福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

静岡県立美術館 実技室講座 「直虎大喜利」1

2017年09月14日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)


福島の翌日はこちらへ



静岡県立美術館 実技室講座です。







毎年、講座を担当させていただいております〜。




ありがとうございます。








今回はNHKの大河ドラマ「女城主直虎」の
タイアップ企画の展示が美術館の方でされていますので


関連企画としてワークショップしてみました。








こんな感じの



「な」「お」「と」「ら」の頭文字で
あいうえお作文を作ります。

できれば4枚目で落ちると大喜利っぽです(笑)。



早速、担当学芸員の石上さんのご案内のもと展覧会ツアーです!







まずは井伊の谷の空撮写真から全体の位置を説明。


私、何年も前に「直虎」を題材にした小説の挿絵を担当しており
その際、調べた時の「井戸」が本当に田んぼの中にポツンとあることに感動(笑)。
近影しかなかったのですが、どうみても周りが田んぼで、
どういうこと?ってなっていたのです(笑)。





さすがの博識な石上さんの説明に

ただただ感動。


ただ見るのと、説明聞くのとでは何倍も面白さが違うものです。



いやあ〜、直虎さんに関しては謎が多いですね。


私はやはり「女性」だったからあまり資料が残っていないのではないかな?
と思ったりしますが
直虎さんの時代に一回井伊家は消滅しており
資料が残りづらかったのだろうなとも思い、
女性だったのか、男性だったのか

謎!


です。

そこがみなさんの想像を掻き立てていいのではないかと思います。



実際、

「二郎法師が直虎」だと書かれた資料も
「直虎は男だ」と記された資料も江戸期に書かれており、
リアルに生きていた時代に書かれていない、後に書かかれた記述とあっては
どーにもこーにも
です。



そんなこんなで


直虎関連をお勉強して
制作にとりかかりました。






今回、切り作業はこちらのモニターで手元をご紹介。


なんか急に最新式になりました(笑)。




いつも手元に集まっていただきましたが

席を離れる必要がないので、参加者の方もわかりやすかったと思います。







今回、石上さんのお嬢さんも参加。


とても大人しくて利発なお子様でした。

手先も器用で、
「え!5歳なんですか?」
と驚きました。




そして

頭文字ごとに言葉のアイデア出し






たくさんの関連キーワードが登場しましたが、

5歳児の吸収力たるやすごくて、ちょいかじりで関連キーワードがどんどんでてくるのです。

やはり頭の固くなっている大人より、

柔軟さがすごいです。
(しかし石上さんのお子様だからかもしれないのですが・・・)








辞書の力を借ります(笑)!

広辞苑、国語辞典最高!!!






みなさまからのお知恵拝借〜!















あとはひたすら実技室担当の方々が集めてくださった資料で
絵柄を探っていきます。




重要なマークや印などは写し取ります。



























1日目は苦しみながらも、みなさん言葉のアイデアをまとめ

翌日の切り出しまでの下絵を完成させました。


















福島県二本松市「重陽の芸術祭2017」レポート2

2017年09月13日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)


いよいよ、話題のヤノベケンジさんの

「Sip's Cat」ちゃんに会いに


二本松城(霧が城公園)へ。





山城ですので、山登ります。





あちらの櫓跡に何かが見えてきました!









わーーーー!


お顔が出てきたよーーーー。








いるいるーー。










でーーーーん!!!







つるつるでかわいいです。












黒猫ちゃんは縁起物ですので、

縁起を担ぐ意味でヤノベさんが作ってくださいました。

















首の鈴の下にはよく見ると
「ハート」マークが入っているのです。


か、かわいい!
















天気がいいので、絶好のショットがたくさん撮れてしまい楽しんでいたら







本人が登ってくるではありませんか。



(えーと、ここは徒歩でしか上がれず機材は入れませんので
前日の雨の中、
うん百キロのこちらの猫ちゃんを何個かに分けながらも人海戦術で行なったとお聞きしました・・・・。)







またまた一緒に写真を撮らせていただきました!

(左から私、ヤノベケンジさん、芸術祭総監督の渡邊晃一さん)



ヤノベさんが満面の笑みで、本当に嬉しそうでこちらも嬉しくなります。



やはり今の時代、
こんな巨大なロボット的なオブジェを作れるってことが少なくなっている中で
ヤノベさんはいつでも果敢にチャレンジされていて
作品も面白くて可愛くて素晴らしくて
いろいろな小さいことを忘れさせてくれる明るさと強いメッセージが作品の中にあり
本当に尊敬します。


私なんかにも気さくにお話くださり、
作品もちゃんと見てくださり
感想をいただけるのですから
本当に恐縮です。





そして、隣の櫓跡には





オノ・ヨーコさんのメッセージ。

(オープン前ですのでまだ梱包を解ききっていない状態です。)








かっこいい・・・・。











なんか、さすがです。




オノ・ヨーコさんはご自身のルーツがこちらの二本松市にあるとかで
曽祖父の出身地だそうです。


すごく縁のある地だったのですね。










そして、快晴の中のコメント撮りのヤノベさんに別れを告げ











高村智恵子さんの生家へ


(すべて渡邊さんがご案内してくださっています。)






