家庭内映画館

ホームシアターやAV機器、映画の感想・映画にまつわる話をだらだらと書き綴っていきます。

映画の感想・・・(63)

2005-11-28 01:03:36 | Weblog
「クランスマン」監督:テレンス・ヤング/出演:リー・マービン、リチャード・バートン、O・J・シンプソン、他/1974年・アメリカ・112分<レンタル>

アラバマで起きた黒人による白人暴行事件に端を発し、KKK団の攻撃と黒人の抵抗を描くバイオレンス

KKKとは...黒人排斥運動の秘密結社、クー・クラックス・クラン。で、「クランスマン」っていうのはKKKのメンバーのことです。ちなみに実際は「クランスマン」では無く「クランズマン」と濁って発音するそうです。

古い映画ですが、今回初めて観ました。
実話の映画化のようですが、この暗さは”アメリカン・ニューシネマ”の流れというかベトナム戦争の影響もあるんですかね?
主演のリー・マービンは渋いっすね~...この人もそうだけどチャールズ・ブロンソンとかいわゆる”二枚目”ってタイプではない人が60~70年代頃は主役をはってますが、やっぱり存在感がありますね。最近の主役級の俳優ってやっぱりルックス重視って感じで何か重みが無いです。80年代のシュワやスライ、ヴァン・ダムあたりの演技のできない”肉体派”の台頭が悪影響を及ぼしたのかもしれませんが...(苦笑...別に肉体派を否定はしていませんよ)

時代性の問題なのか内容とは裏腹にかなり牧歌的な感じですね。KKKも秘密というほど隠れてないし(笑)独り抵抗を続ける、O・J・シンプソン演じる黒人青年(今作がデビューらしいです)が町から出ていないにもかかわらず捕まらないし...アメリカの暗部を描いた問題作ではあると思いますが、まぁそんなに面白いってほどではないです。
リー・マービンの存在感は素晴らしいですし、ラストの銃撃戦はお約束って感じですがカタルシスがあって良いと思います。

映画の感想・・・(62)

2005-11-24 23:28:40 | Weblog
「ラスト・キングス」監督:ピーター・オファロン/出演:クリストファー・ウォーケン、ショーン・パトリック・フラナリー、デニス・リアリー、ヘンリー・トーマス、他/1997年・アメリカ・106分<レンタル>

完璧だったはずの誘拐・監禁計画だったが、“仲間内に裏切り者がいるのでは?”という疑いと誰かが仕掛けたもう一つの罠によって、次第に信頼関係が崩れ始める。果たして、裏切り者とは一体誰なのか。そしてその「本当の計画」とは...

クリストファー・ウォーケンが学生たちに誘拐されるマフィアのボスを演じたちょっとコメディタッチのサスペンス。
雰囲気としては「スナッチ」なんかと近い感じで、タランティーノっぽい”エイ革の靴”の話なんかがあったりしてちょっと軽い雰囲気も持ってたりしますが、ラストに近づくにつれ哀しく暗いサスペンスへと変貌していきます。

妹を誘拐された青年とその親友たちがマフィアのボスを誘拐し、その情報網と財力を利用して妹を救い出そうとするんですけど...まず面白いです!日本未公開でDVD化されるまで8年もかかってるとは思えないくらい面白いです。上にも書いたように確かにタランティーノっぽい感じがいくつか見られたり、派手さが無いんでそういう意味でなかなか一般受けしそうにないですけど、なかなか良い作品だと思います。

特にウォーケン演じるチャーリーの部下ロノ(デニス・リアリー)がボスの行方を追う中で、知り合いの女性を暴力親父から救うエピソードが結構良かったですね。

個人的にクリストファー・ウォーケンのファンということで観てみましたが、結構面白い作品でおもわぬ拾い物でした。

映画の感想・・・(61)

2005-11-22 00:15:35 | Weblog
「人間人形デッドドヲル」監督:アダム・シャーマン/出演:ロミ・コッチ、ゴラン・デュキック、マット・ボーレン、他/2004年・アメリカ・78分<レンタル>

運送屋のハンクは仕事の依頼を受け、彫刻家・ライリーの家へとやって来た。しかし、そこで息をのむほど美しい人形を見つけてしまったハンクは、その魅力に狂わされ、ライリーを殺して人形を連れ去ってしまう。実はこの人形には、ライリーが別れ話に逆上して殺してしまった美しい恋人の魂が宿っていたのだ。そして、この人形に魅了された人間には次々と恐ろしい出来事が待ち受けていた...

