
昨日の朝、同じ市内に住む妹からメールが届いていた。
「ハタザオが咲きました」という題で。
<ハタザオという植物をご存知ですか。私は知りませんでした。先月Tさん(妹の主人)が福岡の盆栽屋から買ってきたものです。斑入りの小さな葉っぱの間から細い茎が5,6センチ伸びて、小さな4弁の花が咲いています。ネットで調べたらアブラナ科とか。斑入りは園芸種で、野生のものは花も葉も大きくて、花茎がもっと長く伸びるようです。ハタザオという変わった名前もここから来ているとか。案外身近に咲いていて気づかなかった花なのかもしれません。、春が開花期とのことですので、気をつけて探してみようと思います。>
と。
すぐ返信のメールを打ち、私もネットで調べてみた。
私の蔵書、『野に咲く花』という本にも出ていたから、ごく一般的な野草なのだろう。
海岸の砂地や山野に生える2年草。ほとんど分岐しない茎、小さな葉、黄白色の小さな花、茎に密着してつく長さ4~6センチの果実、が特徴のようだ。
この条件を備えた野草など見たことはないように思うが、単なる不注意で見逃しているだけなのかもしれない。
朝の散歩で、春の野を歩く毎日だから、上記の特徴を持つ野草に気をつけてみよう。
茎が長くて、その先端に花が咲く。その花を旗に見立てて名づけられたのだろうけれど、いささかおざなりな思いつきの命名のような気がする。
植物の方は、どう呼ばれようと関係なく、ただ自然界にあって、自分の命を咲かせているだけなのだろう。が、名前を聞き知った人間の方は、やはり由来が知りたくなったり、勝手に親疎の気持ちを抱いたりする。
「ハマハタザオ」という植物もあり、こちらは砂地に生える多年草で、「ハタザオ」より茎の丈は短く、花は白色で、しかも大きく、目立つとか。
メールで返信した後、お天気はいいし、妹宅を訪ねてみようと思いたった。
電話で都合を尋ねたら、どうぞとのことで、午後買い物をかねて出かけた。
園芸種の「ハタザオ」は、野生のものとは似ても似つかぬものように思えた。
斑入りの葉には緑色が少なく、全体にか弱そうに見える。
「あなた大丈夫?」
と、気遣ってやりたくなるような植物である。
4弁の白い花は可憐であった。(写真)
妹の家にはかなり広い花畑があり、花をつける樹木も多い。
コーヒーの後、庭に出て、3月の草花を眺めた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます