股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

怒り

2016年09月20日 22時51分04秒 | 映画評論ア行
製作年:2016年
製作国:日本
日本公開:2016年9月17日
監督:李相日
出演:渡辺謙,森山未來,松山ケンイチ,綾野剛,広瀬すず,宮崎あおい,妻夫木聡
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八王子で起きた凄惨な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平と娘の愛子が暮らす千葉の漁港で田代と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり…。
『横道世之介』『さよなら渓谷』などの原作者・吉田修一のミステリー小説を、『悪人』でタッグを組んだ李相日監督が映画化。現場に「怒」という血文字が残った未解決殺人事件から1年後の千葉、東京、沖縄を舞台に三つのストーリーが紡がれる群像劇で、前歴不詳の3人の男と出会った人々がその正体をめぐり、疑念と信頼のはざまで揺れる様子を描く。出演には渡辺謙、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、宮崎あおい、妻夫木聡など日本映画界を代表する豪華キャストが集結。

現場に「怒」という文字が残された未解決の夫婦殺人事件。1年後…千葉、東京、沖縄にそれぞれ3人の男が現れる。そこで出会った人間たちは彼らに信頼と疑念の感情を抱くのだが…。主役級の役者がそろった本作。最後まで殺人犯が誰なのか、この結末はどうなるのか、全く予想がつかず、ずっと緊張感がありました。手配写真がまた森山未來と松山ケンイチと綾野剛の丁度中間くらいの顔をしていて誰が犯人でも不思議じゃないんです(笑)3つのストーリーが同時に進んでいくのだが、交わる事はないのに何一つ違和感無く進んでいくのが凄いなと思いました。「人は人をどこまで信じられるのか」「人は人をどこまで愛せるのか」「人は人をどこまで許せるのか」この映画を観終わると、色んな事を考えてしまいました。生きづらい世の中で、それでも人は前を向いて生きていかなければならない。ありのままの姿で生きる事も、偽りの姿で生きる事も、本当はどちらも生きづらいのかもしれない。少しの優しさに触れた時に、人はきっと何かに気付いて優しい気持ちになれるのだろう。後半になり3人の男たちの正体を知った時に、泣きそうになりました。ただ信じたいだけなのに…、ただ愛したいだけなのに…。こんなに人を愛して信じることが難しいとは思いませんでした。劇中での台詞で「幸せは減るもの」という言葉があります。確かに減ってしまうのかもしれない。だからこそ今ある幸せを精一杯に愛そうと思いました。刺激強めのシーンもありますがぜひ観て欲しい作品です。

この作品の評価・・・・★★★★★★★★★☆(満点は★10)
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