風雪(特に雪の影響)の自然環境で育つ広島パンフルート製作工房付近の竹はしなって育ちます。
広島の竹林では真っ直ぐ育つ竹は皆無です。大きく反り返るカーブと節間でS字に曲がるカーブの2通り含みます。
曲がった竹の状態で伐採し工房に持ち帰りますが、そのままを乾燥し固めてしまうとパンフルートの楽器としては
使いづらくなり半数以上は捨ててしまうことになります。
曲がっている竹は生のうちに1節ずつ熱を通し(熱源は薪の炎・家庭用ガスなど)組織内の水分を沸騰させ繊維を
柔らかくしたうえで直線にするよう力を加え、その状態で冷まし直線を確保します。
その直線を1年以上乾燥させ固めますが、その後の音作り処理で2割りぐらいは曲がりが元に戻ります。
戻りが大きいものは容赦なく処分いたします。
もともと自然の状態で節間が直なものは無く、1節ずつ繊維が曲がる限界点まで熱して加工します。
竹がしなって育っているということは組織の繊維には剛でなく柔の遺伝子があるということで、広島地方の竹は
粘り強い繊維の集合体であると思われます。
その音は「カーン」と弾くような音ではなく、「ヒュー」と粘りしなるような音となります。
風の音パンフルート製作工房では自然の中音を追求した楽器作りをおこなっております。
購入・修理・貸し出し・教室などのお問い合わせは080-5235-7664またはpanfrute@ybb.ne.jpまでどうぞ。
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