トルコのトピックス

トルコの新しい話題をご紹介しています

ハンストは終った。刑務所から病院に運ばれた人も。

2012年11月18日 | 国内
11月19日 お騒がせのハンストも、オジャランの鶴の一声で終るなんて、なんかバカミタイでしたね。
ディヤルバクルの刑務所に服役していたウミト・アスラン(32)は、今月4日からハンストしていましたが、17日夜、胃痛のため入院しました。

 Hurriyet

最初、近くの病院に運ばれましたが、高度な治療を受けるため、ディジュレ大学病院に移されました。医師たちは体力回復のため、ビタミンのサプリメント投与を始めました。
彼は2年前、肝臓移植手術をしているそうです。(そんな人がハンストなんかするんじゃない! 人騒がせな)

刑務所内外でハンストをしていた700余人の要求は、テロリスト集団PKK(クルド労働者党)の指導者で、現在、マルマラ海の島で服役中のアブドゥラ・オジャランの隔離をやめろ、法廷や教育の場でクルド語を使わせろ、の2つでした。


トルコ航空の収益665%まで急成長

急激に成長している国営航空「トルコ航空」の今年初めから9月までの総収益は8億6800万トルコリラ(約390億6000万円)に達し、昨年の同期に比して665%の増となりました。

 Hurriyet

売り上げは30%の増。今年は9月までに110億2000万リラ(約4959億円)に達したと、同社は18日、イスタンブール株式取引所に文書で届けました。

・・・そんなにもうかってるのなら、航空券もちょっとお安くしてよ


中国の世界遺産「兵馬俑」がトプカプ宮殿に展示される

泰の始皇帝の陵墓の周辺に埋葬されていた有名な「兵馬俑」がイスタンブールのトプカプ宮殿で展示されます。
もちろん、8000体もあるという戦士の像ぜんぶじゃないですよ。105体だけです。でも、中国旅行がはばかれるいま、イスタンブールで見られたら見っけモノです。在住の方、旅行のご予定のある方、ぜひトプカプ宮殿へ。
「テラコッタ軍」と「中国の宝物」の展示は11月20日から。

 Cumhuriyet

兵馬俑についてはご説明するまでもないでしょうが、BC210~209年、中国最初の皇帝といわれる泰の始皇帝の死後、あの世で皇帝を護衛するために副葬された戦士と馬と戦車の彫像です。3つの坑に埋められていた、おびただしい数の戦士の像は、1974年、地元の農民によって発見されました。

・・・トプカプ宮殿の、どこに、どんなふうに展示されたのか、気になります。


「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

PKKの指導者オジャランがハンストの終了を呼びかけた

2012年11月18日 | 国内
11月18日 テロリスト集団PKKのリーダー、アブドゥラ・オジャらの兄弟のメフメット・オジャランによると、リーダーのオジャランが刑務所内でハンスト中の人々に、ハンストを止めるよう呼びかけたそうです。

 Hurriyet
「平和の母」がハンスト中の人々のために、アンカラの刑務所に抗議デモ


ハンストは刑務所内の人々ではなく、“外にいる人々”がするべきだと、オジャランは言っているというこです。
メフメット・オジャランもハンストはゴールに達したと思うと言っています。

刑務所内の人々は、有罪判決を受けているPKKのリーダー、アブドゥラ・オジャランの隔離をやめるよう要求してハンストに参加しているのです。
オジャランは終身刑の判決を受け、現在、マルマラ海のイムラル島で服役中です。


カッパドキアの自然岩の間にコンクリートのホテル建設中

カッパドキアのウチヒサル城のそばに、ブティク・ホテル建設中で、人々が反対の声を上げています。
ウチヒサルには、この周辺で最大の“妖精の煙突”と呼ばれる自然岩があり、1985年にユネスコの自然・文化遺産に登録されています。

 Hurriyet
建設中の四角いホテルは確かに自然美を損なうものですね。私たちが見ても腹がたってきます


「カッパドキア・ガイド協会」の副会長アスラン・オズジャンさんは、この地域の市民も、ツーリストも、学者も、この自然破壊を心配していると言っています。
「この周辺の眺めはすばらしいのです。それが損なわれるのは、とても残念です。自然岩がダメージを受けるだけでなく、ここにコンクリートの建物は見苦しいですよ。ここにコンクリートは使うべきではありません。みんな不満を言っています」