清川あさみさんの作品です。






布と刺繍で素敵な作品を作られていました。






高村光太郎の詩集「智恵子抄」の中から
代表的な作品をチョイスし
直に詩集するという清川さんの手法が効果的に用いられております。




鳥とかレモンとかかわいい。


















まだお子様が小さい中の意欲的な活動素晴らしいです。



(関係ないですけど、旦那さんが手足口病だとか。本当に手足口病流行っている・・・と実感しました。)







他にもワタリドリ計画さんの作品もあるのですが、

私、今週末に福島大学でワークショップがありますので

再訪します。




次回はそちらの作品のあるところに滞在予定です。







偶然、ヤノベさんと駅でお会いして福島駅まで
まるっきり手ぶらでコーヒー片手のラフなヤノベさんとご一緒させていただきました。


この日は、朝焼けを作品と撮影したいってんで
朝一でカメラマンさんをお呼びして作業着で撮影された模様です。


行動力がすごいです。



いろいろ刺激的で大変勉強になった二本松市滞在でした。



ここまでご案内いただいた渡邊さん、実行委員の皆様
ありがとうございました。


では週末また!
















福島県二本松市「重陽の芸術祭2017」レポート1

2017年09月12日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)


福島県二本松市に滞在最終日は

最終チェックと

他の方の作品を周遊して見て回りました。




午前中は

酒蔵の見学です。



今回の重陽の芸術祭でも限定のお酒をご提供いただいている

二本松で一番大きい酒蔵の「大七(だいしち)」さんです。




酒蔵とは思えない剛健で洋風な要素を感じる建物です。


1752年(宝暦2年)から続く老舗の酒造さんです。

昭和天皇の即位式典の御用酒、2008年の洞爺湖サミットの晩餐会の参拝酒、
近年はオランダ王室の晩餐会など、数々の世界お酒の大会で賞を受賞されるなど
めまいがするくらいに輝かしい実績があります。






酒蔵といえばの杉玉も巨大!


前年より小さいものは飾れないそうで、どんどん大きくなっています。








中も凄かったのです〜!!!!



建物は、明治時代の日本で建設された洋館を基調としていますが、
ところどころ、建て替え前の古い酒蔵だった時の柱や木材などを利用しており
素敵な建物になっております。



敷地内には花梨の木。

こちらは4代当主が9代目丹羽公から譲り受けた樹齢200年の花梨の木だそうです。

表に樫の木を植えているそうで、
内に花梨(借りん)、外に樫(貸し)というゲン担ぎがあり
外には貸しを出しても、自分たちは外から借りない、というのがモットーだそうです。


すごいーーー。


社長の太田英晴さん直々にご案内していただき、大変恐縮です。




(左端に太田社長がいます。)














いやあ、凄かったです〜。


手作業にこだわっており、素晴らしかったです。



本当にありがとうございます!!!



最後は試飲コーナーまで!











ワインソムリエの田崎真也さんプロデュースのグラスなど食器類です。





こちらがポピュラーなもので





それ以外にも普通に飲めないと思われるものをどんどん出していただき
どれもすごかったです。

美味しかったです!
(私ほとんど飲めないので本当に一口ずつですが大変おいしかったです。)




私、梅は大好きなので
こちらは本当に美味しくてびっくりしました!

3L(サイズ)の和歌山の梅で日本酒で漬けたという梅酒!
大人な味です。
この梅酒の「梅」だけも売っているらしいのですが、すぐに売り切れてしまうと聞きました。



本当にすごかったです〜!!!

(そればっかり)




お米の精米にこだわっており

無駄のない精米法を生み出しており




入り口にはそのお米のオブジェ〜!!!


かわいい。



朝一から、すごいもの見せていただきました!


震災の時の原発事故から酒蔵を守る対策も迅速に行っており
大きな会社の頭領とはどんな時であっても
落ち着いて的確な采配をされるということを学びました。


太田社長、お忙しい中貴重なお時間をいただきありがとうございます。


こちらでは重陽の芸術祭の一環として
ジャコメッティのドローイングが飾られているそうです。

それもすごいな・・・・。




ちなみに

今回の大七さん御提供の芸術祭限定のお酒はこちら!





ヤノベケンジさんのシップスキャットちゃんがデザインされております。






Tシャツとかもあります。





私、今週末もこちらに行きますので購入予定です。





さてさて、すっかり大七見学でインパクト大な1日が始まり


ふるさと村に戻り

最終チェックとコメント取り。





武家屋敷。







武家屋敷はこちらのふるさと村のかなり奥の方に建っていますので

頑張って見に来てくださいね!







