股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ホテル・ムンバイ

2019年09月30日 11時50分50秒 | 映画評論ハ行
製作年:2018年
製作国:オーストラリア/アメリカ/インド
日本公開:2019年9月27日
監督:アンソニー・マラス
出演:デヴ・パテル,アーミー・ハマー,ナザニン・ボニアディ
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身重の妻と小さい娘がいるアルジュン(デヴ・パテル)は、インド・ムンバイの五つ星ホテル、タージマハルで、厳しいオベロイ料理長(アヌパム・カー)のもと給仕として働いていた。2008年11月26日、ホテルには生後間もない娘とシッターを同伴したアメリカ人建築家デヴィッド(アーミー・ハマー)や、ロシア人実業家のワシリー(ジェイソン・アイザックス)らが宿泊していた。
『LION/ライオン ~25年目のただいま~』などのデヴ・パテルを主演に迎え、2008年にインドのムンバイで起きたテロ事件を題材にしたドラマ。高級ホテルに監禁された宿泊客を救おうと奔走した従業員たちの姿を映し出す。本作で長編デビューしたアンソニー・マラスが監督を務め、『君の名前で僕を呼んで』などのアーミー・ハマーがアメリカ人旅行者を演じた。

2008年、インドの都市ムンバイで起きたテロ事件を題材にしたドラマ。恥ずかしながら、当時インドでこのような残虐なテロ事件が起きていたことを知りませんでした。映画が始まってから終わるまで、ずっと緊張しながら観ていました。その場に自分がいるような感覚。油断をしたら撃たれて殺されるのではないかと思うくらいの緊迫感。人形を撃つかのように無防備な一般人を次々と撃ち殺していくテロリストたち。誰が死んでもおかしくない最悪な状況で展開読めすドキドキしました。ホテルの従業員たちが自分の命を懸けてでもお客様を守ろうとする姿に感動と勇気をもらいました。ヒーローも英雄も出てこない。そこにはテロに立ち向かう従業員の姿を見せているだけ。だからこそその恐怖やリアル感が凄く感じました。
信仰というのは時に人間を恐ろしいものに変えてしまう…。神と悪魔は紙一重なのだと思いました。しかし被害者たちに家族がいるように、テロリストたちにも家族がいる。テロリストたちの家族を想う気持ちや背景も描かれています。自分の親や兄弟のためにテロを起こしているのだと思うと複雑な気持ちになり、彼もまた被害者の1人なのかと思ってしまうほど…。どこにでもいる普通の人間を描いているところが、この映画をさらに良質な映画に仕上げています。当時の映像も入っていてリアルな恐怖が伝わってきます。観終わって劇場が明るくなると色々考えました。平和な日本で暮らせること。テロに巻き込まれた時に自分は助かる自信があるか。素晴らしい従業員がいるタージマハル・ホテルにいつか行きたいと思います。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★★☆(満点は★10)
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