何千年の歴史がつくった自然の岩は保護されなければならないと、オズジャンさんは言います。
「私たちガイドだって、なぜこんなビルが建ったのだとツーリストに尋ねられたら、答えられません。

建設中のホテル・プロジェクトのコーディネーター、セルジャン・ソイバシュさんは、工事は当局の承認を得て行なわれていると主張。
「皆さんは自然地区と都市地区をまぜこぜに考えているのでは? 一部の方の誤解から反対が起こっているのです。私たちは都市地区に建てるのに必要な許可もライセンスも持っています」


シリアに捕らわれていたジャーナリストが帰国

8月、アレッポーで戦闘を取材中にシリア軍に捉えられ、行方不明になっていたカメラマン、ジュネイト・ウナルさんが帰国しました。

 Hurriyet

ウナルさんは記者のバシャル・ファフミさん(ヨルダン国籍のパレスチナ人)といっしょに、アメリカ・ベースのアルファッラTVの取材をしていました。

この解放はトルコの最大野党CHP(共和人民党)の代表が、シリアのバシャル・アルアサド大統領と交渉した結果だそうです。政治の世界って、よくわかりませんね。


    「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タクシム広場リニューアルに考古学者たちの批判

2012年11月17日 | 国内
11月17日 イスタンブールの中心タクシム広場のリニューアル・プロジェクトは11月5日から始まっていますが、十分な考古学的調査が行なわれていないうちに工事が進行していると、考古学者たちは厳しく批判しています。

 Hurriyet
タクシム広場の工事は8ヶ月で終了する予定


オスマン後期と共和国時代の建築を専攻するイスタンブール工科大学のアフィフェ・バトゥル教授は、広場周辺の考古学的遺跡はまだ十分に調査されていないが、かつてエルマダーとフンドゥクルの間のエリアには、アルメニア、ギリシア、カトリック、ムスリムの何千平米もの共同墓地が広がっていたと言っています。
同教授によると、広場の中心のアタチュルク記念碑の真下にも、カトリックの墓地があったということです。

「スルタン・アブデュルメジトがオスマン帝国のタンジマート改革の時代に、この地域を住宅地に開放することにしたのですが、このときカトリック教徒たちは遺骨を集め、フェリキョイの共同墓地に移しました。
アルメニア人やムスリムの共同墓地はどうなったかわかっていません。
現在のフランス領事館の場所には、サナトリウムがありました。伝染病の蔓延を防ぐために郊外に造られたのです。かつてここはイスタンブールの郊外でした。

アイドゥン大学の建築・修復学科のファトゥマ・セデス学部長は,作業を始めるまえに専門家の意見を聞くべきだったと言っています。
「私はタクシム広場のリニューアルには賛成ですが、やりかたに反対です」

「タクシム広場は周囲にホテルが立ち並んで、均衡を失っています。国際的なコンペを行なって、将来のタクシム広場のありかたについて専門家の意見を聞けばどうですか」とセデス教授は言っています。

シリアで行方不明になっていたジャーナリストが解放された

8月20日、シリア北部のアレッポーで行方不明になり、シリア政府に捕まっていたと思われるトルコ人ジャーナリスト、ジュネイト・ウナルさんが、今日、弁護士に引き渡されたと、アナトリアニュースが報じました。

 Hurriyet
8月から拘束されていたウナルさん、まずはよかった。


「とても嬉しい。私は健康です」と、ジュネイト・ウナルさんは、シリアから電話でアナトリアニュースに語りました。
弁護士の1人で、最大野党CHPのメンバーでもあるハサン・アクギョルさんも、ウナルさんは健康だと証言。
ウナルさんといっしょに、アメリカの放送局「アル・フッラ」のために働いていたヨルダン人のジャーナリスト、バシャル・ファフミさんについては、居場所も生死もわかっていないそうです。


    「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ハンストは民主的ではない」欧州議会トルコ担当リポーター

2012年11月17日 | 国際
11月16日 この頁でも何度も書いていますが、テロリスト集団PKKのリーダー、アブドゥラ・オジャランの隔離に反対して、現在、刑務所内で700人がハンスト中です。
これに対し、欧州議会のトルコ担当リポーター、リア・オーメン・ルージテンさんが「ハンストは民主主義には容認されない。彼らの行為は民主的ではない」と発言しました。

