ぶらぶら人生

心の呟き

杏子咲く日に

2019-03-11 | 身辺雑記
 東日本大震災から、8年が経った。
 今日は、追悼式典や東北の各地で追悼の祈りが捧げられる一日となった。

 2011年3月11日、テレビで、未曾有の天変地異を目にした。
 何が起こっているのか理解しがたい情景であった。
 生まれて初めてみる惨状が、次から次へと放映された。
 (今日と同じように、ソファーに座ってテレビを見ていた。)

 言葉どおり、未曾有の出来事であった。
 時間を追って、被害状況は拡がるばかりであった。
 巨大地震、大津波、さらに原発事故を伴う大惨事であることが徐々に分かった。
 行方不明者を含め、2万人を超える人の命が奪われ、広範囲にわたる自然や人々の生活の場が壊滅した。
 地上の地獄を見る思いであった。

 あの日から8年が過ぎ、現状をテレビで見ながら、復興はまだまだだと思った。
 整備された風景には華やぎがない。妙に寂しい風景だ。人間不在の風景!?
 一番大切なのは、被災者の方たちの心なのだろう。
 本当の復旧には、まだまだ時間がかかるのだと思う。

 昨日は蕾だった杏子の蕾が数個開いた。
 被災地にも、8年前には、美しい木々がたくさんあっただろうにと、今春も花をつけた杏子を見ながら思う。
 復興が進んでいると言われながら、なんだか荒涼としているのは、樹木の乏しさのせいもあろう。

 東北へは幾度か旅をした。曾遊の地が復興しても、昔の面影に戻ることはないと思うと心寂しい。しかし、それは私の感傷に過ぎない。
 じっくり時間をかけて、樹木が花をつけ、人々の心に希望の灯がとむる日を祈っていよう。
 


        
               開花した杏子

        
       昨日開花した椿は、蕊が中央ではなく、奇妙な位置に。
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