3日目はようやく晴れて、きもちのいい空間になっております。

























この後、他の方の展示場所を巡りに行きました。





























重陽の芸術祭2017設営2日目

2017年09月09日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)


2日目、

朝9時から設営開始で

10時から取材。



NHK福島放送局さん。





その後は、





ひたすら武家屋敷で作業。






学生さん、実行委員さん、増やしていただきました。

この日、力仕事の男性陣はヤノベさんの現場に総出動で
女子のみで作業しました。
(午後からは男子学生さんもお手伝いいただきました。)






畳に置いてある菊の切り絵は光ります。


事前に制作して、有機ELの作業していただいた大分の会社から
無事に到着していました。


光る紙のご協力は「株式会社アシオス」さんです。

ありがとうございます!!!






わかりますか





時間によって、4つの菊が明るくなったり暗くなったり。















この4種類の菊が人の生命になぞらえています。



そして、以前から興味のあった

東北地方の切り紙

「オカザリ」

を福島県二本松バージョンで制作してみました。






見よう見まねでやってみました。




そしたら





こんなになりました!!!




わーい!!!!





ちなみに菊作品の4作品はこんな感じです。



















周りの菊の花も、紙でみなさまにつくっていただきました。






玄関もこんな感じに。


宮城県の御賀八幡宮の人形御幣「八将神」が可愛かったので
作らせていただきました。


しかし、あまりに武家屋敷に馴染みすぎていて
みんな展示だと思わないようです(笑)。





玄関横の客間の奥にも切り透かしを飾りました。



切り透かしの柄は

重陽の「重」と「菊」
福島の「福」と「鯛」

二本松には富士山が見える山があるそうで
「富士山」二本松市の市花「桜」、市鳥「ウグイス」

酒蔵が多いので
酒蔵の玄関に釣り下がる「杉玉」と「菊酒」、二本松市の山「安達太良山」

こちらの4種の絵柄になります。



無事完成したので
ご協力いただいたみなさまと記念撮影!




こちらのインスタレーションは
「重陽の間」というタイトルで
神聖な空間を作り鎮魂の意を表現したものです。






そして、この日は夕方からレセプション。

二本松市の市長さんをはじめ多くの方がいらして立食パーティーがありました。






トラやんの大ファンの私は図々しくヤノベさんに一緒に写真を撮っていただきました!

(ヤノベさんかわいい←失礼)


この日も猫ちゃんが設営完了した時の満面の笑みが素晴らしかったです。
(実行委員さんのLINEにヤノベさん設営の一部始終が流れておりました。)


震災後、福島の「重陽の芸術祭」に毎回参加されているヤノベさんは皆勤賞です。
今回は搬送費をご自分でスポンサーを見つけて運んでくださったとか。
(毎回搬送費がすごくかかるそうです。)

本当に素晴らしいです(涙)。





そして、参加アーティストのみなさまと。


左から
ワタリドリ計画のお二人
(日本各地を旅しながら現地で作品発表されるユニットです。)

ヤノベケンジさん
岩根愛さん
(360度パノラマカメラで震災以降、福島の写真を撮られています。)
重陽の芸術祭発起人、福島大学 渡邊晃一さん

清川あさみさんはこの時はもうお帰りでお写真を一緒にできませんでした。
久々にお会いしましたが、相変わらずお美しかったです。





翌日は、各作品を周りました。


福島県二本松市「重陽の芸術祭」は本日から開催になります!


ぜひぜひお越しいただけたらと思いますー!
























重陽の芸術祭2017設営1日目

2017年09月08日 | お知らせ(個展・ワークショップ他)



設営の様子、レポートさせていただきます。



他の作家さん、
ヤノベケンジさん
清川あさみさん、
オノヨーコさん
ワタリドリ計画さん
写真家の岩根愛さん

など、みなさま、ちゃんと作品を作り上げられて
前日に来て
現場に置くだけ
(現場に置くだけって言ってもヤノベさんは規模が違いますけど 笑)
みたいな方々の中、

私だけその場作りのインスタレーションでして

最終的にはほとんどの学生さんボランティア
実行委員のみなさまにお手伝いいただきました。


ありがとうございます!



まずは、着いてすぐに
「安達が原ふるさと村」の中にある
「先人館」
にて設営を行いました。





「黒塚」関連の作品はここに集約されています。


すぐにNHKさんの取材が入るというので急いで設営しました。



芸術祭の監督、渡邊晃一さんです。


今回は「黒塚」だけでなく

お能の作品の中で「女の情念が深すぎて鬼になってしまった系」
の他2作品も来ています。






こちら完了。




そして取材が入り、



午後の15時くらいからようやく武家屋敷のインスタレーションに取りかかりました。






制作しだして、すぐに1人では厳しいと直感。





福島大学の美術学部の学生さんや、
実行委員の中から手先の器用な方をお呼びしていただき
お手伝いしていただきました。





とっぷり日も暮れ、

閉館の時間になり、暗くて外は雨の切り絵作業には厳しい環境から




スッタフの方がお帰りになった
「先人館」の事務室で作業させていただきました。





みなさんを巻き込んでおります・・・。






しかし、この日で終わるわけもなく

翌日は午前中から取材ですので






お持ち帰りして、ホテルで一人切り切りしたのです。




明日で間に合うのか、
いろいろ脳内イメージしながら切る紙がなくなったので

1日目は終了〜。