 Hurriyet
欧州議会トルコ担当リポーター、オーメン・ルージテンさん(オランダ出身です)


「ハンストは民主主義には受け入れられない手段です。目的があるなら、政治的に人々を納得させる努力をするべきです。
抑圧や暴力は民主主義に反します。私は当局に、死者が出るのを防ぐよう要求します」と、ルージテンさんは今朝、アンカラで「ドイツ・マーシャル基金」と「国際戦略研究所」共催のシンポジウムで語りました。

また、ルージテンさんは、トルコ国内でいま、死刑に関して論議されていることに触れ、「与党AKP(公正発展党)は、2つの国際会議で死刑廃止に調印していますから、私はトルコで死刑が復活するとは思いません。死刑廃止に調印した人が、死刑復活の提案をするなんて、ありえないことですから」と言っています。


ディヴレのチーズはフランスのロクフォール・チーズに負けない

中央アナトリア・カラマン県アイランジュ地区のウチャルマン村。深い洞窟の中でつくられるディヴレ・オブルク・チーズは、香りも味もフランスの伝統的なロクフォール・チーズと競合できるということです。

 Hurriyet
深さ36メートルの洞穴でできる神秘のチーズ


アイランジュ地区のユクセル・ビュユクカルジュ区長は、ディヴレ・チーズの最大の特徴は、山の中で自然に飼育された山羊や羊の乳を使ったオーガニック食品であることだと言っています。
「羊や山羊の皮でプレスしたチーズを、5月6月頃、ディヴレの竪穴に入れ、10月まで保存します。洞穴は長さ256メートル、深さ36メートル、1年中、摂氏4度です。
半年過ぎた頃、チーズの表面に白いカビが生え、その後、バクテリアの働きで赤くなります」とビュユクカルジュさん。

ディヴレ・チーズは世界のトップ・チーズに入る、フランスのラクフォールをしのぐものだと、ビュユクカルジュさんは主張します。
「唯一の問題は、このチーズの製法が規格化されていないこと。製法が規格化されたら、商品としても人気チーズになるでしょう」

フランスやオランダの専門家も、このチーズの村を訪ねてきているそうです。一度、食べてみたいものですね。


   「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリア国境近くのトルコの村が危険を避けて撤退

2012年11月15日 | 国内
11月14日 隣国の内戦のトバッチリで、住み慣れた家を捨て、村ごと撤退なんてジョーダンじゃないですよね。
シリア国境近くのトルコの3つの村が、シリア反体制派と政府軍の戦闘の余波を恐れて、国境から離れた地域に村ごと移動しました。

 Hurriyet
トルコ=シリア国境沿いのトルコの町ジェイランプナルから撮った写真。シリアの飛行機が国境に近いシリアの町ラス・アルアインを空爆した後、立ち上る煙が見えます。11月12日には、この国境を越えて多くのシリア人負傷者やパニックした人々がトルコに逃げ込んできました。


ラス・アルアインの町はシリアの反体制派が政府軍を追い出したのですが、今度はシリア空軍の爆撃を受けてしまいました。

トルコのイスメット・ユルマズ防衛相は、「シリアの飛行機かヘリがトルコ空域に入ってきたら、トルコ軍は“必要な応酬”として反撃するよう指示してある」と語りました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タクシム広場の工事でも付近から考古学的遺物が出土

2012年11月14日 | 国内
11月13日 イスタンブールの中心タクシム広場への車の乗り入れを禁じ、歩行者が散歩できる広場に変えようという計画「タクシム広場歩行者プロジェクト」が始まっていますが、工事を始めたら、この周辺からも遺跡が出てきて、考古学者たちから待ったがかかりました。 

 Hurriyet 
先週から始まったタクシム広場の工事現場


旧市街のイエニカプの海底トンネルとメトロの建設も、貴重な古代遺跡が見つかったために工事がぐんと遅れてしまったのは、皆さま、ご存知のとおりです。イスタンブール、どこを掘っても遺跡が出てきちゃうんですね。