タイトルの”禍々しさ”に魅かれて借りてみました...もちろん「アルバトロス」ですから期待なんかしてませんでしたよ(笑)とりあえず相変わらずの”エロ・グロ・バイオレンス”でも観てアルバトロスのダメさ加減を再確認しようかなぁ~くらいのノリでした(笑)...が、裸やセックスシーンが多い割には「エロく無く」人がバンバン死ぬ割には「グロく無く」そしてトータルで「まったく面白くなく」っていうヒドい映画でした~。

ただ、もしかしたら”芸術映画”として観たら評価されるかも?って感じはしましたね。
もちろん”エンターテイメント”としてダメな映画を私は認める気は無いですけど...

映画の感想・・・(60)

2005-11-20 00:47:46 | Weblog
「死霊伝説 セーラムズ・ロット<後編>」監督:マイケル・サロモン/原作:スティーヴン・キング/出演:ロブ・ロウ、ジェームズ・クロムウェル、ドナルド・サザーランド、ルトガー・ハウアー、他/2004年・アメリカ・91分<レンタル>

前編ではセーラムズ・ロットの町に入り込んだヴァンパイアが住民を襲い町を侵略していくのに気付いた人々が反撃を開始する...ってところまでが描かれていました。
79年のオリジナル「死霊伝説」もそうでしたが、割と淡々とした感じで物語は進んでいきます。

で、後編ですが...正直言って他の映像化されたキング作品に比べればだいぶマシだとは思いますが...それでも相変わらずのキング節というか(笑)失速感は否めませんね~。
前述したように、淡々とした感じがとても良い雰囲気を醸し出してはいるのですがクライマックスはもう少しスペクタクルな感じがあってもよかったのでは?と思います。

オープニングでの神父襲撃の謎も解けて、暗く哀しげなエンディングを迎えます。
良い意味で”重~い”エンディングですね。

キングファン、ホラーファンの方にはお薦めします。3時間と少し長いですがそれなりに楽しめる作品だと思います。

映画の感想・・・(59)

2005-11-18 00:35:03 | Weblog
「死霊伝説 セーラムズ・ロット<前編>」監督:マイケル・サロモン/原作:スティーヴン・キング/出演:ロブ・ロウ、ジェームズ・クロムウェル、ドナルド・サザーランド、ルトガー・ハウアー、他/2004年・アメリカ・90分<レンタル>

新進作家・ベンは新作のため幼少時代を過ごした町、セーラムズ・ロットへ戻って来た。9歳の頃に体験した嫌な思い出に苦しみ続けているベンは、その体験を本の題材にしようとしていたのだが...

スティーヴン・キングの傑作ホラー「呪われた町」の映画化で、トビー・フーパー監督作「死霊伝説」のリメイク。
トビー・フーパー版はテレフィーチャーでしたが(日本では劇場公開されました)こちらも同じくテレビ用映画のようです。

キング作品は数多く映画化(映像化)されてるんですけど...ハズレが多いです(苦笑)高評価を得ているものは「キャリー」「デッドゾーン」くらいですかね?「シャイニング」も名作ホラーとして数えられますが、あくまで”スタンリー・キューブリックの「シャイニング」”ですので...

この作品はキングの長編2作目の映画化で題材は「吸血鬼」です。
トビー・フーパー版の吸血鬼が”ノスフェラトゥ”をモデルにしていたのに対し、こちらではルトガー・ハウアーが”ドラキュラ伯爵”に近い雰囲気で演じています。

フーパー版を観たのも原作を読んだのも結構前であまり憶えてないですが(笑)...今作は結構面白かったです。架空の町”セーラムズ・ロット”を侵そうとする吸血鬼とそれを阻止しようとする人々の戦いを描いた物語ですが、実際はそんなに派手な対決シーンなども無く結構地味な作品です。

冒頭のロブ・ロウ演じる主人公の作家、ベンが神父を殺そうとして2人とも窓から転落し病院に運ばれるというなかなかスリリングな展開で始まります。
前編ではベンが故郷のセーラムズ・ロットに戻ってきたところから、吸血鬼の侵略が始まるところまでが描かれています。
キング作品は本当に”前編は”面白いんです(笑)「IT」も前編だけなら名作だったんですけどね~...まぁそれは置いといて、”さぁこれからどうなるか?”となかなか期待を持たせてくれる作りになってます。で、続きはまた<後編>で...

