底の形が違う2種類のパンフルート 10ミリの厚さのコルク板と丸抜き
パンフルート製作・販売・教室のパンフルート工房香原です。
パンフルートの調律(音合わせ)の方法は2種類あります。
まず管の両端が空いているタイプは管の下方に10ミリ厚さの丸抜きコルクが入れてあります。
パンフルートは低音の径が太く高音の径は小さくなる構造ですがそれぞれの径に合わせてコルク板が入れてあります。
音合わせは丸棒をさしこみこのコルク板を上下することにより行います。簡単な構造で安価で提供でき音合わせも気軽にできる
のですが、いったんこのコルクと管のあいだに隙間ができると息を吹き込んだ時圧力がぬけその管の音が出なくなります。
パンフルート製作工房が近くにあればコルク板を取り替えて修理してもらえることができますが、日本で10数名しか
パンフルート製作者がいない状況では(このうち広島県に6名)音のでなくなったパンフルートの音が回復できる可能性は少ない
と思われます。つまり安価で購入できるけれども使い捨ての物品でしかないということであります。
私はこのコルクスライド式の楽器を手にされた初心者の方が音が出なくなった楽器を前に途方に暮れ、仕方なくパンフルートとの
関わりを断たれていく状況を際めて危惧しています。せっかくパンフルートに興味を持たれて入り口にお迎えできた方が離れざる
を得なくなる状況は絶対避けなくてはなりません。パンフルート製作者の奮起を熱望いたします。
パンフルート工房へのご意見・ご要望は082-894-0854またはxiaxi@go8.enjoy.ne.jpまでどうぞ。
広島パンフルート愛好会へもどうぞ。nakamura@an-pan.org.vcf
そうでなければ、おもちゃの域を出ないガラクタとなりますね、楽器は丈夫で美しいのも性能のうちだと思います。
私の場合は調律の時に余裕をもった量の蜜蝋で密封し、なおかつ安全のために、管尻からエポキシ樹脂を注入して、抜けたり、動かないように、バックアップをします。
バッックアップによって、どのように、蜜蝋を乱暴に扱っても抜けるようなことはありません、電気ドリルで抜けば別ですが。
これらは、韓国製と中国製を観る前からの、楽器に対する思想です、邦楽器では当然のことで、1000年以上経過した能管などもいまだに現役ですね、昔から笛類の内部塗装は絶対条件ですが。
ルーマニアのパンフルート大学院を卒業したパンフルート奏者に製作指導したときに、聴いた話ですが、ルーマニアでは耐久性は5年とされていると聴いて大変ビックリしました。
いろんな情報ありがとうございますまた教えてください。