そのため、工事はイスタンブール考古学博物館の専門家たちの監視下で行なわれることになりました。
エルトゥルル・ギュナイ文化相は、工事の邪魔をする気はないが、歴史的発見があった場合は、発掘は考古学者の監視の下に、重機を使用しない手掘りで行なわれることになると言っています。

考古学博物館によると、すでに工事が始まっているジュムフリエット通りの地下に、歴史的遺物が眠っている可能性が高いということです。
2000~2011年に行なわれた工事で、この付近からジェノアの墓石が発見されています。
タクシム広場に隣接する「アタチュルク文化センター」は現在、再建中ですが、この工事でも5世紀の石棺が発見されています。
「ここは重機工事が行なわれていますが、歴史的発見があった場合は、考古学者たちは遺物の安全を考慮して手掘りを要求するでしょう。文化的遺物の出土が予想されない場合は、工事は計画通りに終るでしょう」とギュナイ文化相は言っています。


   「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恒例のユーラシア・マラソンに心臓発作の死者が出た

2012年11月12日 | 国内
11月12日 恒例のイスタンブール・ユーラシア・マラソン、今年はもう第34回です。私、2年前と3年前、イスタンブールにいて、ゴール付近で観戦していました。
ランナーも観戦者もみんなにこにこ、楽しいイベントなのですが・・・

 Hurriyet
このボスフォラス橋をアジア大陸からヨーロッパ大陸へ走ります。


15キロ・レースを走っていたランナーの1人、アリ・セルダル・ヤルンさん(34)が心臓発作で、突然、倒れて、その場でなくなったそうです。
お若いのに、どうしたことでしょう。働き盛りのお歳だから、仕事で疲れていて、むりしたのでしょうか。
ゴール近くで見ていると、笑顔のマイペースで、ランニングを楽しんでいる感じの人も結構多いのですが、若いから、むりしてがんばっちゃったのかしら。

 Hurriyet

上はアジア側のスタート地点に集まった応援の人たち。私はいつもヨーロッパ側スルタナメットのゴール地点で見ています。達成感と満足感いっぱいの皆さんが、とてもいい笑顔でゴールする姿が感動的です。
ヤルンさん、お若いのに残念なことでした。ご冥福をお祈りいたします。


「他の男または女と1室で1夜を過ごせば離婚理由になる」裁判所

トルコの高等裁判所は、アンカラとコンヤの2つの判例への反論を検討した結果、“姦通”に関して判決を下しました。トルコ社会でちょっとした議論を呼ぶかも。
判決によると、既婚の男または女が、他の男または女と1室で1夜を過ごした場合、“姦通”と見なされることになります。従って、その行為は離婚の理由になります。

 Hurriyet
「いっしょにいただけ、なにもなかった」は通用しなくなりました。


アンカラとコンヤの地方裁判所は、証拠がないとして、原告の告訴を退けていたのですが、高裁で覆されました。
この判決は法的な判例として、他の裁判所にも影響を及ぼすでしょう。

・・・日本ではどうなんですか? 私、知りませんけど。


「ときどきダイアリー」へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

塀の外のBDP議員までハンスト

2012年11月11日 | 国内
11月11日 刑務所内ハンストが60日目に達し、クルド系政党BDP(平和民主党)の、塀の外の議員たちもハンストに参加しようとしています。

 Hurriyet

「人々の生命が危機に曝されているとき、われわれは倫理的責任において、なにもせずに解決を待ってはいられない」と、BDPのギュルタン・クシャナク共同議長は言い、政府に危機解決のための迅速緊急の手を打つよう要求しています。

BDPの人たちはなにを要求してハンストしてるの?という方のために:-
テロリスト集団PKKと近い関係にあるBDPの人々は、現在、マルマラ海の島に拘留されているPKKのリーダー、アブドゥラ・オジャランを弁護士と面会させろと言っているのです。オジャランはここ15ヶ月間、弁護士との面会を許されていません。
なぜかというと、近年、PKKの無差別テロが激化し、毎日のように軍隊のみならず無辜の市民が殺されていて、刑務所内からオジャランがテロを指揮していると思われるからです。
また、BDPは法廷や教育の場でのクルド語の使用を認めろという要求も出しています。
BDPの人々は政府が要求をのめば解決する、のまなければ人が死ぬと騒いでいますが、エルドアン首相は、BDPがひとこと「ハンスト止めろ」と指令を出せば、たちまち解決するじゃないか、彼らこそ人を殺そうとしていると言っています。

10日の時点で7人のBDPメンバーがハンストを始めるそうです。BDPの最も有名な立役者セラハッティン・デミルタシュ共同議長もハンストに参加するとか。現在、67の刑務所内で700人がハンスト中ということです。

60日ハンストして、どうして死なないの?とう素朴な疑問に:-
水とお砂糖とビタミン剤はとっているのです。また、政府側に言わせると、半分はとっくにギブアップしているというのですが。

・・・BDPという政党は、命がけでテロリストの親玉の自由を求めているということですね???


