嶋津隆文オフィシャルブログ

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厚木名物「シロコロホルモン」訪問記

2008年12月20日 | Weblog

大雨の12月17日の午後、厚木市役所に小林常良市長を訪ねました。松蔭大学で「観光文化研究センター」(私がセンター長)を発足させたことで、地元自治体としての厚木市の観光振興に貢献したい旨のあいさつが目的でした。

歓迎され、何よりも話しが弾んだのは、地元名物のシロコロホルモンの話題でした。2か月前に行われた、全国B級グルメ=B1グランプリで日本一になった豚ホルモン焼きのことです。久しく全国一を誇っていた富士宮市の焼きそばを破っての快挙でした。

豚の腸を開かず管のままに洗って食用とするもので、白色の色合いと柔らかな舌触りが評判です。網焼きの上で、コロコロと箸で転がしながら焼くところから、シロコロホルモンと名づけられたといわれます。

観光資源がないと嘆いていた当地にとって、青天の霹靂といった感のある受賞であったようです。市内の10数軒の業者は盛り上がり、現に当日も市長室から出て近くのホルモン焼き屋に予約を申しれようとすると、夕方4時という時間なのに満席ですとの返事がくる人気でした。

市長や業者だけに限りません。乗ったタクシーの運転手の話もシロコロであり、教室でも学生から「先生、シロコロ食べに行こうよ」と声がかかるほどなのです。いや、いまや厚木はシロコロ話題で満開なのです。

そういえば宇都宮市で、ここ10数年の間に同じB級グルメとされる餃子によったまちおこしが行われ、今や観光消費額の10%を占めるようになったと話題となりました(10月27日ブログ参照)。厚木市も、観光的な特徴のない点では宇都宮市と変わりません。そういった地域で、同じB級グルメが登場したのも偶然ではないのでしょう。

両市とも「(観光資源が)何もないということをバネ」に、地元の人の工夫で観光客を引っ張ってくる素材を作り上げていったのです。それだけにやや切なさを感じながらも、何とも痛快事であり、観光振興策の好素材として大いに注目していきたいものと思わずにはおれません。

ところで「本当にシロコロは美味いの?」と問われれば、やや目をシロコロと泳がせることになってしまいます。同じ皿で出されたハツやカルビの方が、いやぁ私には感動的であったのです。


※画像 厚木 酔笑苑(すいしょうえん)

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