家庭内映画館

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「奇談」・・・(130)

2006-07-09 02:59:59 | Weblog
「奇談」
監督・脚本:小松隆志
原作:諸星大二郎
出演:藤澤恵麻、阿部寛、ちすん、柳ユーレイ、神戸浩、他
2005年・日本・84分<レンタル>

<STORY>
1972年、民俗学を専攻している大学院生の里美は、幼い頃東北の親戚に預けられたとき、一緒に遊んでいた少年と共に神隠しに遭い、その記憶がなかった。失われた記憶を求めて、彼女はかつて隠れキリシタンの里でもあった村へ赴き、そこで異端の考古学者・稗田礼二郎と出会う...

諸星大二郎のコミック「生命の木」の映画化です。
諸星大二郎とは...それなりにマンガの好きな方ならご存知でしょうけど、そうでない方にとってはどう説明すればよいでしょうかねぇ~...まぁマニアックな漫画家さんです(笑)
今作は「妖怪ハンター」という異端の考古学者・稗田礼二郎を主役にしたシリーズの1本で、以前にも塚本晋也監督で「妖怪ハンター ヒルコ」という同シリーズを映画化したものがあります。

私は20年近く前に諸星大二郎にハマッて結構読んでいましたので、今作もその頃に読みました。
キリスト教の信者の方は劇中の神父と同じ反応をするのかも知れませんが、私なんかはかなり面白い物語として読みました。
確か青森県の昔「戸来村」と呼ばれていた所に(真偽はともかく)実際にキリストの伝説があって、このマンガは確かこの話を基にしていたと思います。

話自体は文句のつけようの無い面白いストーリーなのですが、映画の出来は正直言ってまぁボチボチですかね~ってところです。
主役の女の子はなかなか儚げで雰囲気があって良かったですし、原作とはかなりイメージが違いますが(「トリック」の上田次郎とダブるんですけど...笑)阿部寛もなかなか良かったです。
ただ全体の作りが何と言うか「何かが少し足りない」って感じがするんですよね~...上手く言えないんですけど。

それでも興味深い話ですので、宗教的なこだわりがなければぜひ観て欲しいです。
そして諸星大二郎のマンガを読んで欲しいです。今作より面白い話も多くありますしね...個人的には名作「暗黒神話」を映画化して欲しいです。


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