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写真:「私が勤めていたニューヨーク市庁舎」
新聞のパラパラと開いて、思わず訃報欄に目がいきました。「セオドル・セレンセン氏(82) 10月31日 ニューヨーク市内の自宅で死去 ケネディ大統領特別顧問」。えっ、あの人が亡くなられたんだと、暫く瞑想してしまいました。
20年前に私が東京都の代表として姉妹都市ニューヨークに駐在していたころ、ニューヨーク市側のカウンターパートはギリアン・ソレンセン女史でした。後に国連に活躍の場を移しますが、彼女がセオドル・ソレンセン氏の夫人だったのです。
エレガントと言う言葉はこの人のためにあるのではないかと思わせた美しい女性でした。家族どおしで付き合うことにはならなかったのですが、夫君と言うことで、セオドル・ソレンセン氏にはとても親近感を持っていたものです。
ワシントンのアーリントン墓地にはケネディ大統領の墓があります。その土台に、大統領就任スピーチの有名な一節が刻まれています。セオドル・ソレンセン氏が起草したものです。
「国家が諸君のために何をするかでなく、諸君が国家のために何が出来るのか問おう」
Ask not what your country do for you :ask what you can do for your country.
ところで今、この文を載録していてふと気づきました。文の中に“you can do”なる言葉が入っていることです。オバマ大統領の選挙戦の時のキャッチフレーズではないですか。うん、そうなのかも知れない。オバマ氏はきっとここから引用したに違いないと。
それにしても今年の秋は、また一人大事な人を奪っていきました。私からニューヨークをどんどん遠くさせていくような、そんな寂しい訃報ではなかったかと思わずにはおれません。