木漏れ日

日差しがキラキラと躍ってる…

シネマ歌舞伎「女殺油地獄」を観賞してきました

2017年02月15日 | 映画
バレンタインデーの14日
 清水エスパルスドリームプラザに在る映画館「Movix清水」で
  片岡仁左衛門主演の「女殺油地獄」を観賞してきました

去年4月 東京明治座に観に行った折
 見逃してしまった場面が気になって もう一度観たいと…

配役は違うけれど 2月に名古屋や清水の映画館で上映される情報を得て
 3幕目を見逃したNちゃんと「行こう!」と

上映期間は2月11日~17日の1週間だけ

名古屋上映時間を調べたら 朝9時半~ 16時半~
 う~ん 微妙な時間

清水の方は 11時半~ 
 これなら行けそう 

Nちゃんと2人連れ
 磐田発 9時20分の電車に乗り出発

清水駅10時32分着

清水駅みなと口(東口)~ エスパルスドリームプラザ間は無料シャトルバスが1時間に2本運行されています

「女殺油地獄(おんなごろしあぶらのじごく)」
  なんとおどろおどろしい題でしょう



近松門左衛門が書き下ろした世話浄瑠璃
 
複雑な家庭環境により荒んだ生活を送る大坂天満の油屋河内屋の息子・与兵衛
 同業の豊嶋屋七左衛門の女房・お吉の与兵衛への思いやり
与兵衛を勘当するも心配でならない継父・徳兵衛と実母・おさわの情愛が巧みに描写されています

放蕩物の与兵衛は店の有り金を持ち出しては 幼馴染の芸者小菊に入れあげ
 金に困った与兵衛は徳兵衛に金策を断られ 逆上し家族に乱暴を働く
  見かねた母親おさわが勘当を言い渡すと自暴自棄になり家を飛び出すのだが…
借りた金の返済が迫り途方に暮れる
 
題名に「油地獄」とあるとおり
 
借金に追い詰められた与兵衛が衝動的にお吉を殺害するシーン
 お吉ともみ合ううちに油壷が倒れてしまい 逃げては転び 追いかけては転び
  油まみれになりながらの 立ち回りがこの作品の大きな見せ場となっています

歌舞伎の舞台では油の代わりに「ふのり」を使っているとか…

去年明治座で 観た尾上菊之助さん演じる与兵衛 中村七之助さん演じるお吉
 凄絶なシーンで逃げつ 転びつなのに 舞踊のような優雅さもあり… 
  体幹が鍛えられているのでしょう 決してドタンバタンにはならないんです
最後にはお吉がイナバウワーのように反り返り それを与兵衛が狂気の顔で 見得を切る…

息をつくのも忘れるほどに魅せられ 素晴らしい舞台でした

さて今回のシネマ歌舞伎
 
片岡仁左衛門さんの与兵衛 その息子の片岡孝太郎さんのお吉 孫の千之助さん
 親子三代揃っての共演が話題を呼んだ 歌舞伎座さよなら公演の名舞台   

シネマ歌舞伎ならでは
 顔の表情が生き生きと見ることができ

穏やかな風貌の仁左衛門さんから想像できないくらいの
 与兵衛の残忍な目つき 口はしをちょっと捻り上げた意地悪く企んだ表情 顔つき

ゾクッとするほどの凄み

与兵衛の弱さ 哀感 狂気が伝わってきます

演じる人が違うと同じ物語でもずいぶん雰囲気が違うものだと
 明治座の舞台とはまた違った雰囲気を感じ 楽しめました
 

映画終了後は すし横丁で レディスランチをいただき
 ショッピング街をぶらぶら 

楽しい時間はあっという間に過ぎ 気が付けば16時過ぎ

真っ赤な可愛いシャトルバスで清水駅まで送られ

4時41分発電車に乗り 6時頃帰ってきました
 
たまにはこんなプチ旅行気分も 良いものです