   モンゴルにわずかに残るトルコ系部族“ドゥカ”

◆この話、私的にはすご~くおもしろいので、長々とご紹介しました。

モンゴルのサヤン山脈の麓に、ドゥカ(Dukha)というトルコ系の言語を話す部族が200~400人ほど、トナカイとともに暮らしているそうです。
1万年前の人類と同じように暮らしているというドゥカたちの生活を、「アトラス」誌の編集者オズジャン・ユクセクさんと写真家のキュチュクウステルさんが記録映画にしました。2人は2ヶ月間、彼らとともに暮らしたそうです。

 Hurriyet

映画「失われたトルコ人」は先週、イスタンブールで封切られました。
ユクセクさんによると、ドゥカたちは世界に例を見ない独特の暮らしをしているそうです。
「前史時代の生活をしながら、われわれと同じことばを話しているのです。彼らはあらゆるものを共有し、完全な平等主義で、犯罪はありません。男女もまったく平等。トナカイを飼育し、トナカイに乗り、トナカイの乳を搾り、トナカイで生計をたてています」とユクセクさん。
イエディテペ大学の文化人類学の学生でもあるキュチュクウステルさんは「私たちは短時間で彼らとコミュニケートできた」と言っています。

ドゥカはTyvan 系の部族で、1947年、冷戦によってロシア=モンゴル間の国境が閉鎖されてから、北部モンゴルのHovsgol 県に住んでいます。
現在、彼らは観光客をトナカイに乗せたり、手工芸品を売ったり観光で収入を得ていますが、外部からの影響をあまり受けず、高地の夏のキャンプから低地の冬のキャンプへ、年に10回も移動する昔ながらの遊牧生活を送っているグループもあるそうです。

3年間、ドゥカの生活を追った人類学者のハミド・サルダルさんは、森林と野生動物の保護が結果的に、ドゥカの生存を守ったのだろう」と言っています。
ドゥカの人々は、祖先の幽霊が獣となって森に住み、彼らに生きる知恵を授けてくれると考えているそうです。

・・・彼らがトルコ系の言語を話すというのがおもしろいですね。彼らこそトルコ人の祖先かも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海底トンネルとメトロ開設に先だつイエニカプの発掘が終った

2012年11月10日 | 文化
11月10日 マルマライ(海底トンネル)とメトロ建設に先だつイスタンブール・イエニカプの発掘がまもなく終了します。出土品はこのエリアに建てられる博物館に収納されます。

 Hurriyet

海底トンネルとメトロのためのこのプロジェクトは「イスタンブール考古学博物館」の主導で、8年前に始まりました。
8500年前までのイスタンブールの歴史を明らかにしたこの発掘によって、沈没船や生活用品、航海用品から古代人の足跡まで、多くの遺物が発見されました。

イスタンブール考古学博物館館長で、発掘チームのリーダーのゼイネップ・クズルタンさんは、発掘は2004年に始まったと言っています。
「私たちの仕事は90%終わりました。でも、私たちはまだ研究をつづけます。8年間で、私たちは新石器時代、ビザンティン時代、オスマン時代、共和国時代の居住地を掘り出しました」

「2つの重要な発見がありました。ひとつはビザンティン時代の重要な港、テオドシウスの港で、ここでさまざまな時代の35隻の小舟を発掘しました。
もうひとつは、新石器時代の居住地の発見です。これはこの半島で発見された最古の居住地です」
また、土に残った古代人の足跡というエクサイティングなものも発掘されています。

