嶋津隆文オフィシャルブログ

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息を飲むほど妖艶な松林桂月の作「春宵花影図」

2013年12月16日 | Weblog

写真:「東京近代美術館蔵」

松林桂月(まつばやしけいげつ 明治9年~昭和38年)は、山口・萩の生まれ。東京に出てわが故郷の経世家、渡辺崋山の孫弟子にあたる野口幽谷に師事します。

漢詩の教養を活かし、詩・書・画の全てが優れているという境地を目指す文人画―すなわち南画を描き、水墨画においては、その独特の叙情的な作風が高く、昭和33年には文化勲章を受章しました。

わが田原市博物館では今回、この「最後の文人画家」とも称される桂月の豊かな芸術世界を紹介することとしました。「没後50年 水墨を極め、画中に詠う」というのがコピーです。

上に掲げたのが桂月の代表作「春宵花影図」です。昭和11年のニューヨーク万博に出品されました。精緻で格調高いその表現。息を呑むほどに妖艶と言ってよいようです。来春1月13日まで公開。ぜひぜひご覧ください。


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