股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ある人質 生還までの398日

2021年02月03日 21時11分01秒 | 映画評論ア行

製作年:2019年
製作国:デンマーク/スウェーデン/ノルウェー
日本公開:2021年2月19日
監督:ニールス・アルデン・オプレヴ
出演:エスベン・スメド,トビー・ケベル,アナス・W・ベアテルセン
映画『ある人質 生還までの398日』公式サイト

デンマーク人写真家のダニエル・リュー(エスベン・スメド)は、戦時下の日常を世界に伝えるため内戦中のシリアを訪れるが、突如過激派組織ISに拘束されてしまう。彼の拘束を知った家族は人質救出の専門家に協力を依頼するも、デンマーク政府はテロリストと交渉しない方針を取り、家族はISが要求する身代金の調達に苦慮する。一方、人質として恐怖と不安に苛まれるダニエルやほかの人質のもとにアメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー(トビー・ケベル)が加わり、彼とダニエルは友情を育む。
シリアで過激派組織ISの人質となるも、奇跡的に生還したデンマーク人写真家ダニエル・リューの体験に基づくドラマ。およそ13か月にわたる過酷な拘束生活の実態と、彼の救出に奔走した家族の苦悩を描く。『幸せな男、ペア』などのエスベン・スメド、『ワイルド・ストーム』などのトビー・ケベルらが出演。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』などのニールス・アルデン・オプレヴと、本作に出演している俳優アナス・W・ベアテルセンが共同で監督を務め、『悪党に粛清を』などのアナス・トマス・イェンセンが脚本を担当する。

Filmarksのオンライン試写会にて鑑賞。過激派組織ISに13ヶ月ものあいだ拘束された元体操選手で写真家の男性の過酷な体験に基づいたドラマ。デンマークのように身代金の要求に応じない国がほとんどだろう。危険な地域に自ら向かうことは、どの国でも"自己責任”という意見が多いが、それでも家族の立場からしたら本当に心配で胸が張り裂けるような思いだろう。人質ビジネスによってテロリストたちは生計を立てているのかと思うと複雑だ…。数年前に日本人が人質になった事件を思い出しました。
拉致されて拷問を受けるダニエル。そしてダニエルの無事を祈る家族。ダニエルと共に恐怖と絶望の日々を送る人質たち。3つの視点から物語は進んでいきます。実話を基にしているだけあって派手なアクションや演出は無く淡々と描かれていますが、いつ解放されるかも分からない状況に置かれている人間たちの恐怖がリアルで観ているこちらにも伝わってきました。国境という見えない線によって憎しみが生まれてしまうことで無実の人が犠牲になってしまうことが悲しいです。
ダニエルのように生還できた人間はきっと一握りで、多くのジャーナリスト達が過激派組織に殺されたことも事実。"自己責任”という意見もわかるが、もしも戦地のリアルな状況を伝える人がいなかったら、平和は一生訪れないのかもしれない。どうか命を懸けて現実を伝えようとする人たちが報われますように…

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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