上砂理佳のうぐいす日記

楓ギャラリーのグループ展、多くの方にお越しいただき誠にありがとうございました。励みになりました★

国際女性デーに映画「ムクウェゲ」をご紹介★

2022-03-08 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ


今日、3月8日は「国際女性デー」ということですが、「国際男性デー」もあるのか?と調べてみたら11月18日とありました。男性デーに何をするのか?今年は注意してニュースを見てみよう。
ロシアのウクライナ侵攻の真っただ中で「女性デー」を迎えるということで、いろいろな思いが充満します。ウクライナは成人男性に「銃を取って戦おう」と推奨していますが(強制ではないらしい)、どうなのでしょうか。私が母親だったり妻だったら、嫌です。一緒に逃げます。でもあの立場に自分がいたら、自分も銃を取るのかもしれません。イザとなったらわかりません。

ミス・ウクライナの女性が銃を取って「国のために戦うわ」なんてニュースでやってましたが、「あ、駄目だ」と本能で思いました。たとえポーズとしても駄目でしょう。
男性と一緒の思考回路になってしまっては駄目なのです。「母国(家族)を守るために戦うことは尊い」という「聖戦」の固定観念が怖い。日本の戦時中もいましたね。割烹着姿で銃後を守る国防婦人会が。
「ほんとは銃なんて持ちたくないけど仕方がない」という個人の苦渋の決断なら別ですよ。
でも、戦時中に少女だったウチの母の証言を聞いていると、「みんな思考停止にならざるを得ない」だったと思います。
「戦争に協力して母国に勝利をもたらす」ことがデフォルトになってしまい、「戦争は嫌だ。やめよう」と言えなくなってしまう。付和雷同。同調圧力。強制的。それが駄目なのです。
でも今、当のウクライナの人たちも思いは様々だと思います。。。
ロシアで反戦デモに参加した多くの人が拘束されているということですが、「嫌だ。反対する」と言えない社会こそが恐ろしい。私の好きなロシアのフィギュアスケート選手たちも、誰もプーチンを批判出来ない。
あのプルシェンコですら歯切れの悪いSNS投稿でした。でもそれを責められないのです。
反戦メッセージをSNSに投稿する若い層の選手たちが、今後社会的に冷遇されたりしないか、そちらを心配します。
ある程度年をとった層は、SNSを見ないこともあり、「ロシアは正義、ウクライナは悪」と思い込んでいるか、保身のために「プーチン万歳」なのでしょう。
私は日本がこんな社会になったら、えらいことやなと思います。「駄目だ」と言える社会をキープすることは、民主主義を選ぶならとてつもなく大事なことでしょう。

2018年にノーベル平和賞を受賞されたコンゴ民主共和国のムクウェゲ医師を追ったドキュメンタリー映画「ムクウェゲ~女性にとって世界最悪の場所で戦う医師~」が、3月4日から公開されています。興味のある方も無い方も一度、リンクから解説と予告編を見て頂きたいです。
私はたまたまアップリンク京都のHPで見つけたのですが、大阪では第七藝術劇場で上映されるので、絶対観に行こうと思っています。
「アフリカのコンゴ民主共和国では、レアメタルや錫など豊富な鉱物資源があり、武装勢力はその利権をぶんどるため、性暴力で住民を脅す」とレビューにあります。
その被害者である女性たちを、長年自分の病院で治療し再生させてきた医師の物語だそうですが、いやこんなひどいことが世界の反対側で行われているなんて。
ムクウェゲ医師ご本人の言葉で、「世界の片側で起こっている問題は、全て自分にもつながっている」ことを痛感します。私らが気軽に使っているスマホにも使われるレアメタル。このスマホと、悲惨な目に合う産地の人々の生活がつながっていることを知ると、「なんとかせねば」という気になる。
少なくとも、「知らないまま」でいるよりも、「知って考える」方がいい。
もちろん全てを知ることは不可能ですが、映画という文化は、2時間弱で世界の様々な事象を誰でも知ることが出来る、有難いエンタメです。

前に「存在のない子供たち」の映画を見に行って衝撃を受けた話を書きましたが、このあいだテレ朝系のTVでド深夜に放映していて驚きました。
なんでこんな時間に。。。でもやらないよりマシなのか?この映画とか、有名な「スラムドッグミリオネア」などは、普段日本からめっちゃ遠い国の実情と悲劇を知るのに、とても有効です。
映画が自由に見られる、自由に考えて自由に意見を言える、そんな日本で今のところはありがたい、と思います。そして「自分に出来ること」に、また立ち返ってきます★

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「最後の子どもたち」を連想★ | トップ | 春いちばん★ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