キャストにちょっと触れておきますと...「24」で大ブレイクのキーファー・サザーランドの親父、ドナルド・サザーランドが相変わらずのイカレっぷりで(笑)良いですね~...この人は大ベテランで名作にも多く出演してる人なのに、なんかいつも”イっちゃってる”イメージがありますねー、日本だと故・天本英世氏なんかが近いタイプかな?
ルトガー・ハウアーも出演カットは少ないですが存在感ありますね...かなり名のある役者さんですが実はその出演作品がほとんどB級という(笑)稀有な存在の俳優ですね。

映画の感想・・・(58)

2005-11-14 23:55:49 | Weblog
「キャットウーマン」監督:ピトフ/出演: ハル・ベリー、ベンジャミン・ブラッド、シャロン・ストーン、他/2004年・アメリカ・104分<レンタル>

巨大な化粧品会社ヘデア社でグラフィック・デザイナーとして働くペイシェンス・フィリップスは内気で極端に控えめな女性。才能がありながら自分を主張できないばかりに冴えない毎日を送っていた。そんなある日彼女は、ヘデア社が恐ろしい副作用がある老化防止クリームをその事実を隠したまま発売しようとしていることを偶然知ってしまう。その結果、秘密を守ろうとするヘデア社によって殺されてしまうペイシェンス。しかしその瞬間、不思議なことが起こり、彼女は超人的な猫の能力を有した<キャットウーマン>として生まれ変わったのだった...

2004年のラジー賞を総ナメにし(笑)ヒドい扱いを受けてるようですが...まぁ確かにそんなに面白い内容ではないです。金がかかってるだけに画面の迫力で見せるって感じですね~。
ただ、ハル・ベリーは非常に魅力的で良かったと思いますよ。2時間近く観ていられたのはひとえに彼女の魅力でしたね~。

ちなみに...ご存知の方も多いとは思いますが「キャットウーマン」は”バットマン”に出てくる脇役の一人で、今作はいわゆるスピンオフ作品です。私は原作のコミックスも読んでませんし、60年代のテレビシリーズも見ていませんので実際のところキャットウーマンの立ち位置がどの辺にあるのかはわかりませんが、メインで作品にするキャラでは無いってのが一番の印象ですね...しかも敵が”アレ”ではやっぱり盛り上がりませんなぁ~。

一番興味深かったのは”特典映像”の”キャットウーマン魅惑の変遷”ですね。テレビシリーズや「バットマン リターンズ」の映像やキャストのインタビューを交えて、キャットウーマンの歴史を追っていくフィルムなんですけど、これを観て気付いたのはキャットウーマンって「ルパン三世」で言うところの”峰不二子”だったんですね~。
”善でも悪でもなく、自由気ままに生きる”って...まんまですね...しかも映画にするような題材じゃないし...(苦笑)

まぁ何にせよ、この作品の出来はラジー賞の授賞式に出席したハル・ベリーの根性には遥かに及ばないということです...(笑)

映画の感想・・・(57)

2005-11-09 23:58:19 | Weblog
「えじき」監督:アレックス・ターナー/出演:ヘンリー・トーマス、他/2003年・アメリカ・91分<レンタル>

とある一味が現金強奪のために殺戮を行い郊外にある一軒家に逃げ込むが、そこは恐怖の館だった...

ヘンリー・トーマス...見たの「E.T.」以来やな...(笑)と思ってフィルモグラフィーを検索したら「ギャング・オブ・ニューヨーク」に出てたらしい...気付かんかった...

ところでこの作品、タイトルやパッケージからしてB級ホラーかと思ったら意外としっかりした作りの作品です。もちろん低予算なんでしょうけど、自主制作の延長みたいなものとは違いますね。

「強盗団vs亡霊」というストーリーに惹かれて観ました。が...まず全然知らなかったのですが時代設定が19世紀で、”ヴァイオレンス・ホラー”みたいなのを期待してたら割と牧歌的な作風でした(笑)。屋敷に入ってからの展開はダレダレですごいたる~い感じです...作りは悪くなくてもいかんせん面白くありません。何より主人公が強盗で、まぁ誤射とは言え、子供を射殺しているのでまったく感情移入ができませんでした。

あまりお薦めはできませんが、とりあえず雑な作りのB級ホラーでもないんで面白いと思う方もいるかもしれませんね。

映画の感想・・・(56)

2005-11-08 01:07:25 | Weblog
「44ミニッツ」監督:イヴ・シモノー/出演:マイケル・マドセン、マリオ・ヴァン・ピーブルズ、他/2003年・アメリカ・86分<レンタル>

アメリカ犯罪史に残る実話を元に、銀行強盗犯と警官隊の44分に及ぶ銃撃戦を描いたハードアクション...

