サッカールーの何でもござれ パート2

シドニー在住者のサッカーについてのざれごとです。

シントトロイデンとポルテイモネンセ

2019-07-17 14:23:24 | 日記
日本人選手がヨーロッパに移籍する場合、窓口になっているクラブはベルギーのシントトロイデンとポルトガルのポルテイモネンセだろう。4-5年ままではブンデスのクラブに直接移籍するパターンが多かったが、ドイツでは日本人選手への評価が落ちたせいかブンデス1部にいるのは大迫、長谷部、鎌田くらいになってしまった。


さてシントトロイデンはご存知のようにDMMがオーナーで日本人選手を多く獲得してきた。DMMの広告塔のような事業なのかと思っていたが、富安をボローニャに700万ユーロで売却したり、収益化を目指した事業として成立しているようだ。つまり日本人選手をマーケテイング要員として獲得しているだけでなく、高値で売却できる選手に育て上げて収益を得るというベルギーリーグらしいクラブ哲学で経営している。小規模クラブとして尊敬できる理念をもっていると思う。


それに対してポルテイモネンセは毛色が違う。ヨーロッパの中小クラブによくある個人オーナーがいて、収益が上がれば何でもいいと経営である。日本人選手を毎年のように獲得するのもその選手と育て上げるというよりも、日本マーケットからのスポンサー集めの手段であろう。安く仕入れて高く売り利益を得るという経営は他のクラブと同じだが選手を育てようなんて考えていない。


商売だからポルテイモネンセのオーナーのような経営手法でも正しい。しかし小規模のクラブを買い取ってそれまでユースとトップの間に選手育成の交流がなかったような組織を改革して、クラブ経営を楽しんでいるシントトロイデンでは理念が違うように思える。


富安を700万ユーロで売却したくらいでは初期投資を回収できないだろうが、もっと大化けするような選手を育て上げてほしい。鈴木優馬なんてシャルケに移籍できるくらいの選手になってほしい。そしたら内田も喜ぶことでしょう。