諫早湾干拓

2011-01-30 21:13:25 | タナカ君的偏見
放送日 :2011年 1月29日(土)
放送時間 :午後9:00~午後9:50(50分)
NHKスペシャル「清算の行方~諫早湾干拓事業の軌跡~」

 昨夜は上記のTV番組をかなり真面目に見てしまった。 放送内容がどこまで真実を伝えているか検証するつもりも無いのだけれど、幾つかは「やっぱりそうか」と思い、開発推進側が反対派を切り崩す手段として、同じ海で漁業者として生計を立てていた者同士を反目・分断させる手段として、目先に現金(補償金)をちらつかされた時の人間の弱さには、やり切れなさを覚えたりしました。

<やっぱりそうか>

1. 不誠実な環境アセスメント。

 原案に関わった関係者が登場して、最終的取り纏め者(開発主管省庁)をなじっていたが、
 今頃良い子振らないで、 お前が、その時に最終資料の欺瞞性を公表しろよと毒付く僕。
 
  環境アセス資料なんて、開発主導側のご都合資料程度の物、
 「悪影響は軽微」と表現され、結果が予想に反した場合は追加補償するとの
  条項を付け加えるべきではないかな。

2. 地元へ国家予算を付けさせ、工事をやる。 << これこそが 主目的。

 食料増産、 災害対策、 工業・農業用水確保、 お飾りの開発目的はコロコロ変化すろ。


<やり切れない想い>

 1千万/1人 程度であったと言う漁業補償金。 それで漁民の中には賛成者も出てきて、結果的に反対意見の人と反目を生じ、 地域のコミュニティも崩壊する。 「魚介類が湧く海」と称された海での漁民の収入がどの程度のものであったか僕には判らないのだけれど、 目先の現生に人間は弱いからなー。

 「何でもかんでも開発反対!」と叫ぶつもりは無いけれど、諫早湾の干潟の海水自浄能力を殺してしまった。 あの干拓事業は筋悪な開発行為だったと思うよ。 鉄板で仕切った湾の「水門を開けて様子を見ろ」との高等裁判所の判断に対して、今度は漁業者と農業従事者がいがみ合いを始めた様子を見せて番組は終わった。

 ところで、 どうせ試すなら、仕切った鉄板を全部引き上げて開放して確認しなくちゃ中途半端だと思うけどな。 一部の左右の水門だけ開放して様子を見るなんて馬鹿げた試行だぜ。

追記 :
 水しぶきを上げて鉄板で仕切った部分の大半は道路の乗った恒久的な堤防になってしまってるんですね、 だから湾の南北に設けられた水門を開放して試すしか簡単には出来無いみたいです。 でもやろうと思えば堤防を切り崩すなんて作るより簡単に出来るんじゃないかな? 
コメント