただけますよう一応の展覧会会期を決めましたが、山口薫作品は年内長く当店で御覧いただくことができますので、ブログをご覧くださいます皆様にも、ぜひご都合のよろしいときにお出かけいただけたらと存じます。


さて、クイズにさせていただいた妙義山の風景画の次に、どんな作品をブログでご紹介しようかと長く考えて参りましたが、ご案内に使わせていただいた作品から順にというのが筋かな?と思い、まず「いちご」を描いた作品からご紹介することに致しました。





山口薫は果物では、柿、栗などを多く描きましたが、いちごも数点残しています。ただその場合、いちご2粒か3粒ほどの小品か、青梅などと一緒に苺を描いた作品となりますので、いちごだけを7つ、6号の大きさでいうのは全作品集を見ていても珍しいと感じました。

しかも1967年、昭和42年制作、山口薫最晩年の作品です。

可愛らしく、おしゃれで、そして少し寂しくて薫らしい。

そんな作品だと思っています。




山口薫 6号 「苺七つ」 油彩・キャンバス 1967年 東美鑑  
全作品集 О-0993 扉会油絵展出品作(サエグサ画廊) 

山口薫 8F 「妙義山遠望」油彩・キャンバス 1953年 東美鑑
全作品集 О‐0200  









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整いました

2024年10月07日 | 山口薫展
展覧会用の山口薫作品は、先々週の週末に一気に当店に並べていきだきました。

そして、先週はほとんどご来客もなく、ブログの更新も最低限にさせていただき、私はひとり展覧会の準備を整えながら、山口薫の作品にどっぷりと浸らせていただきました。

この店に移店してきてのは10年前のことです。そしてその記念として最初に開かせていただいたのが秋の「無眼界展 むげんかいてん」でした。

その夏、佐橋は常用していたお薬の副作用で急に視界を遮られるような症状に悩まされました。病名としては緑内障でしたが、当初は治療も進まず不安を抱えながら仕事をさせていただいていました。

当店が一階をお借りしているこの「高岳院ビル」は徳川家康の八人目のお子さんの菩提寺である高岳院さんがオーナーでいらっしゃいます。当時は7000坪にも及ぶ面積を保有されていた寺院の敷地内でこれから仕事をさせていただくという思いから、般若心経のなかから何か言葉を展覧会名にしたいと思ったとき選んだのは「無眼界」という言葉でした。たとえ眼が見えなくなっても。。そんな気持ちも込めていました。



一週間の25点に及ぶ薫作品との対峙は、夢のようなひとときでありながら山口薫が好きであった佐橋の事は勿論、沢山のことを思い出してしまう辛い日々でもありました。

ただ不思議なことに、この展示をさせていただいていると、まだ作家名も作品のタイトルも表示させていただいていない店の前で、「若者」が足を止めてくださることが多くなりました。

現代社会の一番のかなしみは、人が言葉に頼りすぎてしまっていることではないでしょうか。

以前なら口語と文語の区別があり、言葉はそれぞれの役目を果たしてくれましたが、いま文語調はお仕事の際に形式的に使われる程度です。


人は、形には見えないもの、言葉にはできないものを沢山抱えて生きます。

その形にはならないものを絵という形に表現するのが画家であり、その苦労を一心に深く受け止めようとしたのが山口薫という画家であったと思います。

梅原、安井、金山、、大家達がいとも簡単に引き受けた仕事を、「現代」につなげていこうとするとき、逆にその「時代」が山口薫を苦しめたということがあった気がしています。

多すぎる言葉に埋もれていきそうな自分の心を、薫は絵や時には詩にかき残しました。


土曜日の幼稚園の運動会では、孫の参加していない演目でも感動して沢山泣けました。

いつの時代もそうであったように「これからの人」が何も気づかずに「その時代」に苦しんでいるのなら、今までを生きてきた私たちは密かに黙って、それでも微笑みながら彼らを見守ろう。

頑張れ!とか大丈夫できる!とか、陽気で単純な励ましてでなく、お一人お一人のお心に響く作品をご紹介しよう。

山口薫は全てに応えてくれる。

この一週間に感じられた全てを明日からおよそ2か月間、皆様にお伝えして参りたく存じます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。





























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山口薫展

2024年10月04日 | 山口薫展
今のうちに当店の山口薫作品もご覧いただいておかないと!と思い、、画像を選ばせていただきました。

山口薫 8号 「湖畔を飛ぶ影」 油彩・キャンバス 
          1959年     全作品集掲載  ⨝



展覧会には当初、三つ折りのご案内状を作成しかけておりましたが、どう考えてもお届けが会期間近になってしまいそうですし、よく考えてみるとご案内状をお送りするお客様はほとんどこのブログかホームページをご覧くださっていらっしゃるので、結局お葉書だけをお送りさせていただくことにし、昨夜やっと投函させていただきました。

私は切手を長く集めているので、どうしても今回の郵便局さんの値上げの仕方に納得がいかず😤 反抗的な態度で、みなさまへのお葉書に切手を何枚も貼らせていただくという失礼なことをさせていただきました。

新しく購入した85円切手

80円切手+5円切手

82円切手+(少し前には三円の可愛い動物の切手があったのにもう売っていないのでウサギ)2円切手+1円切手

いずれかをお届けいたします。お見苦しい点をどうぞお許しください。

昨夜自宅の近くの集中郵便局の夜間窓口にこのハガキの束を持っていくと、係の方が沢山貼ってある切手を確認してくださって、少し微笑んで「ほんとうにねぇ~こうなりますよねぇ~まったくぅ~お手数をおかけしてすみません」とおっしゃってくださって、なぜかそれだけで溜飲が下がりました。

ほんとうに、すべてこういうことですね。

仕事をしながら、それだけでないことを人は人に与えているのだと思うのです。

明日の5日土曜日は孫の運動会にご招待を受けましたので、行って参ります。

夕方4時ごろには店に帰りますので、ご来店にはそれ以降のご予約か、ご用向きはメールか留守番電話にご伝言をお願い申し上げます。

山口薫展の作品のご紹介は順次ホームページとこのブログでも始めさせていただきます。

よろしくお願い申し上げます。








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