ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

きみの友だち

2011-03-08 23:08:06 | 本を読みました


主人公は恵美。
恵美ちゃんと恵美ちゃんとささやかな接点をもつ同級生や
恵美ちゃんの弟とその友達の話からなる短編集。

恵美ちゃんは小学校4年生の時に
交通事故から左足が不自由になり、
松葉づえがないと歩けなくなります。

その事故は、
雨が降ってきて、
たくさんの友だちが恵美ちゃんの傘に入ってきて
恵美ちゃんは他の子の傘に入ろうと
道路に飛び出し事故に遭います。

恵美ちゃんは、傘に入ってきた友だちを恨みます。
うらみつらみをいっているうちに友だちをなくします。

運動ができない恵美ちゃんは、
同じく腎臓の病気があり運動ができない、
学校休みがちな由香ちゃんと
大縄跳びの縄を回す係をすることになり、
由香ちゃんと接点を持つようになります。

由香ちゃんが恵美ちゃんの
一番大切な友だちになります。

友だちとは。。。。

いろいろな話の中で
友だちとはないかということを
いろいろ考えさせられる話しです。

人間関係ってこんなんだったなと
と思いながら。
私が中高校生の時に読んだら
そのままこの話を受け止められたかは。。。
当事者でないから受け止められるのかも。

短編集なのでとっても読みやすいです。



ちょっとネタばれ。






由香ちゃんは中学三年生の卒業間近に腎臓病で死んでしまいます。

血液透析をして。。。

そのくだりがおかしい。

意識不明はともかくも、
「40度近い熱が続いているのに
 汗は出ていない。
 おしっこも何日も止まったまままで、
 血液透析が休みなく続けられている。
 全身がむくんで、チアノーゼで首筋が紫に染まった。。」

急性腎不全なら24時間透析をすることもあるけれど
慢性の腎不全で24時間透析をすることはあるのか。。。。

もともと、
「今度の入院は長引き、退院できないかもしれない」と
いっていた。
先天性の腎臓疾患で、退院できないってどういうこと???


恵美ちゃんは、高校入学祝にポケットにはいるデジカメを
買ってもらいます。

ということは今から10年前後の話だよね。
ポケットにはいるデジカメっていうと。。。

とすると、このころには透析医療は十分確立していたと
思うんですけれど。。。。


未だに「透析すると死んじゃうよ」という人もいるから
透析とか腎臓病に関する世間一般の知識は
そんなもんかもしれません。


でも、人間関係に疲れたら
ぜひ読んでもらいたい一冊です。
コメント
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