これはおそらくテレフィーチャーだと思いますが結構見ごたえがありました。
「世界まるみえテレビ特捜部」でしたっけ?色んな国のテレビ番組を流すやつ...あれでたまにやってる、実際の事件を再現フィルムと当事者たちのインタビューで構成した番組がありますがそんな感じの作りになってます。

元々ドキュメンタリータッチで描かれていて、割とゆったりとしたと言うか淡々とした感じなんで、合間にインタビュー映像が挟まれてもテンポが悪くならないのは良かったですね。

残念なのは、ラストで取ってつけたようにロス市警を賞賛する映像が流れることです...ロスの現状は知りませんが、ロス市警ってのはそんなに腐敗してるんですかねぇ?その汚名を払拭するためのプロパガンダ・フィルムのような感じがちょっと鼻につきました。
地味ながらなかなかよく出来てる作品で、マイケル・マドセン主演にもかかわらず、マイナーな映画会社からDVDが発売されてるのは、このエンターテイメントになりきれていないところがある所為なのでしょうか?

雑談<其の一>

2005-11-07 02:06:20 | Weblog
こんな拙いブログをご覧いただき、ありがとうございます。
正直言ってほとんどメモ代わりみたいなところですが(笑)少しでも楽しんでいただけたり、今後皆さんが映画を観る時の参考になれば幸いです。

私は毎月「DVDでーた」という雑誌を買って、その月に借りるDVDを決めています。で、まぁ色々とヤケドしてきたので(苦笑)できるだけ吟味して観る作品を決めてるんですけど...そうなるとヒットしたハリウッドのA級作品が多くなるんですよね~。それはそれで面白くないというのもあるし、吟味し過ぎて借りるDVDが減ってきたこともあるし、何よりTSUTAYAで毎週金曜日に旧作が90円で借りれることもあって、最近は店に行ってから選んで借りることが多くなりました...もちろんヤケドも多くなりました(笑)。

今後はヒット作だけでなく、ちょっとどうかな?と思って避けていたヒット作・話題作やB級以下の(笑)ホラー・アクション・SF等を観たり、過去の名作を改めて見直したりしていきたいと思ってます。
ほとんど落書きレベルのブログですがお暇な時は覗いてみてください。

ところで...買ったのに観てないDVDが山ほどあります。買ってしまうと”いつでも観れるから”なかなか観ないんですよね~...オタクの悪いクセです(笑)
ちなみに観てないものは...「明日に向かって撃て」「イギリスから来た男」「スターウォーズEP1」「パルプ・フィクション」「ディープブルー」「アル・パチーノBOX」「フレンチ・コネクションBOX」「ターミネーター=アルティメット・エディション=」「夕陽のガンマン=UE=」「続・夕陽のガンマン=UE=」「スピード=UE=」「ローカル・ヒーロー」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「ゾンビ=米国劇場公開版=」「死霊のえじき」「合衆国最後の日」「ダーティハリー」等など...これでもまだ半分くらいです...ヤバイ..

(写真は我が家のホームシアターです...デジカメが壊れて写真がこれしかなかったんで...)

映画の感想・・・(55)

2005-11-06 01:55:58 | Weblog
「アンダーキングダム」監督:ホルヘ・オルグイン/出演:ホアン・パブロ・オガルテ、ブランシュ・ルーウィン、パトリシュ・ロペス、クラウディオ・エスピノザ、他/2002年・チリ・107分<レンタル>

都会に潜む闇の世界を舞台に繰り広げられるスピード感溢れるバイオレンス・アクションに、吸血鬼伝説を絡めた学園ゴシック・ホラー

パッケージの裏に「ヴァンパイアvs聖職者」とあったのですが、これは劇中の”ボードゲーム”の内容で、一応映像として表現されていますがあくまで”イメージ・シーン”ってことになります...つまり「看板に偽りあり」ってことです(笑)

実際の内容は、ゲーム内でヴァンパイアとなってプレイしているゴスな若者たちが現実にヴァンパイアと出会う...という話です。しかもどこまでが現実でどこまでが幻覚かわからないような描かれ方していまして、ある一面から見ればホラーではなくサイコサスペンスって感じの映画ですね。

全く予備知識なしで観たのですが、チリ映画なんですね~生まれて初めてチリの映画観ました。母国語が何なのか知りませんが英語ではないですよね?セリフは英語なんですけど吹替えされてるみたいで、口の動きとなんかずれてる感じで最初の方は違和感ありました。

てっきり「ヴァン・ヘルシング」みたいなゴシック・ホラー・アクションかと思っていたのに”セックス、ドラッグ&ロックン・ロール”な若者たちの荒んだ生活を描いた、ある意味青春映画です。

まぁ正直あんまり面白くないですし、長いです。無駄なシーンが多いんで90分くらいにまとめて”暴走する若者”を描いたサスペンススリラーみたいな作りにした方が良かったのでは?