山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。

モリのいる場所

2018-05-21 23:32:05 | テレビドラマ・映画
先週末は、映画ざんまいでした。

金曜日 のみとり侍
土曜日 妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ (自宅テレビにて)
日曜日 モリのいる場所

どれも夫と一緒に見たのですが、その中で私が見たくて見にいったのは、「モリのいる場所」でした。
これは、画家、熊谷守一のことを描いた映画だからです。

熊谷守一は、年を取ってからは、30年も自宅の庭以外には外出することなく、庭にいる生物や植物を眺め、それらを描いてすごしたとのことです。
この映画を見るまでは、そのような生活と、そこからどんな作品が生まれたかがわかるような映画に違いないと思っていました。

うちの夫は、絵画のことはまるでわからず、好きでもないのですが、もしこの映画を見たら少しは熊谷守一の絵画に関心を持ってくれるかなと思いました。

この映画、庭の生物を描く映像は本当にすばらしかったです。
虫や魚など、よく撮ったものだと思いました。

そして、モリと奥さんと娘さんと、この家族を取り巻く訪問者とのやりとり、生活も面白かったです。

ただ、1つ、残念なのは、モリがスケッチなどをする場面が全くなかったことです。

庭で生物を見てスケッチなどはしなかったのでょうか?
また、庭でないにしても、創作風景は欲しかったなと思います。(自室に閉じこもって描いていて誰にも見せなかったから?)

完成した色々な作品が、映画の中に写っていないのも残念でした。

ああやって、庭で蟻や魚や蝶や花を見て、できた作品がこれだって、わかったらよかった。

というのも、夫は熊谷守一の絵を知らないので、何がなんだかわからなかったらしいです。

老人夫婦の生活を描いたのかとしか思えないそうです。

映画では、老人の生活を、ずいぶんと呑気そうに描いていましたが、若いころに子どもを亡くしたことや、貧しい生活だったことなど、まったくわかりません。

どのように絵を工夫して描いたなどもわかりません。

熊谷守一の伝記みたいなのを期待していた私が的外れだったわけですが、この映画の意図するものは何だったのでしょう。

あの自然がいっぱいの小さな世界に暮らす異次元の家族。
世間とは時間の流れ方が違う。
熊谷にとっての「絵」というものを、意図して外して描いたんでしょうか。

絵を描くために生物を観察していたのではないのかな?

・・・・・・・・・

以前、熊谷守一の大きなカレンダーが家にあり、私は終わった月の絵を大切に取っておいたのですが、あるとき、夫が月変わりにカレンダーをやぶいて、ぐちゃぐちゃに折り曲げてゴミ箱に捨ててしまいました。

あの絵は、モリがこうやって描いた絵なんだからね。
それがわかったら捨てるなんて思わないよね。

そういうことが、映画を見たら夫に分かってもらえると思っていたのだけど、
残念ながら、熊谷守一の絵と「モリのいる場所」が夫にとってはつながってくれなかった。

94歳 画家





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