Hurriyet

このプロジェクトには内外の多くの大学の協力があり、またイスタンブール考古学博物館の考古学者たちも参加しました。
500人の作業員と60人のスペシャリストが、3交代制で24時間働いたとクズルタンさんは言っています。
フィールド調査は終わりましたが、発掘チームには何千という出土品を整理し記録する仕事が残っています。

「船は水で濡れているし、有機素材なので、専門家が清浄にし、化学処置を施して保護し、乾かし、部品を取り付けたりしなければなりません。すべての作業に5年10年はかかるでしょう」とクズルタンさんは言っています。

いずれ、沈没船や古代人の足跡も博物館に展示されるそうです。海底トンネルも開設・・・わくわくしてきますね。


イズミル市民が人文字でアタチュルク像をつくった

11月10日、イズミルで、人文字で巨大なアタチュルクの肖像をつくるイベントが企画されましたが、熱心な市民ボランティアが何千人も集まりました。

 Hurriyet

肖像の人文字は2400人の人々でつくられました。応募したけれど、参加できなかった人が2000人も出るほどの人気でした。
正午頃、人文字は完成、その後、式典がありました。20台のカメラがこの写真を撮りました。

・・・アタチュルクの人文字つくりに何千人も集まるなんて、やっぱりイズミルにはケマリストが多いということでしょうか。


   「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シリア国境に新たな緊張エスカレート

2012年11月09日 | 国内
11月9日 トルコ東南部シャンルウルファ県の町ジェイランプナルで、昨日、またもシリアからの流れ弾で3人の市民が負傷しました。
シリアの政府軍と反体制派が戦っているシリアの町ラス・アルアインと、トルコのジェイランプナルは国境を隔てて向かい合っているのです。

 Hurriyet
シリア反体制派と政府軍との戦いで負傷したシリア人がトルコの病院に運ばれてきた


トルコ市民オメル・ヴェルさんとハリメ・インジェさんはシリアの町ラス・アルアインから飛んできた流れ弾で負傷し、午後にはもう1人の市民が負傷しました。
町の病院にも、弾丸の破片が飛んできて、ジェイランプナルの住民はパニックになりました。
トルコ治安部隊は国境に対空砲や戦車を増強、警戒を強化しています。
学校は昨日は休校、国境エリアに近づかないようにという警告が出て、市民は不安な夜を過ごしました。

国境の緊張に、トルコのギュル大統領は「わが国は隣国シリアからの脅威に対して自衛する権利がある。目下、パトリオット・ミサイル配備を討議中。防衛手段をとるのは、わが国の当然の権利」と語りました。

・・・隣国の市民が殺されたり傷ついたり、理不尽すぎますけれど、トルコが戦争に巻き込まれないといいですね。


ハッカリの衝突でトルコ兵士1人、テロリスト14人死亡

昨日、ハッカリのジェムディンリ地区で、トルコ軍とPKK(クルド労働者党)のテロリストが衝突、トルコ兵士1人、テロリスト14人が死亡しました。

 Hurriyet
ハッカリの衝突でなくなったヤルチン軍曹


治安部隊がテロリストの所在地に関する匿名の情報を追って、テロリストと接触したとき、PKKの襲撃があったそうです。
トルコのセイット・ヤルチン軍曹が負傷し、ユクセコワ国立病院で治療中、死亡しました。
このエリアの作戦は継続中です。


ひと晩で8000人のシリア難民がトルコに逃げ込んできた

シリアの反体制派と政府軍の戦いがエスカレートし、なんと、ひと晩に8000人のシリア難民がトルコに入国して来ました。
これでトルコ国内にいるシリア難民の総数は12万人以上になったという外務省筋の話です。

 Hurriyet

今回逃げ込んだ8000人のうちの5000人は、シリア国境近くの町アクジャカレのキャンプに送られ、その他はトルコ国内の親族のもとに行ったそうです。
難民の中には2人の将軍と11人の佐官を含む何十人もの将校がいましたが、何人かはシリアに戻って反政府軍に参加したそうです。
家族を伴った軍の離反者は、より治安のいいハタイ県のアパイディンのキャンプに送られました。

現在、11万人以上のシリア難民が国境沿いの数ヶ所のキャンプに住んでいますが、その中には追放されたシリア野党の政治家や軍のリーダーもいます。
また、トルコ国内のホテルやアパートに住んでいる人々もいます。


   「ときどきダイアリー」ヘ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする